東京因習ウカガイ様

菊池良太は高校進学と父の転勤に伴い地方から東京へ移住する。両親にとっては懐かしの、良太にとっては憧れの地だった東京。期待と不安に震える良太は入学前最後の面談で、奇妙な風習について説明を受ける。
この地域では古くから生徒を見廻る目に見えぬ生徒、ウカガイ様なる存在があるのだという。
ふいに現れたその姿は明らかに一人の女生徒で、もちろん目に見え、声も聞こえる。けれど母も教員もあたかも何もいないかのように振る舞う。
ウカガイ様はなぜ良太に目を付けたのか。
なぜ憑き纏うのか。
良太は異様な奇習に怯えながらも、ウカガイ様の正体を調べ始める。

※この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません。