第11話 今後のこと

 充実?したアクティビティやビーチでの楽しい時間も終わり、ホテルへ。将来働く場所だからね。


 全室オーシャンビュー。レストランか二つ。大きなプールに、最上階はおしゃれなバー。


 いいね、何もかも理想通りだ。さきさんが経営してるなんてね、意外も意外だったね。


【はると、よーくよーく見ておいてね。はるとは全部そつなくやってもらうから】


【さきさん、いきなりは無理ですけど、徐々に…】


【人手不足だからね。その日によって場所変わるからね。よろしく】


 確かにほんとに人手不足。こう見ても明らかに、だからブッフェスタイルなのか。少なくもと取りに行くことで人手不足の解消に、さらにロボットもちゃんと何台も導入してる。


【はると、大丈夫?ほんとにここで働ける?】


【うん…みさ、始めての職種だから不安もあるけどチャレンジしてみるよ】


【会えるの少なくなるね、ちょっと距離あるもんね。毎週って訳にもいかないかな〜】


…………ブッフェスタイルディナー……………


【サラダからね、いきなり肉いくとあまり食べれないよ。あと、ホタテソテーね!これは必ず食べて】


 さきさんの指示が飛んできた。みさきさんがそれ以降の言葉を遮って、


【はるとくん〜好きなもの食べていいからね。さきのことは気にしないで】


【ありがとうございます。では、そうします】


 みさきさんの言葉で好きなものから食べることに。みさを連れてローストビーフを取りに。


【美味しい〜お腹空いたよ】


【みさ、たくさん食べようね。そんなに食べれるの?太らない体質なの?】


【太るよ、たまにはいいの!】


 そんなもんだね、ダイエットは明日からってタイプですね、みさは。


 さきさんと、みさきさんが向こうで何やら、なんか、またモメてるのか?こっちに来るなよ~


 そう言ってるそばから、ほらー、さきさん、来ちゃったよ。巻き込まないでちょうだい!


【はると、ちょっと問題あって、私とみさき、戻るから、この後泊まっていって。空き一部屋出来たから。じゃね!】


 ちょっと、ちょっと、急に何?問題って?そう言えばさ、るいさん達も来てないね。何かあったのかな?みさきさんもこちらに、


【はるとくん、彼女さんと思い出作ってね。じゃあね。またね〜】


 何かあったには違いない!ただ事ではない!残されたみさも不安そう…


【参ったな〜、俺戻っても何も出来ないしなー】


【研究所に連絡してみれば?誰かいるんでしょ?】


とりあえず、誰か出てくれれば…


※【もしもし、この番号って、はるとくん?】※


【ユキさん、すみません。何かあったんですか?】


※【………何でもないよ、楽しんでる?】※


何かあったな!沈黙の後、声のトーン変わってる。


【俺も戻って…】


※【いいの!今を楽しんできて。ごめん。切るよ】※


今をって?何だろう…みさとのこと話してないよな?


【はると、ただ事ではないよね?】


【うん、この状況でくつろげないな】


【帰ろう!何も出来なくてもね】


【ごめんね、みさ】


【何いってんの!元々泊まる予定無かったから】


 さきさん、何隠してる?あの表情…見たこと無いほど、とてつもなく切羽詰まるような。


【あのー、さきさんのご友人様ですか?部屋のご用意の件で】


【すみません、急用らしく…宿泊キャンセルお願いします。大至急戻りますので】


【解りました。車の用意いたします。ドライバーにルートご案内お願いいたします】


【何から何までご迷惑を、すみません。助かります】


 まだこのときは、研究所で起きてること、描いていた夢が形を変えていくこと。少なくとも戻ると選択したことに間違いは無かったのは幸いだった…


海沿いを走ると、さっきのビーチが見えてくる。


 この景色を焼き付けておかないと…何故かそう思った。


何事もなく平和な場所が変わろうとしていた…




















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