第23話カレンの思い

カレンはユズとちょっとした喧嘩になった事で改めて自分の思いを考える。


ユズにスキルなのにと言われた時ショックだった。


その後ユズは自分で言ったことに反省して、あたいを必要だと言ってくれた。


ずっと一緒にいたいと言ってくれた時感情が爆発しそうになった。


それを必死に抑え芽生えた思い


この子を抱きしめたい…


女神様のご褒美…


できたら肉体がほしい…


この感情抑えないと…


私の目標は最愛の弟とお母様を探す事…


ユズもあたいのやりたい事は手伝うと言ってくれている。

だからユズの事を手伝いながらユズに弟を探すのを手伝って貰う。


ユズはまだ寝てる、このこの子見てるだけで癒される。


この子ってほんと不思議な子供ね。貧民で女神様の目に留まり、とんでもないスキル与えられるなんて、ちょっとあり得ない。


でもユズは怖がりで心は純粋…この世界の悪意ある者から守ってあげなきゃ


…………………


そろそろ起きそうね。


『カレンお姉ちゃん…『どうしたの?』 よかったちゃんといてくれた。』


『ん?』


いてくれた?


『ユズどういう事?何かあったの?』


ユズは恥ずかしながら答える


『夢見たの… お姉ちゃんが女神様にお願いしてユズからいなくなったの…』


カレンは元気のないユズを励ます


『ユズ何変な夢みてるの!お姉ちゃんはもし女神様にユズのサポートしなくていいと言われても断るわよ。

これからもずっと一緒よ。ユズ♡』


『お姉ちゃん絶対ユズを捨てないでね。』


『心配しなくても大丈夫だから、今日も森の中の移動だから早く準備しなさい。』


『うん。わかった。』



ユズは安心したのか、落ち着き嬉しそうに出発の準備をしている。


カレンはワールドマップを見て今いる場所のデパルスト大森林の現在地を確認する。


ここからコルトレイアの町までもう2回野営しないといけないわね。


カレンはユズに方角と速度を指示する


『ユズここから目的地のコルトレイアまであと2回ほど野営しないといけないから、道はこのまま進んで途中西に進むから、速度はゆっくりでいいからね。』


ユズは嬉しそうに答える


『はいなのです。カレンお姉ちゃんといっぱいお話ししながら行くのです。』


『フフフそうね。お話ししましょう。魔物とかの危険度探知はお姉ちゃんがしてるから安心しなさい。』


ユズはバギーに乗り込みゆっくりと走らせる


カレンはユズにデパルスト大森林の説明をしながらワールドマップと索敵スキル前世の知識識別ビーコンを使い周囲を警戒をする。



ユズはあれからカレンを実の姉のように慕い嬉しそうに運転している。


カレンと楽しそうに話しをするユズはほんとに嬉しそうでカレンも自分がサポートAI と言うのを忘れ楽しく会話する。


この先ユズとなら楽しい旅になりそうね。


ユズはカレンが静かになったので心配で尋ねる


『カレンお姉ちゃん何かあったの?車はこのスピードでいいの?』


ユズったらあたいがいろいろ考えてて静かになったから不安になったのね。可愛い。


『心配しなくていいわよ。魔物が探知に引っ掛かったから少し考えてたのよ。


ユズは戦闘には不向きなのわかってるから、さっきはいざと言う時の武器のテストしたの。

今度はユズの本来のスタイル逃走で行くから、お姉ちゃんの指示通りに動いてね。』


『わかったの。お姉ちゃんユズ戦わなくていいの?ユズ頑張るから…』


カレンはユズが嫌われたくないから無理して言ってるを感じとる


そんなユズにカレンは優しく伝える


『ユズは無理しなくていいの。これからはユズの一番向いてるやり方で魔物から逃げたり捕まえたりするから、言う通りに動いてね。』


ユズはカレンの期待に応えるために気合いが入る


『ユズの戦いかた…頑張る!』


ユズが少し緊張してるのを感じてカレンは優しく指示をする



『ユズこのまま道なりに進めると大きな猪がいるから。少し速度落として手前で脇にそれて魔道具を使って混乱させてやりましょう。


バーストボアはCランク魔物で危険だけど、あいつは突進するだけのバカな魔物なのよ。

だからお姉ちゃんの言う通りにやれば余裕で逃げる事できるから、魔物、出会っても何も全て倒す必要ないのよ。』



『え?見つかったら戦わないとダメなんじゃないの?』


カレンは微笑みながらユズに教える。


『ユズ一番は自分の命をどうやったら一番守れるのか考えて動かないとだめなのよ』


ユズは考える


『自分の命を一番に考えて行動…』


考えるユズにカレンはユズのスタイルを話す


『ユズは生命力低くく攻撃力も低い。

これだけで絶対魔物との戦闘はダメ!


逆にスピードと隠密に長けている。


だからと言ってスピードを生かした戦いかたがいいわけじゃないの。


攻撃力が低くすぎるから、攻撃より撹乱させたり、罠を仕掛け逃走とかがいいと思うの。


ユズのスタイルは撹乱、サポート、罠設置誘導等が一番ね。』


それを聞いてユズが嬉しそうにする。



『はい!わかったの。戦わないで罠いっぱい仕掛けて魔物捕まえる。』


フフフ素直で嬉しいわ。絶対ユズを傷つけさせないから…この先ずっとね。


『ユズにはこの先の分岐を右に曲がって車を止めてね。


猪を捕まえる罠をだして捕まえましょう。』



『大きい猪捕まえる。』


ユズはカレンから作戦を教えて貰って、森の道に大きな檻を設置


その後ユズは大きな猪の見えるところまで行きわざと姿を見せる


赤い大きな猪はユズを見つけるともう突進してくる。


ユズは言われた通りに大きな籠檻に向かって走り出す。

ユズは少しの戦闘経験、罠での魔物討伐で自身の基礎レベルが上がりかなり素早さが上がっていた。


タタタタタ・・・


凄いこれなら追いつかれないの


カレンの指示が飛ぶ


『ユズ檻の仕掛けを踏まないように中に逃げ込んで隙間から抜けるのよ』


『うん。わかった。』


ユズは檻の中に走り込む


レッドボアはユズを追い込んだと思いそのまま駆け込む


レッドボアが入ると仕掛けが作動し檻の入り口が閉まる


バン


閉まると同時に設置された魔石から雷撃が走る


ボアは逃げることが出来ずそのまま倒れる。


『うん。見事にボアの討伐完了ね。ユズ回収して先に進むわよ。』


『わかった。』


ユズは罠とボアを回収してバギーを出し先に進む



ヒュィーン


ユズはカレンに言われた通り森の中を進んで行く。

カレンは女神からの知識とワールドマップと索敵スキル前世の知識識別ビーコンを使いユズを誘導する。


暫く森の中を走しると大きな大木が立ち並ぶ場所に出る


ユズは神秘的な場所に出て速度を落とし呟く


『なんか凄い神秘的な場所だぁ』


カレンは現在地を伝えここから徒歩に切り替えるように指示する 


『ユズここはデパルスト大森林です。この先道はなくなるから歩いてこの森を走破するわよ。

Aランククラスの魔物が生息するエリアだから警戒しながら進むのよ。』


えーーー!


何いってるの?そんなのボクに無理!

逃げるしかないじゃん

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