第9話

ギガンテスの リーダー

ダーリュウの 読みは 当たっている

今 まさに 警察チームから

ポテトを 全部 奪い 取った 後の

戦況を 話し合って いる


「シューメーカーさん

リーダーとしての あんたの

意見が 聞きたい」


白髪の 老人が 今後の事を

たずねる


「やはり 今後は ギガンテスとの

対立は 避けられ ないだろう

そこで グーテンバーグさん

良い案は あるかな??」


白髪の グーテンバーグに

作戦を立てて もらおうとする

リーダーの シューメーカー


「わしに 聞かれても・・・

言う通りに 動かんでは ないか」


ちょっと ご立腹の グーテンバーグ


「いや それは 悪いと 思って

いるさ

勝負は 水物 フタを 開けて

見ないと わからない

しかし あんたの 読みは

大外れして いない

だから 傾聴したいのさ」


シューメーカーが 諭す ように 言う


「わしは ただ 早く ポテトを

植えて 増やしたいだけの男

ですからの」


頬を 掻き ながら 農業の話を する

グーテンバーグ


「またまた ご謙遜を」


ニッコリと 笑う シューメーカー


「シューメーカー さんこそ

なんでも 合議で 決めないで

ここぞという 時には

強引に 進む事も ありですぞ」


グーテンバーグが 進言する


「耳が痛い」


のけぞる シューメーカー


「しかし 今朝は 不意打ちとは 言え

警察チームの 1人を むくろに 変えて

やりました からな」


他の男たちが 発言し

拍手が 起きる


「ああ それは 良い 戦果だった」


鼻高々の シューメーカー


「もう あと 一押しだ 気合いを

入れて いきましょう」


シューメーカーが 号令を 発し

士気を 高める


「オーーッ」


一方 その頃


「ひぃあ

ガラスの雨に でも 降られた

みたいだ」


ロサンゼルスでも 経験した 事のない

スナイパーに 狙い撃ち される

という 事態に 多少 興奮ぎみな

ニック


「これくらいで 驚いていたんじゃあ

心臓が なんこあっても 足りゃあ

しないぜ なあ」


屈強な 男たちが 白い歯を

見せる


「ああ まぁ オレがいた

ロサンゼルスじゃあ こんなの

日常だったからよ」


多少 誇張ぎみに 変な 自慢を する

ニック


「それは たのもしいな」


男どもが 期待する なか

割れた窓を 見つめる ニック


「おい 今度は 本当に

舌を かむぜ」


真っ直ぐな 道を ジグザグ走行

させるように 車やら

障害物が 設置して ある


「あれは 敵チームが 置いているのか??」


そう ニックが 聞くと


「いや オレたちが 設置した

ここまでは 安全地帯だったん

だがな」


スピードを おさえることなく

スラローム する


ギャギャギャ


「ぐぎぎ」


歯を くいしばり 耐える ニック

まるで 洗濯機の 中に いるかの

如く 左右に 揺られる


ババババ


マシンガンの 音が 響く


「こっちにも いるのかよ」


カンコンキン


車の 側面に 張ってある 鉄板に

弾が 当たる 音が する


「おい めちゃくちゃ元気だな」


車を 運転している 男が 叫ぶ


「ヤツらも ポテト 1個で

がんばるねぇ」


男3人は 日常なので

笑って いられるが

ニックは 激しく 後悔する


「これで 明日の朝

迎えられっかなァ」


スラロームの 後は ガタガタの

未舗装道路で 車1台が 通れる

山道へ 入る


ガタガタキン


やっと 銃声が 聞こえなくなったが

今度は 激しい縦揺れも 加わり

ニックの 胃袋を 激しく 攻撃する


「ウップ

まだ 着かねえ のか」


森の 中は 薄暗く ニックの

不安を あおる


「この 小高い山の てっぺんに 小屋が ある

そこまで あと 10分くらいで つく」


男らは こんな道 手慣れて いる

ためか 平然と している


「ごんな道 じづぶんボ」


シティボウイの ニックには

単なる 拷問でしか なく

最後には 自分が バターにでも

なってしまうのでは ないかと

変な 心配を する


「ああ 仕方ない 我慢してくれ」


ゴツン


車が 激しく 跳ね ニックは

車の 天井に しこたま 打ち付ける


「ぎゃひーん」


今まで クチに した事がない

ワードが ニックから 飛び出て くる


「ああ あそこ ジャンプ ポイントだから」


ニヤニヤしながら ニックに 言う 男


「早く 言えってんだ

この野郎」


プイッと 割れた窓の 外を 見る

ニック

車の 側面の先は 目の眩む崖で

その 崖っぷちを 縫うように

走り 続ける


「なんだ ココは

なんで こんなとこに 拠点を

こさえたんだ」

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