第27話
「よし みんな 耳を かしてくれ
そして ネイスは あとで たっぷり
なめさせて あげるから ちょっと
待って」
ニックは みんなに 作戦を 伝えようと
する
4人が 息を 合わせないと 成功しない
「うん・・・」
指を くわえる ネイス
服を 着替えてから 完全に デートモードの
スイッチが 入っている
「なになに ニックが ワタシの 耳を
なめてくれるって??」
それを 察して ハイレグに ミニスカート姿の
アステーレが ニックの 腕を
つかみ そう言う
「なに おかしなこと 言ってるの
わたしのだよ?」
反対側の ニックの腕を つかむ
ネイス
アステーレの 顔を にらむ
「あたしはーーー??」
アーリントンが 割って 入る
「「あんたは まだ早い」」
耳を なめて 欲しかった アーリントンだが
二人に 止められる
「ぶーぅ」
ふてくされる アーリントン
ヒザを かかえて 座る
「ちょっと 話を だなぁ」
どうしても 作戦を つたえて
現状の 突破口を 開きたい ニック
「ニックは 少し 黙ってて!」
つい ネイスが 大声を 出す
あわてて クチを 押さえるが すでに
遅い
「ん なんだ 誰か いるのか??」
入り口に 立っている男が 声を
あげる
そして ゆっくりと こちらへ
歩いて 来る
「オレが ヤツの 背後に 回る」
小声で ニックが 作戦を つたえ
しゃがんだまま 小走りで 移動する
「誰だ 出てこい」
大声に なる メンバーの 男
「出て来ないなら 撃つぞ」
銃を かまえる メンバーの 男
立ち上がる アステーレと アーリントン
半笑いで 手を ふる
「ちょっと 道に 迷っちゃって
ねぇ」
アステーレが とって付けたような
ことを 言い アーリントンを 見る
「うんうん」
ただ うなずく アーリントン
「ここらへん ウロチョロされると
困るんだよ 帰ってくれ」
冷たく 言いはなつ メンバーの 男
シッシッと 手を 動かす
「えーッ
暗くて コワーイ」
こゆい演技を する
アステーレ
両手を にぎり合わせ クネクネと
おねだりする ジェスチャーを する
「うんうん」
ただただ うなずく アーリントン
「のかないなら 撃つぅんんん」
ガバッ
ゴキッ
ニックが ギガンテスの メンバーの 首を
背後から 横に 直角に 曲げると
男は 呼吸しなくなる
「ふぅ
あぶなかった・・・」
胸を なでおろす ニック
「ニック かっこいい!」
アーリントンが ほめちぎる
そして ニックに 抱き付く
「うまく いったわね」
ギガンテスの メンバー から 銃を
奪い ニックに わたす ネイス
「おぅ ありがとう」
銃を 受け取るが 手の 震えを
ネイスに さとられる
ニック
「オレは このまま チームの建物に
突入するから キミたちは
外で 待ってて」
左手を あげ 建物へ 入ろうとする
ニック
「待って ニック
ちょっと・・・」
ニックの 腕を つかみ 暗がりに
つれて行く ネイス
「どうした??」
あわてる ニック
「あなた もしかして 銃で
人を 殺せないんじゃない??」
ズバリ 核心を つく ネイス
もし そうなら 問題だ
「なんで わかっ・・・
いや 撃てる 撃ち殺せるよ
大丈夫」
急に 言い当てられて
あわてて 誤魔化す ニック
「ねぇ なにが あったのか
わたしに だけ 言って」
ニックの 目を まっすぐ見たあと
瞳を 閉じて 濃厚な キスをする
ネイス
「うん 大丈夫だよ
心配させちゃったね」
ギュッと ハグする ニック
「ごまかさないで 言ってよ」
ニックに しがみつき 耳もとで ささやく
ネイス
「・・・オレは やらかしちまった
んだ 強盗犯を 追って・・・」
小声で 話し はじめる ニック
2ヶ月ほど前
「待て ゴルァ」
白人の強盗犯を 街の 裏路地まで 追いつめた
ニック
しかし 廃墟の 雑居ビルに 逃げ込む
犯人
中は 暗くて よく 見えない
「もう お前に 逃げ場は ねえぞ!!」
犯人は 逃走の段階で もう
何人も 手に かけている
これ以上 犠牲者を 出しては
ならない
ダンダンダンダン
「ちっくしょう あぶねえな」
躊躇なく 発砲して 来る 強盗犯
物陰に 身を隠す ニック
「来るなァ」
カチャッ
キン
スチャッ
カチッ
(まだ 弾を 持ってやがるな・・・)
マガジンを 交換する 音だ
ヤツの ハンドガンは 拡張マガジンで
弾が たくさん入る
「無駄だ 投降しろ」
説得を 試みる ニック
「イヤだね
こっち来いよ 殺してやる」
どうやら まだ元気な 犯人
こいつを ここから 出すわけには
いかない
「ザー
応答しろ ニック
単独で 深追いしすぎだ」
無線で 指示が 出る
「でも こんな 何人も やってる
ヤツは」
言いかけ
ダンッ
「ごちゃごちゃ うるせぇ」
撃ちまくる 犯人
(腹か 足に 1発
それで おしまいだ)
物陰から サッと 飛び出し
銃を かまえる ニック
ダーーン
「あーッ」
「ギャアーーーーーーッ」
二人分の 声が 響く
そんな ありえない事態が
発生した
「なんだ どうなった・・・」
よく 見ると 強盗犯の 前に 子供の姿
「は・・・ッぐ」
声に ならない 声を 発する
ニック
その場で 立ち尽くす
「おい ニック
しっかりしろ」
同僚に 肩を ゆさぶられ
われに かえる ニック
「・そだろォー・・・
うそだ こんなの」
子供は 脊椎を 損傷して 両足に
マヒが 残った
「しっかりしろ
これは 事故だ お前のせいじゃない」
ロサンゼルス市警察の 上司や同僚は
同情して くれたが・・・
・・・
「その後 有色運動で オレは
一時期に こっちまで 左遷されたって
ことだ」
激しい デモ活動が おき
ロサンゼルスから 避難するように
通達が 来たので
ここ ハナ市に やって来た
「その 一件の あとから 銃を
握るのが コワくなって・・・」
うつ向き 右手を 見つめる
ニック
「アーリントンが 父親を かばった時
つい フラッシュバックして・・・」
手が 震えだす ニック
「わかったわ ニック
よく言って くれたわ」
ニックの 手を 握る ネイス
「大丈夫 ここには ニックを
責めたりする人は いないから」
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