第37話 ミッション

 今夜ここで待ち合わせ。全てを話す。研究所に勤めているなら、るいさんなら、解ってくれるはず。


 切ないけど、今夜でお別れだ。付き合ったわけではないけど、少なくとも、るいさんは喜んで来るはずだ。


切ない、やっぱり傷つけたくないよ。辛いな。


【はるとさん、お待たせしました。私から誘ったんでもちろん私が払いますからね。たくさん食べましょう】


【るいさん、そうですね、ゆっくりと】


【はるとさん、サラダから。ローストビーフだとそんなに食べれませんよ。あと、デザートは別腹っていうけど嘘です。同じ腹です】


わっはっは!なに、同じ腹って😆


【るいさん、面白いねー。見た目から想像出来ないね。最高だ!】


【何ですか?見た目って?そんなイメージですか?】


 10年後、るいさんは何であんな自信満々自分超高評価ちゃんになるんだろう?


 この先のこと、どう話しても傷つけてしまう。ならば早めに言おう。


【ごめんなさい。るいさん。俺はるいさんを騙してる。10年後の世界から来て、ある人を救うために、あなたから開かずの扉の先の装置のパスワードを聞きに来ました。本当にごめんなさい】


るいさんは、キョトン???


【あの~、はるとさん?意味分からないけど、何で開かずの扉のことや、パスワードのこと知ってるんですか?10年後の世界で私と繋がりあるんですか?】


【はい、同じ研究所で。不注意で開かずの扉を開けてしまって、助けに来てくれたん人が精神とかにダメージを追ってしまって。それを防ぐためにパスワードをあなたから聞き出して、変えてその人が来ることを無かったことに…もちろん未来を変えてしまうことになります。でも、大切な人だからどうしても助けたい…すみません。殴ってください。それでも助けたい】


るいさんため息〜、呆れたよね…


【はるとさん、説明下手ですね。解りました。要は私がパスワード変えてブロックします。はるとさん帰った後に。それと、未来の私も来てるんですね。会うわけに行かないから、はるとさんがナビして。未来の私が帰ったあと、はるとを帰します。それでパスワード変えて…まだ先ですよね?その、助けたい人が来るのは?】


るいさん、素晴らしい!そして、駄目な俺…


ありがとう。本当にありがとう。


【るいさんの計画性、完璧です。半年ほど先です。では、るいさんの都合でいいので、先行して未来のるいさんを俺がナビして、その後俺も帰ります】


るいさん、少し怒って😡


【それだけですか!何か他にないんですか!】


あっ、と、怖い…ごめん。


【るいさん、CDのことも、騙していました。何もかもこのために、本当にごめんなさい。殴ってもらっていいです】


るいさん、立ち上がり、ファイティングポーズ!


そして…………………………


※パチン※ん、軽すぎない?


【るいさん?】



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