第6章

第36話

「ランスール・・・

ランスール応答せよ」


ギガンテスの リーダー ダーリュウが

無線で 呼び掛けるが 一向に応答が ない

タブレットで ドーミー陣営の ポテトを

白いビキニの 女が 喰い 荒らしている

のを 見て 今が チャンスと判断した

ので 合流して 攻めようと いうのだ


「あいつら やられて しまったのか」


肩を 落とす ダーリュウ


「いえ 無線機の スイッチを

切って いるだけかも

知れません」


メンバーの 男が 言う


「ボリツクル」


ボリツクルを 手招きで 呼ぶ

ダーリュウ


「はい」


近寄る ボリツクル


「悪いが 山に 登って ポテトを

盗んだ 女を 捜索してくれ

キミ1人で」


ボリツクルに 耳打ちする

ダーリュウ


「はい でも いるでしょうか」


首を かしげる ボリツクル


「わからないから 確認して

きてくれ

今は 1個でも 多く ポテトを

確保して おきたい」


切羽詰まった状況を 打開したい

ダーリュウ


「はい 行って来ます」


しぶしぶ 了解する ボリツクル

小走りで 向かって行く


「うん」


静かに 見送る メンバー


「さて 残った 我々は ドーミーの

農場を 偵察に 行こう」


ドーミーの 本部の方を 指差す

ダーリュウ


「はい」


一方 その頃


「グーテンバーグ 状況を 報告しろ」


シューメーカーが 無線で 連絡を とる


「ッ・・・ーッ

こちら グーテンバーグ

よい 知らせと 悪い 知らせが

あります

どうぞ」


苦しそうに 答える グーテンバーグ


「よし よい知らせから 聞こう

どうぞ」


悪いことを 聞ける精神状態に ない

シューメーカー


「敵の数は だいぶ 減らせました

どうぞ」


弾を 撃ちつづけた 成果を言う

グーテンバーグ


「そうか よくやって くれた

では 悪い 知らせを 聞かせてくれ

どうぞ」


少し 落ち着きを 取り戻す

シューメーカー


「悪い 知らせは 弾薬の 残数が

少ないのと 畑の ポテトは

ほぼほぼ 喰われてしまったわい

どうぞ」


声に いつもの 張りがない

グーテンバーグ


「・・・そうか

グーテンバーグは アーリントンの捜索に

行ってくれ

どうぞ」


畑を 喰い荒らされ そこを守る意義が

ない


「捜索に 行ったヤツら

帰って来ないんですか??

どうぞ」


疑問に 思う グーテンバーグ


「ああ なしのつぶてだ

トラブルが あったんだろう

どうぞ」


スーパー ピッコーに 行ったメンバーは

大変な 目に あっているが

それを 知る由もない

シューメーカーたち


「アーリントンは 1個しか

持っていないのでは??

防衛に 徹した方が

よいと 考えるが どうだろう

どうぞ」


今は 戦力を 割く べきではないと

言う グーテンバーグ


「いや それが 倉庫の ポテト

全部 喰われて しまったから

今は 1個でも 欲しいんだ

どうぞ」


苦しい 実態を 言う

シューメーカー


「なんと・・・」


絶句する グーテンバーグ


「それならば 是が非でも 手に入れ

ましょう

どうぞ」


決意を 固める グーテンバーグ


「ああ たのんだぞ

どうぞ」


うつむく シューメーカー


「はい おまかせを」


こうべを たれる

グーテンバーグ


一方 その頃


「うわ ゾンビだらけね」


ネイスの 家に 向かっている

一行

町には ゾンビの群れが 闊歩して

いる


「ひぃっ 戻ろうよ ネイス」


本部に 引き返すように 言う

アステーレ


「わたしの家まで 帰れば

大丈夫だから」


銃を かまえ 笑顔を つくる

ネイス


ドンッ


「ふぅ やっと ついた

アーリントンと アステーレ

ついて来てる??」


何発か 銃を 発射し ネイスの家まで

なんとか たどり着く 3人


「うん」


アーリントンは まだ元気だ


「ああ 大丈夫よ」


アステーレは つかれ気味


「よし 入ろう」


ネイスが カギを 開ける


ガチャ


カチャンカチャンカチャン


奥の 方から 金属音が する


「えっ なんの音??」


激しく 動揺する アステーレ


「アステーレ 心配しないで

母親が いるの」


説明する ネイス


「おじゃましまーす」


家の 中へ 入って行き

キッチンに いる ネイスの母親を

見る


「ねぇぇ ポテトはぁぁ」


右手に 握られているはずの フライパンが

よく見ると ほうちょうに 変わっている


「ヒッ」


一方 その頃


「ねぇ ニック」


スーパー ピッコー で 足止めを 受けている

ニック


「うん??」


「わたしたちは いつでも

大歓迎よ」


女性たちが ニックに 投げキスを

する


「それは どうも」


ペコッと する ニック


「そいつと 話が したいん

だが」


縛りあげられている 男を 指差す

ニック


「うん イイわよ」


男の さるぐつわを 外す 女


「おい お前は どこの

チームなんだ」


男に 問いかける

ニック


「・・・言えねえな」


反抗的な 男


「拷問が 足りないんだな」


男の 乳首に 爪を たてる

ニック


「いや 待て チームドーミーだ」


あっさり 答える 男


「本当か」


トントンと する

ニック


「ああ 本当だ」


苦しそうな声を 出す 男


「なにを しに スーパー ピッコーに

来た??」


大声で 聞く ニック


「・・・」


なにも 反応しない 男


「ダメか」


あきらめて ふりかえる ニック


「なぁ それよりオオワクダニヤマを

見なかったかな??」


女たちに 聞いてみる

ニック


「こっちには 来てないわ」


首を 横に ふる 女たち


「どこか 行きそうな ところ

心当たりとか ないかな??」


なにか ヒントが 欲しい

ニック


「うーん 自宅に 帰って いるんじゃ

ないかなぁ」


一人の 女が 苦笑いしながら

答える


「そうなんだ・・・

この エリア内なのかな??」


場所を 知りたい ニック


「うん そうよ

簡単な 地図を 書いてあげようか??」


ニコッと する 女


「ぜひ お願いします」


サラサラと おおざっぱな地図を

描く 女


「はい どうぞ

今が ここで オオワクダニヤマの家は

ここね」


簡単な説明を してくれる 女

息が かかりそうなほど 顔が 近い


「ありがたいです」

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