庭師とお嬢の花学反応

　花の花弁をエネルギーとして使う技術の花学。その技術を学園で学んだ秋里蓮司は、卒業後庭師となって、百合園家の専属庭師として住み込みで生活をすることになる。
　百合園家には、紫乃という虚弱な少女がいた。蓮司が雇われたのは、庭の整備も、調剤の仕事も、紫乃のため。
　離れに住む蓮司の元に、紫乃とメイドの高橋結月が尋ねてきて、花学談義に花を咲かせる日々を送っていく。ともに花学を体験したり、植物園に出かけたり、花を贈りあったり。
　そんな中、蓮司は紫乃が体力をつけるための薬に役立つ花を見つけ、紫乃のシスコン兄・正樹を護衛に採集に向かう。果たして、薬は無事に見つかるのか。紫乃は元気になれるのか。
　将樹に絡まれ、結月に主従としての距離を諌められ、紫乃に盛大に懐かれながら、花学以外に興味のなかった蓮司は新しい人々と新しい生活を送っていく。