第39話

「やっと あらかた 片付いたな」


ドーミー の 畑は ほぼ喰い荒らされ

代わりに 死体の山が 形成されている

それを ながめつつ ため息をつく

シューメーカー


「とりあえず 弔ってやろう・・・」


手招きし メンバーを 集める

シューメーカー


「そこに 穴を 掘ろう」


森と 畑の境目に 穴を 掘るよう指示する

シューメーカー

空は 徐々に 明るく なって いく


「んっ あれは・・・」


畑の 向こうの 端から ゆっくりと

歩いて来る 人影が ある


「まだ ゾンビが 来やがったか」


銃を かまえる ドーミーの

メンバーたち


「ま 待て

あいつらは」


制止する シューメーカー


「派手に やられたなぁ」


ギガンテスの リーダー

ダーリュウと 2人のメンバーの

姿だ


「おう やってくれたじゃないか」


苦笑いの シューメーカー

顔面から 血が したた


「いや 白いビキニの 女の 仕業だよ」


誤解を とく ダーリュウ


「白い ビキニの 女って

ジョジョリーナだろ

ヤツに 顔を やられた」


少し くやしさがにじむ

シューメーカー


「やっぱり こっちにも 来たのか」


納得する ダーリュウ


「ああ 見事に やられたよ」


肩を すくめる シューメーカー


「畑 以外もか??」


どれだけ被害が 出たのか

聞いて みる ダーリュウ


「ああ 全部 喰われた」


首を 横に ふる シューメーカー


「全部だと??

分散して なかったのか」


確認する ダーリュウ


「してたさ

だが 喰われた・・・」


ジョジョリーナの 前には

無意味だった


「仕方ないことだが 見抜けなかった」


また 後悔を クチに する

シューメーカー


「逆に お前らは どうなんだ??」


ポテトの 残数が 気になる

シューメーカー


「ふん 答える義理など ないわ」


まだ 根にもっている

ダーリュウ


「なにぃ

つまり まだポテトを 持っているって

ことだな??」


身を 乗り出す シューメーカー


「さあな

あったら どうだって言うんだ」


ニヤリと する ダーリュウ


「チカラずくで 奪うのみ」


ドーミーの メンバーが 銃を

かまえる


「なんだと」


ギガンテスの メンバーも

銃を かまえる


「やめないか」


メンバーを 制する

ダーリュウ


「そうだな ここは リーダー 同士の

一騎討ちと 行こうじゃないか」


真剣な 面持ちの

シューメーカー


「イイね こっちは ポテトを

そっちは??」


ポケットから ポテトを

取り出す ダーリュウ


「この畑を 賭けよう」


地面を 指差す シューメーカー


「イイんですか??」


心配する メンバーの 男


「ああ イイんだ」


悟りでも ひらいたような

シューメーカー


「それじゃあ ハンドガン 1発だけ

マガジンに 残すように」


メンバーが ルールを 説明する


ジャラジャラ


弾を 全部 抜き 1発だけ こめる


「10歩 数えてから 撃つように」


背中を 合わせる ダーリュウと

シューメーカー


「いち」


「にぃ」


一方 その頃


「お母さん!

どこ??」


必死に 母親を 探す ネイス


「キャアーーー」


茂みから なにかが 飛び出して

来る


「クーガー」


それは ネイスが 子供だった頃

親と はぐれていたのを

助けた クーガー だった

そいつが ネイスの 母親を

背負って やって来た


「お母さんを 背負って ここまで

来て くれたの??」


ゆっくりと ネイスの 母親を

地面に おろす クーガー

サッと 身を 翻えして 茂みの 向こうに

去って いく


「ありがとう

お母さん 帰ろう」


母親を 背負う ネイス


「ネイス!」


オオワクダニヤマの家から

ネイスの 家に 向かっている

ニックが 母親を 背負う

ネイスを 見つける


「ニック お母さんが」


グッタリしている ネイスの母親に

トラブルを 感じる

ニック


「どうしたんだ」


やさしく 問いかける

ニック


「もう 1回 死んでるけど

なんとか 助けたいの・・・」


声を つまらせる

ネイス


「サンモルトなら 助ける方法を

知ってるかも」


提案する オオワクダニヤマ


「よし それなら ネイス 一緒に 乗り込もう

サンモルトへ」


3人で 乗り込めば なんとか

なりそうな 気がしてくる


「・・・ええ」


しぶしぶ 了承する ネイス


「よーし そうと決まれば

早いとこ やってしまおう」


急に テンションが あがる

ニック


「うん」

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