第38話チェスラル冒険者ギルド
商業ギルドを出たユズはそのまま冒険者ギルドに向かった。
冒険者ギルドの様子を確認するのが主な目的だった。
ギルドに入る前にカレンが注意する。
『二人共あくまで冒険者ギルドの様子を見るためだからルルランは対人用スタンガンをいつでも使えるようにして、ユズは余計な事言わないようにルルランの後ろからついて行きなさい。』
『まかせるのじゃ』
『わかったの』
ユズ達がギルドに入ると男達の視線がルルランに集まる
ルルランは銀髪の高身長の美人でスタイルもいいから嫌でも注目が集まる。
おまけに銀髪の可愛い子供まで連れているから余計だった。
ユズはルルランに手を引かれながら話しかける
『お母さんみんなこっち見てる。目つきがイヤらしいの。』
『ユズは背中に隠れてなさい。とりあえず冒険者登録だけするから、警戒だけしてなさい。』
ユズは頷きルルランの背中に隠れてついて行く。
ルルランは周りを警戒しながら受付カウンターに向かう。
ルルランがカウンターの前に行くと女性が話しかけてくる。
『冒険者ギルドにようこそ。私受付案内担当カラーと申します。初めて見る方ですが、どう言ったご用件でしょうか?』
『ほぉー受付の者は問題ないようじゃの』
「妾の冒険者登録をしたいのじゃが、ここでいいのか?」
「はい!私が担当させて頂きます。ではこの用紙に必要事項を書いて下さい。代筆は必要ですか?」
「問題ない。」
「後ろのお嬢さんも登録されますか?」
受付の言葉にカレンが二人にはなしかける。
『ユズは身分証明もあるしランクも上げる必要ないわ、ユズも新しい町の冒険者ギルドでカード出す度目立つの嫌でしうから。
冒険者ランク上げるのはルルランだけでいいわ。』
『うん。冒険者怖いからそれでいい。』
『そうじゃの。ここの冒険者も屑見たいな奴おおそうじゃしの。』
カレンは受付のカラーに答える
「登録は妾だけでよい。この子は必要ない。」
『ユズよこの者達はユズの事女の子と思ってるようじゃが訂正せずこのままにするぞ』
『わかったの』
カラーは頷き用紙を出す。
ルルランは用紙に必要事項を書き込み渡す。
カラーは用紙を確認し冒険者カードを魔道具にセットして情報を書き込み登録の終わったカードを渡す。
「ルルランさん登録は完了しました。ルルランさんはFランクからのスタートになります。」
カラーは冒険者ランクについて説明を受ける。
「………以上でランクと冒険者規定についての説明を終わります。何か質問ありますか?」
ルルランは尋ねる
「冒険者規定では街中での暴力行為は原則禁止、とあるがそれはこのギルド内も同じと言うことか?」
「冒険者は品行方正さを求められますので、原則は同じです。違犯者は罰金等相応のペナルティが課せられ、ランク昇格もできません。
場合によっては降格、カードの剥奪警備隊に引き渡します。」
「ふむ。結構厳しいんじゃのぉ。」
カラーは少し微笑み説明を加える
「はい!それはランクがC以上になると、所属する国家や領主から活動資金が与えられ貴族籍や屋敷等が与えられるからです。
だから規定もランクが上がるにつれ厳しくなります。」
「なるほどよくわかった。」
カラーはルルランを見つめた後小声で話しかける。
『ルルランさんも後ろのお嬢さんも十分強いと思いますが、気をつけて下さいね。
ここの冒険者は最高がCランクしかいませんので、後男性職員も注意して下さい。
何かあれば、私か他の女性職員に声をかけて下さい。』
カレンはカラーの話を聞いて周りの職員達の魔力を確認する。
『なるほどね。男性職員は奥にいる魔力の高い恐らくギルマスを含めかなり穢れてるわね。
それに比べ女性職員は皆綺麗だわ。冒険者も穢れた者しかいないわね。それでDランクが多いのか…』
ルルランがカラーに感謝を伝えそのまま出口に向かう。
『カラーよ情報感謝するのじゃ』
ルルランが受付から離れたのを見て冒険者が数人動きだしルルランに近寄る。
「君たち新人冒険者かな?俺はDランク冒険者エムドーラだ。新人の君に冒険者新人教育をしてやろう。
これは新人冒険者が必ず受ける必要があるんだ。一般人に対してや魔物についていろいろ注意しないことがあるからな。
向こうの食堂で話そうか、何お礼は酒の1杯でもおごってくれたらいいから」
ルルランは声をかけて来た3人の男達の誘いを丁重に断り、ユズを抱き上げコートに隠しその場を離れる。
「妾はこの町では冒険者登録をしただけじゃ。活動するつもりはないから依頼は受けない。
気を使わせてすまぬ。では妾達は商業ギルドに用があるので失礼する。」
男達は離れるルルランの前を遮る
「よぉちょっと待てよ!Dランクパーティーが教えてやるって言ってるんだ。その提案を断るのか!
