第4章

第22話

「アーリントンは まだ ポテトを

持って いるだろうか??」


ドーミーの リーダー シューメーカーが

グーテンバーグほか メンバーと

合議を している


「持っていようが いまいが

アーリントンを つかまえて

吐かせる方が 早いでしょうな」


グーテンバーグは アーリントンを

捕まえるように 進言する


「たかが 1個の ポテトで

少女を 拷問に かけるのは

気がひけるのだが」


げんなりする シューメーカー


「たかが 1個されど 1個ですぞ」


考えを ただす グーテンバーグ


「うーむ それなら 作戦を

立てる必要が あるな」


しぶしぶながら 了承する

シューメーカー


「はい アーリントンを 連れて来る

チャンスは 今を おいて

ないでしょうな」


急かす グーテンバーグ


「よし 良い案の ある者は おるか??

グーテンバーグどうだ??」


自分が 作戦を 立てるのを

嫌遠する シューメーカー

グーテンバーグに ふる


「わしですか

アーリントンは まだ 幼いところが

抜けていないと 見るが いかが??」


アーリントンの 立ち位置で

見るグーテンバーグ


「と 言うことは??」


結論を 聞きたい

シューメーカー


「案外 自分の 家に いる可能性が

あるということ」


ズバッと 指摘する

グーテンバーグ


「アーリントンの 家は たしか

スーパー ピッコーだったな

あそこは つぶれたんじゃないか??」


虚空を 見上げる

シューメーカー


「いえ ビビッド ショッピング モール内に

移転して います」


別の男が 答える


「なるほどな・・・」


一方その頃


「おーい まだか」


試着室には 3つの個室が あり

その 一番奥の 個室で ネイスが

着替えて いる


「背中の ファスナーが

うまく 上がらないのよ」


普段 着なれない服を 一生懸命に 身にまとう

ネイス


「ワタシが 行ってきます」


ニックの 腕を つかみ 肩に

頭を 乗せていた アステーレが

ネイスの 手伝いに 行く


「ああ たのんだ」


ため息を 吐く ニック


「入りますよ」


声を かけ カーテンを開ける

アステーレ


「はい お願いします

ニックでも よかったけど」


つい 心の声が 出る

ネイス


「アハハ」


クチに 手をやり 笑う

アステーレ


「アーリントンも 着ないのか??」


様子見の アーリントンに

不思議がる ニック


「ネイスに 前座を やってもらって

メインの あたしは 次よ」


鼻息の 荒い アーリントン

絶対的に 優位に 立とうと

している


「そうなんだね」


仏頂面の ニック


「絶対 ニックを 惚れさせて

みせるわ」


やや暴走気味の

アーリントン


「あんまり がんばるなよ」


ニコッと 笑いかける

ニック


「なんでよ」


ニックの顔に 顔を 近付ける

アーリントン


「いや・・・」


タジタジに なる ニック


「よし 着れたわ」


ジャーン


勢い よく 開けはなたれた カーテン

真っ赤な ミニスカートワンピースを

着た ネイスが あらわれる


「おおっ」


感動する ニック

ネイスの 魅力が 爆あがりしている


「赤1色で おもしろみが

ないわ どこか ワンポイント

白を 入れるか しないと」


冷静に ファッションを 分析する

アーリントン


「いや ネイスは 普段しない

オシャレを してるんだからさ

そんな 苦口を 言わなくても・・・」


ネイスを フォローする

ニック


「あたしは ライバルを

とことん やっつける

タイプなの」


腰に 手を置き イキる

アーリントン


「上等じゃない 受けて立つわ

その 勝負」


半笑いで アーリントンの

挑戦状を 受ける ネイス


「いちいち いがみあうの

ヤメようぜ

なぁ」


板挟みの ニック


「ニックは 勝負つく まで

そっちの 個室に 入ってて」


他の 個室に 入っているように

指示する ネイス


「う・・・うん」


「それじゃあ ワタシは ニックの

着替えを 手伝います」


ニックと 二人きりに なりたい

アステーレ


「うん お願いね

アーリントン 勝負よ」


ネイスは ファッション勝負に

集中する


「フッフッフ

あたしに 勝とうなんて 10年

早いわよ」


謎の 余裕を 見せる

アーリントン


「なんだとォ」


イライラする

ネイス


「もう イイや 着替えよう」


もう 説得を あきらめて しまった

ニック

試着室の 廊下を ランウェイに

見立てて モデル歩き風な 二人

次々と 衣装を チェンジして

美女が 競う


「この服装は わたしの 勝ちね」


勝ち誇った 表情の

ネイス


「チッ 負けたわ

次よ次」


くやしがる アーリントン

一進一退の 攻防

外は すっかり 暗くなってきた


「ふぅーーー

まだ 決着が つかないのかな」


息の 荒い ニック


「もう イイかな??」


カーテンの 外に 声を かける

ニック


「うん もうちょっと待って」


ネイスが 返事する


「うん・・・」


また 座る ニック

傍らには 横になっている

アステーレ


「よし イイわ

これで」


ネイスの 元気な 声が 聞こえてくる


「見て ニック

どっちが 勝ちか 決めて」


カーテンを 開ける ニック

二人の 姿が 目に 飛び込んでくる

ネイスは ヒザ上20センチの 赤い

ワンピースに 黄色い スカーフ

アーリントンは 黄色い

マイクロミニスカートと 青色の

シュシュ


「ねぇ 今すぐ デートするなら

どっち??」


ニックに せまる ネイス


「当然 あたしよね??」


割って入る アーリントン


「二人とも そんなに

いがみあうのは やめようよ」


二人を 抱き寄せる ニック

やっと 落ち着きを みせる

ネイスと アーリントン


一方その頃


スタタタタタッ


うごめく 2つの影が 交錯する


「うぉっ

なんで」


ドーミーの メンバーが 街角で

男たちと はち合わせになる


「クソッ

こんなところで 出くわすとは」


苦悶の 表情を 見せる

ギガンテスの メンバー


ドドドドド


激しい 撃ち合いが はじまる


「ヤツらとは 使っている弾が

違う やり合うな」


ドーミーの メンバーの 怒号が飛ぶ

ドーミーが 使っている弾は 普通の鉛だが

ギガンテスは タングステンや

ステンレスの 芯が入った 殺傷能力を

高めた弾を 使っている

その 餌食となり 次々と 倒れていく

ドーミーの メンバー


「ルートを 変える

一旦 ひけっ」


散っていく ドーミーの メンバー


「追って 行きましょう」


進言する ランスール


「いや こっちは今 5人しか動いて

いない

ヤツらが 引くなら 目的は

別に あると 考える

このまま 拠点を 確保しよう」


当初の目標に 向かう 指示を出す

ダーリュウ


「おう!!!」

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