第50話 るいとの思い出

 数日間、体力回復という名目で、確かに負担かかったのでリフレッシュ休暇をもらった。


 思えば、たくさんの思い出のあったね。ずいぶんと昔のように感じる。所長は俺達の休暇中に、開かずの扉を本当に開かずにすると宣言した。


 タイムマシーンは未来でみさきさんが使えなくすると伝えたので、未来を変えないようにと所長は、ここに入れなくするだけに留めることに。


 所長、この責任を感じて引退、後継者はさきさんに、サポートをみさきさんが行うことに。もちろんタイムマシーン以外の研究ということで。


 るいさんは、ユキさんは共に退職。少なくとも同じような職種にはつかないとこのこと。何かとダメージが来るので自分を大切にすると。


【るいさん、二人で話出来ますか?】


【もちろんいいけど、話すなら屋上で。先に行ってるから】


【飲み物持ってすぐ行くよ。ホットコーヒーでいい?】


【ありがとう】


………………………屋上………………………


【研究所さきさん達が支えていくんですね。るいさん、本当にありがとう。みさきさんも無事だったし、思えば楽しいタイムトラベルでしたね】


【私は二度と嫌だけどね!今ここが一番だね】


【確かに。それと、俺とみさは前の職場に戻ります。研究所の内容難しすぎて、それに興味本位で何か問題とか起こしたらもう、取り返しつかない】


【うん、はるとには向いてないと思ったよ】


ストレートだな〜。事実だけどさ。


【じゃ、るいさん元気でね】


【今夜の所長含め送別会、行かないの?】


【行くよ、るいさんに挨拶したかったから】


【私に?何か照れるよ…意味深だから余計に】


【仮にもあの場所で戻れなかったら、恋人になっていたでしょ?るいさんが言ってきたじゃん】


【あれは、言葉のアヤっ言うか、不安だったから。それに、何かはるとのことしか思い出せなくなって。タイムトラベルの副作用かもね】


【俺は戻れなかったら、るいさんをずっと支えるつもりだったよ。二度とこんなこと起きないように】


【それ、みさに言っていい?😏】


【それ無いでしょ!絶対に秘密!】


【じゃあさ、はると、二人の秘密ってことで】


【そういうのも、何かマズいけどね…実際にそうなるけどさ】


……………………………………………………………


るいさんと少し間がいて、るいさんは、


【思い出になったね。戻れたから思えば楽しかった。ありがとう、もう二人で会うことはないか…】


【うん、これが最後だね】


【元気でねって、今日送別会会うけどね】


二人きりで話すのはこれが最後。





 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る