第22話 みさきさーん!
※ガシャ、ドンッ!※
イッテー!いきなり開けるなよ!って、開かずの扉が開いた!!!なんでいきなり?
【さき!はるとくん来てない?………誰、ここで寝転んでるのは?】
【イタタ…みさきさん。来てくれたんですね!】
【はるとくん、良かった!!!急にいなくなるんだもん。でも、良かった!!!】
みさきさんだ!来てくれたんだ。リスクを解っていて、それなのに。ありがとう、本当にありがとう。
みさきさん〜大好きだ!😭
【はるとくん、そんな抱きつかれて泣かれると…お姉さん、勘違いしちゃうかも♥】
【勘違いしても何でもいいです。嬉しくて、嬉しくて。これで帰れる!良かった!帰ろう】
【はるとくん、ちょっと時間ちょうだい、この移動、連続だとしんどいから…ごめん】
みさきさん、具合悪そうだ。大丈夫?そんな思いをして来てくれて、こちらこそすみません。
これがダメージ…すみません、本当に。
【もちろんです。体調整えてから帰りましょう】
所長、騒ぎ聞いて、
【みさきさんだね。この部屋から出ないで】
みさきさんは、
【えー、若い所長さん。未来人いきなり監禁?】
【今、この時代のみさきさんが来てるんだよ!だからね、ここには入ってこないから。すぐ帰すから】
みさきさんは、
【ヤバッ!大人しくしてまーす。ねー、はると、ドリンクとかあるかな?】
【はい、ここに。戻る前にさきさんに弟さんのこと伝えておこうかと、どう思います?みさきさん。今なら間に合うんですよ】
【レイジ〜おしゃべり!でも、さきの弟のこと知ってる二人がここに来たってことは、導かれてるのかな?】
所長が、
【何か考えてるみたいだね。あまり未来を変えることはしないように。とりあえずさきだけを呼ぼう】
所長が出て行った。ここにはトイレや自販機もあるけど、退屈だー。シャワーもあるか!
【ところで、みさきさん。何でここに?】
【だってさ、ここに入る前に何度も覚えさせられて、夢にも出るくらい。そりゃ、これほどピース揃ったね。私のやるべきことは解るよ】
なるほどね〜そういうことだったのか。過去の、みさきさんが研究所に入社する前に覚えさせられた内容を理解してここに来てくれたんだ!
所長ナイス!
【本当にありがとう。みさきさん。ところで、みさは寂しがってないですか?】
【はーるーと、き はつかないの…?】
【き って何ですか?】
【だーかーら、み、さ、き じゃないのってこと! まぁ、いいや。大変だったんだよ。はるとのあとを追いかけようとして、るいの蹴りが無かったら…】
【えっ、るいさんに蹴られたんですか!】
【そうしないと止められなかったの】
【ずいぶん荒療治だなー、みさ、大丈夫かな?】
【大丈夫!心配なし!失神してるだけだから】
失神してるじゃーん。るいさん。手加減した?
………………………数分後………………………
さきさん登場!
【へー、みさきって、こうなるんだ!10年の歳月は。シワが…】
【なに、それ!失礼!さきは10年で太ったね】
【そうなの?そんなに太る?】
【美脚は変わらないから大丈夫。ムチムチでかえって男寄ってくるよ。ねーはると!】
さきさんは、ちょっと身構えて、
【10年後、私とはるとくんって何か関係持つの?別にそんなに嫌じゃないけど…】
みさきさんは、にやっとして、
【さきはどうなの?はるととの関係持ちたいの?】
もう、脱線しないでよ。みさきさんを遮って、
【そんなことよりも、弟さんのこと伝えましょう】
これから起こる事故のこと、その起きるタイミング、全て解る限りさきさんに伝えた。
【ありがとう…二人が来てくれなかったら、私はそんな思いをしなければならなかったんだ。想像したら震えてきた…】
とりあえず伝えられた。あとは未来に戻って、さきさんに弟さんのことを聞いてみよう。
所長が、
【みんなによろしく。10年後私は髪の毛少しはあるかな?このところ抜け毛が多くて】
みさきさんが、
【ありますよ。大丈夫です。所長、私が入社したらそれなりの待遇にしてくださいね。エステ代がきつくて】
【約束するよ。では、気をつけて。二人が戻ったらこの扉の鍵を締めて、金庫に保管するよ】
さあ、これでやっと帰れる!
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