第56話 安らぎを求めて?安らぎか?

 あれから、ただ淡々とこなしている。りなは、何とか再契約までこぎつけたが、俺はというと…


辛い。辛い。ただただ辛い。


こんなこと、何の魅力もない…


戻りたいな、昔に。


それから、数日。完全フリーの週末。みさー!!!


📧※ごめん、週末出張になっちゃった※📨


あちゃー、仕方ないけど、切ないな。


何か上手く行かないな、何でだろう…


あれ?このメールは。


📧※はるとー、元気〜。オープンしたからね、週末にでも来てよ。混むかもしれないからさほど、相手出来ないけど※📨


オープン!喫茶店だね。るいさんとユキさん。


週末ぼっちになっちゃったから、行こうかな?


………………………喫茶店………………………


すげー!最高のロケーションじゃん!


 海が見えて、店の外にはドッグラン。ワンちゃんも嬉しそうだ。この優しいアイデアはユキさんだね。きっと。


店は、空席あるね?これから混むのかな?


【こんにちは〜】


【いらっしゃいませー、おっ、はると!来てくれたね】


【るいさん、久しぶり!ユキさんは?】


【今日予想外に暑いじゃん。念のため氷を買い出しに。まぁ、座ってよ。美味しいチーズケーキとコーヒーなんかどう?】


【いただきます!るいさん、外のオープンデッキに行っていい?ワンちゃんも見たいから】


【いいよー、オープンテラスね。癒やされるよ!あと、海もね】


間違えたちゃった。オープンテラスね。


…………………オープンテラス………………


 開放感!!!海!!!そういえば、本当はさきさんのホテルに就職…そんな話あったけど、さきさん所長のあと継いだからなー。落ち着いたら聞いてみよう。まだ、だいぶ先の予定だったし。無かったことになったら…それも仕方ないけどね。


冷たっ!氷?…ユキさん!


【はるとくん、久しぶり!来てくれたんだね】


【はい、最高ですね、ここ!】


【そうでしょ!ねー、場所はこだわったんだ】


店内から、るいさんが、


【ユキー、オーダーつまってきた。戻って!】


【はい、はい、じゃ後でね、はるとくん】


【はい、お疲れ様です】


波の音、犬と戯れる人々、青い空、何もかも最高!


心地良いなー、忘れていた何かを思い出す。


………………………午後………………………


何か混んでる。忙しいね、これは人足りないよ。


オープンテラスも人々が…俺、邪魔かな?


ユキさんが、


【ごめんね、はるとくん。相手出来なくて】


【大丈夫ですよ】


※お姉さん、オーダーお願いします※


【はーい、ただいま…あっ!】


【危ない!】


 つまずいたユキさんを、間一髪、ふー、危なかったね。


【はるとくん、ありがと!】


【どういたしまして…怪我は?大丈夫ですね?】


ユキさん、汗かいてるね。話す時間などないな。


そんなこと考える暇あったら、そうだ!


【ユキさん、手伝います!】


【えー、助かるけど、いいの?】


【このロケーション楽しみながらですが】


【じゃ、お願い。るい、どんどん作ってるから、テーブル番号とオーダー伝票合わせて運んでくれる?解らなかったら聞いてね】


よし、やるか!うん。解りやすいね。


【お待たせしました。アイスコーヒーと…】


※お兄さん、オーダーお願い!※


【はい、ただいま】


【はると、このパスタ先に持っていて…オーダー間違えた分だから。あと、ミックスナッツ、サービスして】


【了解です。お待たせして申し訳ございません。こちらパスタとお詫びのミックスナッツよろしければ】


※えー、嬉しい!ありがとう※


間違えたのこっちなのに、喜ばれてる!


何かいいな!


※お兄さん、お会計ヨロシク※


【はい、ただいま!】


※すみません。ちょっと聞きたいんですが、オープンテラスにワンちゃん連れてきてもいいですか?※


【確認いたします。るいさん、オープンテラスにワンちゃん…】


【はるとに任せる!はい、生姜焼き定食!ユキ、急いで持っていって!】


何かいろいろメニューあるな。喫茶店だよね?


【あっ、お待たせいたしました。えーと、ワンちゃんオープンテラスですね。どうぞ】


※やったー、嬉しい。ねー、ここでお昼食べていこうよ※


ふー、凄いな、メニュー多いからか。


 動線も、テーブル番号も、とにかくスムーズだから、こなせるんだよな。


※お兄さん、ブイヤベースお願い※


 ブイヤベース!そんなのメニューに…ある!なんだこれ!


【るいさん、ブイヤベースオーダー、大丈夫ですか?】


【マジ!ここでブイヤベース?、ちょっと時間もらって!20分ほど】


【お客様、ブイヤベース20分ほどお時間いただけますか?】


※いいですよ。お願いします※


【るいさん、ブイヤベースお願いします】


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る