依頼を受けなくても冒険者登録したんだから新人冒険者の注意事項は聞く必要があるんだよ!素直に従えや!」
男の一人ははルルランの腕をつかみもう一人は抱きかかえられているユズを掴みルルランから引き離し連れて行こうとする
「やめてぇーー!」
「何をする!ユズを離さぬか!こんな強引な行為明らかに規則違反じゃ!」
ルルランは男を睨みつけ叫ぶ
男達は前と後ろをふさぎ叫ぶルルランを囲む。そこに別のパーティーも加わりユズを受け取り連れて行ことする。
「新人のFランクは黙って俺達の言う事を聞けばいいんだよ。
このガキは俺たちが向こうで遊んでやるからお前はエムドーラ達にろいろ教えて貰えばいいんだよ!」
ルルランはカレンにどうするか尋ねる
『カレン!ユズが連れて行かれたぞ!もうこ奴ら倒しても構わんじゃろ』
カレンはルルランに指示をしユズにも注意をする。
『ルルラン行動するのちょっと待って!ユズも我慢して危なくなったらスタンガン使いなさい!受付の職員数名が既に動いていますので様子を見ましょう。彼女たちがきっちり対処してくれるでしょう。』
『わかったのじゃ』
騒ぎを見て駆けつけた職員が叫ぶ
「エムドーラ!ルルランさんを離しなさい!デクロ!その子供を返しなさい!あなた達の行動は明らかに冒険者規則違反です。従わないなら冒険者規則に従いランク降格活動停止処分にします。」
受付主任のリモアも警告する
「エムドーラすぐに離しなさい!従わないなら警備隊に通報します。」
女性職員たちの行動を見てカレンはルルランに伝える
『予想通りですね。女性職員は問題ありませんが問題はこの冒険者ギルドのギルマス他男性職員です。
恐らくこの件で問題を起こした冒険者側に着くでしょう。なので王都冒険者ギルド統括本部に動いて貰って、ここらで彼らに消えて貰いましょう。ルルラン、ユズ。私の言うう通りに動いてください。少々痛い思いしますが彼らを処分するためです我慢してください。』
ルルランはカレンの指示通り拒否しながら掴まれた手を無理やり離そうと動く。
ユズも抱きかかえられた状態で怖い離してと叫びながら暴れる
「離せ!妾ははっきりと断ったのじゃ!離さぬかぁー!」
「やかましい!てめえは俺がじっくり教育してやる黙ってろ!」
ドス!
ぐぅ・・・
ルルランはな男に殴られわざと唇を傷つけ口から血をたらす
ユズも同じように殴られ口から血を流し泣きわめく
「痛いのぉーうわぁーん」
ユズが泣き鬱陶しくなり男たちはユズを投げ飛ばす
「ええい喧しい!静かにしろーー!うらぁー!」
ゴロゴロゴロ・・・
ドス
うぅ・・・酷いの
男たちの行為に激怒する女性職員たちは警告する
「貴方たちの行動は規定に反しています。すぐに愚かな行動を止めなさい!」
「やかましい!俺たちは教えてやると言っただけだ。騒ぐな女!」
駆けつけた職員はDランク冒険者エムドーラ達にすぐに手を離すように命令する。
「エムドーラさんすぐに手を離しなさい!貴方達の強引な行為は明らかに行き過ぎです。暴行するなどありえない行為です。よってあなた方は冒険者規則違反に加え暴行罪で警備隊に引き渡します。」
「うるさい!リモア俺達はこの新人に冒険者としていろいろ教えてやろうとしてるんだ!暴行じゃねぇちょっと教育しただけだ!規則違反じゃねぇ!」
何を言っておるのじゃこやつらは!
「断っただけで暴行するとはこのギルドは屑の集まりか!妾の手を離せ!其方らにはついて行かぬ!離さぬなら警備隊に訴える!」
エムドーラはハッキリ断られ訴えるとまで言われ激怒しさらに強引な手段にでる。
「女!無駄だ!俺達はギルマスのオウロンから新人の教育を任されてるんだ。多少の体罰は教育範囲で許されてるんだ。だからお前に拒否権はねぇ!」
リモア達職員が呆れる
「はぁ?そんな事が許されると思ってるのですか!貴方達は何度も冒険者規則違反を犯して活動停止等の処分を受けていますよね。
そんな貴方達に新人教育の権限を与えられるなんてあり得ません。」
「そうです!もしそれが本当なら貴方もギルマスのオウロンも王都の冒険者ギルド統括本部監督官に報告する必要があります。」
冒険者と女性職員達のやり取りを見てカレンは二人に話す
『ルルラン。ユズ。これは予想通りですからこのまま様子を見ましょう。
女性職員が男達に何かされそうになったらルルランはスタンガンで気絶させていいわ。』
ルルランは頷きとりあえず掴まれてる男の腕を離す。
「いつまで掴んでおる。離さぬか!」
バチン!
それを見て職員達がルルランの前に立ちエムドーラ達を睨み付ける。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます