第28話 代償3

 まぁ、これは何と言うか時空の移動かな。本来あり得ないことをしたわけで、かなりのストレスがかかった。と、言うことで…


 そんなに深刻には考えてないんだけどさ。みんなはとにかく心配してくれて、有り難いけど。


【みさきちゃん、復活だぜい!!】


数日前に検査を終えて、みさきさんが出社。


大事なの?


【はーるーと、大丈夫かな?一緒に旅した仲だからね。心配したよー】


【大丈夫です。みさきちゃん、ありがとうございました。あれ?何か…】


【キャー、みさきちゃんだって♥嬉しい!】


 何かいい間違えた?うん、間違えたな!何か強いオーラを感じる!かなり攻撃的な…みさ…だね。


みさ、少し怒りモード発動。


【はると、ふざけて言っただけだよね!ねー!はると!】


 こ、怖い…ヤキモチみさ、最強モードにトランスフォーム。


ユキさんが、みさを呼んで、


【みさちゃん、事情が事情だからね、解ってあげて。ねっ。みさきさんも悪気なく言っただけ】


みさ😡→😔解るけどさー。


落ち着いてきたみたい。怖かった。


【みさき、本当は何も回復してないよね?】


【るい、心配性だなー。大丈夫だって!】


 あっ、思い出した。みさきさんのこと、みさきちゃんって、なんてこと言ってしまったんだ…


【みさきさん、すみません。みさきちゃんなんて言い方してしまって。ごめんなさい】


【ん?誰のこと?みさきちゃん?そんなふうに呼んだのかな?それもありだね!】


 みさきさん、記憶に関して重症だな。さっき言ったことを。


【はると、だいぶ良くなった感じ。回復してきてるのかな?】


【みさ、心配してくれて、ありがとう。ここに戻ってきてからのことも少しずつ思い出してきた】


………………カチャ………………


なんの音?るいさんが出て行った。トイレかな?


嫌な予感がする。胸騒ぎがする。


追いかけよう、これは何かあるに違いない!


………………開かずの扉………………


るいさん、その扉は?


【るいさん、待って!】


【はると、来ちゃだめ!】


そう言われても、止めるには、行くしか無い!


【るいさん、駄目だって!戻って】


間に合わない、くそ!届くか?よし、掴んた!


 って、引っ張られて、凄い重力だ!あの時も、引き込まれたな。凄い重力らしいものに。


【バカ、はると何やってんの!】


【そんな事言われても、るいさん止めようと…】


………………10年前の世界………………


※ガターン!※


【イタタ…腰打った。るいさん大丈夫?】


【ごめん、はると。上に乗っかっちゃった…重かった?】


るいさん、意外とムチムチ…って変なこと考えてる場合か!ここはどこに来た?


【はると、隠れて!知り合いが来るかも!】


慌てて隠れて、


 そうか、ここは映画館か。りなともここで会うんだ。上映中の内容見る限り、前のときもさらに過去のような…


るいさんは、


【はると、ここで自分に出会ったら崩壊するからね、世界が。とにかく慎重に、外へ出よう】


【じゃ、反対側から出れます】


【こっちね、急いで!】


るいさんに引っ張られ外に出た。


近くの公園に。ここは来たこと無い。


【はると、何でついてきたの?私は二人がこうなってしまうことを防ごうと】


るいさんに、責任背負いすぎだ。


【るいさんには責任ないです。無茶しないでください。ダメージ少なくてもありますよね?みさきさんのこと、助けたいのは同じです】






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