第22話初めての喧嘩

ユズは再びバギーをだしてゆっくり走り始める


森の中の道は踏み固められてはいるが草木が生い茂り走りにくいため、ユズは速度を落として走る。


カレンはユズをナビゲートし野営場所に無事たどり着く


『ユズ今日はここで野営するから収納バックから退魔香をだしてスイッチ入れて、野営ハウスを出して準備して。』


『わかった。』


ユズは退魔香をだし野営ハウスを設置して食事の準備を始める


カレンはユズに今日の夕飯のメニューを指示するとユズが適当にすると言いだしたので叱りつける


『ユズ。夕飯はオーク肉があるから、解体してモモ肉をスライスして塩で味付けして炒めましようか。』


『カレンお姉ちゃんユズ森の木の実とか適当に食べるからいいよ。』


『何言ってるの!オークの解体は覚えて!これから先必要になる。

それにユズは今までの生活環境わるかったから凄く痩せてる。

これからはお姉ちゃんがユズの体調管理するから食事も全部指示する!わかった?』


『えーー!そんなのいいよ。解体なんて気持ち悪いしやりたくないの。』


カレンはユズの拒否を無視して叱りながら命令する


『いいからやりなさい!オークをだしてダガーでお姉ちゃんの言う通りにやりなさい!』


ユズはやりたくないから思わずカレンに言ってしまう


『カレンってユズのスキルなのになんで命令するの!ユズはやりたくないから!スキルだったらユズのサポートだけして!』


カレンは思いもよらない事を言われショックを受け黙りこむ


『…………』


ユズも言ってしまってやってしまったと思う


あぁ…

ユズ何であんな事言ってしまったの……


ぅぅ…


『カレンお姉ちゃん?』


………………


カレンはショックを受け考え込む


確かにあたいはユズをサポートするスキルとしてこの世界に転生させて貰った。


最初はスキルとしてユズをサポートして、上手く誘導して最愛の弟を探すつもりだった。


でもいつの間にかどんどん感情が入ってユズを弟のように思ってしまって、絶対死なせないように魔道具作らせ、行動も制限したり、食事も自分で作って食べさせるつもりでユズに命令してた。


そうだよね。ユズは弟じゃない……


それはわかってるでも、この子見てたらどうしても感情が入ってしまう…


はぁー気持ち切り替えなきゃ…


『………ちゃん ……さい』


ユズが呼んでる答えなきゃ


『……グスンお姉ちゃん…ユズを捨てないで… ユズがわるかったのごめんなさい…グスン…』


ユズ泣いてる…


ほんといい子ね。


『ユズがわるかったの。ユズ頑張って解体するから…ユズを捨てないで…ユズカレンお姉ちゃんがいないとダメなの グスン…』


泣きながらオークを解体している。


バカね。捨てるわけないじゃないグスン


この子は絶対失いたくない!絶対死なせない!


『ユズ。お姉ちゃんはどこにも行けないから、だってユズのスキルだから…』


するとユズはスキルだから出ていきたくても行けないと感じとって、土下座して頭を地面に何度もぶつけひたすら謝る


ゴンゴン


『カレンお姉ちゃんごめんなさい。酷い事言ってごめんなさい。』


カレンはユズの行動に驚き必死に止める


『ユズ!やめて!お姉ちゃん大丈夫だから!ユズと一緒にいれて嬉しいから!

ユズやめてお願い!ユズ!聞きなさい!』


カレンの叫びにユズは身体を起こし前を見つめる。


『カレンお姉ちゃん…ユズあんな事言うつもりなかったのに… ごめんなさい…

ユズ。カレンお姉ちゃんが一緒でないとダメなの。』


『ユズお姉ちゃんも一緒よ。カレンはユズのスキルとして女神様にサポートするようにお願いされたけど、サポートするのがユズでよかったと思ってる。

ユズずっと一緒だから…これから先お姉ちゃんは絶対ユズを守るから、いっぱいお話ししてユズのやりたい事もサポートして行くからね。』


『嬉しいカレンお姉ちゃん、ユズわがままだけど嫌いにならないでね。

ユズもお姉ちゃんといっぱいお話ししてお姉ちゃんのやりたい事あったらお手伝いするから何でも言ってね。』


カレンは嬉しそうに話してくるユズを見て肉体があったらとしみじみ思っていた。


この子を抱きしめたい…


女神様のご褒美かぁ…


できたら肉体がほしいなぁ


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