第3章
第15話
「とりあえず 立ち話も アレだから
わたしの 家に 行きましょ
ここから 近いの」
川沿いの 道を 指さす
ネイス
「よし 行こう
一人暮らしなの??」
どうしても 確認するクセが 出る
ニック
歩きながら 聞く
「まさか
変な 両親と 住んでたの」
ため息を 吐きだすように 言う
ネイス
「変な 両親??」
ひっかかりを 感じる ニック
「ええ 結婚するまで 男女交際はダメって
宗教を やってて わたしにも 強要して
いたの」
かなしそうな ネイス
「それは ひどいね
で その両親は」
そんな 横暴は ゆるせない
ニック
「半年前に 死んだわ」
サラッと 言う ネイス
「死んだ ・・・
それは 悪い事 聞いたね
ごめん」
しんみりする ニック
「イイの
あれするな これするな うるさい
親だったから」
あっけらかん
「そうかぁ」
複雑な 表情の ニック
ネイスの 両親の話を するのは
よそうと 決める
「ついたわ ここよ」
川沿いの 一軒家
ネイスの 実家に つく
ガチャ
「入って」
ネイスが 招き入れる
「おじゃまします」
中を 見る ニック
奥で カチンカチンと
金属音が する
「ん・・・なんか 人影が
他に 家族は いるの??」
警戒する ニック
「いないわ
あれは 母なの」
あっさり 言う ネイス
「・・・え
つまり 死んだ 両親以外の??」
混乱する ニック
「いや その母親
説明は あとで 今は 食事に
しましょ」
キッチンに 行くと ネイスの
母親が ガスコンロの前で
フライパンを ふるっている
だが ガスは 火が ついていない
「どうも 初めまして
ニックと いいます」
たどたどしく あいさつする
ニック
「ねえ ポテト持ってないかしら
料理が 止まってるのよ」
食材の 入って いない フライパンを
ふり続ける ネイスの 母
「母と 会話しないで
発狂したら 手が つけられないの」
注意する ネイス
いろいろあった ことを
彷彿と させる
「アメリカンビューティーか
生ける屍に なっても」
落ち込みを 隠しきれない
ニック
「この人は やりたいように 生きただけ
そんな 大層な モンじゃあないわ」
冷たい 言い方を する
ネイス
「とりあえず 残りもので パパッと
作るからね」
やっと 安心したのか
笑顔に なる ネイス
母親に 一応 彼氏を 紹介できたのだ
「ああ たのむよ」
チカラなく 答える ニック
「あたし パンケーキ食べたい」
メニューを 注文する
アーリントン
「ごめんね コナきらしてるの」
手を あわせ 舌を出す
ネイス
「ぶぅ」
ムクれる アーリントン
「お母さん ちょっと 横に ずれて」
母の肩を 持ち ガスコンロから
移動させる
「そう言えば コンビニも パンが
なかったな」
無人の コンビニを 思い出す
ニック
「だって あの店の 店長
もう死んでるから」
とんでもないことを クチに する
ネイス
「えっ そうだったんだ・・・」
もう 今さら 驚かないぞと 気合いを
入れる ニック
「サバゲーが 好きな 人だった
けど」
鼻で 笑う ネイス
「サバゲーっても 実弾を
使うんじゃあ 死ぬわ」
あきれる ニック
「そうよね
それじゃあ 出来たよ」
野菜を 油で 炒めたのと
オートミール
「おっ ありがたい」
「いただきます」
食事の あと ライナーは
悩む
「なあ ネイス ここから
脱出する 方法ないかな??」
一刻も 早く ロサンゼルスに
帰りたい ニック
「えっ 出たいの??」
ビックリした 顔を 見せる
ネイス
「えっ 出たくないの
逆に」
なにか 背筋に 寒いものを
感じる ニック
「だって わたしは ニック・・・
んぐ あなたが いれば
それで イイの」
言葉に つまる ネイス
「へへ それは うれしいが
このまま この エリアで ずっと
暮らすのは 無理が ねえか」
至極 まっとうなことを 言う
ニック
「なんでよ!」
キレ気味の ネイス
手には 洗いかけの
ほうちょうが ニックの方に
向く
「とりあえず ほうちょうを
置いてよ」
刺激しないように 丁寧に言う
ニック
「あっ ごめんなさい
そういう 意味じゃあ ないの」
ガチャン
あわてて ほうちょうを 置く
ネイス
「ああ ネイスは 悪くない
大丈夫」
なだめる ニック
この 女の おかげで 寿命が 縮んだ 思いだ
「いやいや どう見ても
そういう意図が あったでしょ」
鋭い 指摘を する
アーリントン
「荒立てんな ちょっと だまってて
アーリントン」
アーリントンも なだめる ニック
忙しい
「えー なんでー」
イスを ギッコン バッタンする
アーリントン
「そんなに お姉ちゃん コワかった??」
ニッコリして いるが
目が 笑って いない
ネイス
「コワくなんかないわ
ただ ウザいだけ」
舌を 出して 挑発する
アーリントン
「ちょっと やめないか」
ニックは 板挟みの 経験は
はじめて なので
この 状況が コワくて
仕方ない
「かわいげの 無い ガキねぇ」
目付きが 一気に 鋭くなる
ネイス
「ちょっと なんか もれ出てる
気持ちが」
ニックが 制止する
「ごめんなさいね」
やっと 正気に 戻る ネイス
「やっぱり それって サンモルト社の
ポテトを 食べた影響なのかな??」
やはり なにかしらの カラクリを
感じる ニック
「ニック 恋する 乙女の 気持ちが
わかって ないわね」
アーリントンが 大人みたいなことを
言う
アダルトチルドレンかも 知れない
「へぇ アーリントンは
わかっているんだね
すごいすごい」
アーリントンの 頭を なでる
ニック
「子供あつかい しないで
女として ニックと
つきあいたいの」
そう 言いながら 頭はなでて欲しい
アーリントン
全然 ひっこめない
「それは うれしいんだけど」
あきらめるように うながす
ニック
「へー うれしいんだー」
冷ややかな 視線を ニックに
送る ネイス
「いや そういう意味じゃあ
ねえって」
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