貧民少年ユズ冒険編
第21話初めての魔物討伐
無事王都を出たユズは、暫く街道を歩き人が少なくなったのを見て街道から外れる。AIカレンがすぐにバギーを出して森に向かうように指示する。
『ユズすぐに四輪バギーを出して森に向かって!馬で追いかけて来る者がいます。』
え?冒険者ギルドも商業ギルドもまた来るって言ったから大丈夫なはずなのに・・・
『わかった。四輪バギー来て!』
ユズはマジックバックから四輪バギーを出す
カレンがユズに追いかけて来てる者についてユズに教える
『たぶんユズがポプラの木を元気にして、あの家で長い間寝たきりだった。もう一人のお嬢様を回復させたからです。』
ユズはカレンの言ってる意味がわからず気にせず四輪バギーに乗り込み魔力を注いで走らせる
『ユズは気にしなくていいです。あの木を元気にさせて、家に影響があった。それでいいです。詳しく知るとユズはよくない結果を招くのでこのままね。』
ヒュィーン
『ユズはなにかあるのわかってたけどあの木が辛そうだったから助けただけ。』
『うん。それでいい。このまま森の中を走るわよ。奥にある泉を目指しましょう。』
ヒュィーン
『わかったの』
バギーは時速50kmほどで森の中の道を進む。
ヒュィーン
『ユズこの先にオークの群れがいます。かなりの数です。恐らく人間の村でも襲うのでしよう。
あの魔物は人間の女性や子供を好んで襲うクソ魔物です。ランクDですからユズの初戦闘に丁度いいから魔道具の性能も確かめたいから倒しましょう。』
えー-!何言ってるの?そんな沢山の魔物無理だよぉ
ユズ戦う力も能力も魔法もないのに・・・
ユズはカレンの強い命令に仕方なく指定した場所にバイクを止めバックに収納してからカレンに尋ねる。
『ほんとにあの大きな豚の頭した魔物倒すの?』
『そうよ。何事も経験が必要よ。なにも接近して倒せなんて言ってないから。
ここからなら作った魔道具で倒せるから、お姉ちゃんに任せなさい!』
『怖いのに・・見つかったらどうするんだよぉ』
カレンは弱気のユズをしかりつける
『何言ってるの!そんなんじゃこの先旅なんてできないわよ!男の子でしょ覚悟を決めなさい!』
カレンお姉ちゃんまじ怖い…
怖いけどいろんなところ行って見たいからやってやる!
『カレンお姉ちゃんやるからどうしたらいいか教えてなの』
カレンはユズにショットガンを出すように指示する
『やり方は同じよ。名前はショットガンだから』
ユズは収納バックを前にだし名前を唱える。
『ショットガン来て!』
ユズの目の前に長さ50cmほどのリボルバータイプのショットガンが現れユズはそれを手に持つ。
『わぁーこんなの初めて見る』
カレンが説明する
『それはユズの体型に合わせて作った私の元いた世界の武器よ。この世界の知識と組み合わせてユズのスキルで作って貰ったユズ専用武器よ。
使い方は筒になった所を敵に向ける。
上についてる小さい筒スコープを覗いて敵に魔力照射してマーキングをする。
そしたら手で持ってる近くにある小さなレバーを指で引けばOK よ。』
こんなの作ったのすら知らないのに…
カレン素材採取だと行っていろんな所行って、集めてユズの錬成で抽出して言われるまま作った魔道具の一つかな?
これ武器だったんだ…
ユズがいろいろ考えているとカレンが叱る
『ユズ何してるの!弾は入ってるから早くスコープ覗いて魔力込めてターゲットをロックしなさい。』
ユズは怖わがりなかなかショットガンを構えようとしない。
『やっぱ怖いから無理なの。逃げようよぉ怖いよぉ』
カレンはユズの怖がる姿に困りはてるが、この先の事を考え熱心に話しかけ何とかやる気にさせる
『ユズ!オークとかゴブリンは特に女性や子供が好きで、女性は無茶苦茶にされ犯され種を植えつけられ、子供は肉が柔らかいから好んで食べられるのよ!
あれほどの群れよ!ほっといたら絶対犠牲者が出るわよ!
女の子やあなたと同じ子供が食べられてもいいの!』
カレンに言われ逃げようとしてたユズは子供を食べると聞いて様子が変わりショットガンを構える
『ぅぅ… 酷いことするオーク退治する!ユズやるの…ぅぅ』
ユズはぶつぶつ言いながらスコープを覗いてオークをロックしてレバーをひく
『オークハゴミ…ゴミ… オークロックした…ユズやるの。ユズできるの… ゴミ処分いくの!』
ボフ
ボフ
ショットガンから出た弾はターゲットに向かって飛んで行き見事命中し肉が飛び散り倒れる
ドバン
ドバン
『あそこにも…ゴミ… やるのぉー!』
ボフ
ボフ
再びオーク2体に命中しオークは肉が飛び散り倒れる
ドバン
ドバン
ユズはオークを見つけてはぶつぶつ言いながらショットガンを撃ち続ける
カレンはユズの変化に気づかず指示を続ける
『ユズ集まってる5体は一気に魔力照射して仕留めなさい。やり方はターゲットに照射して瞼を閉じたらロック、それから次のターゲットを見てロックこの繰り返しで5体ロックしなさい。5発撃ったら弾なくなるから通常弾来てと言えばバックから弾出て来るから、レバーの上にある回転する筒の中に入れなさい。』
ユズ黙ったままオークを見つめ呟く
『…わかった。 ゴミは処分する。…やる』
ユズは言われた通りターゲットを全てロックしてレバーを引き続ける
ボフ
ボフ
ボフ
ボフ
ボフ
放たれた弾は全て命中してオークは動かなくなる
カレンはユズの様子がおかしい事に気がつき声をかける
『ユズ?聞こえる?』
『ゴミ見つけた。ゴミは全部処分するの。ゴミロック!処分!』
ボフ
ボフ
ボフ
ショットガンから放たれた弾はそれぞれターゲットに向かって飛んで行きオーク3体全てに命中する
そこからはオークが全て倒されるまでユズの無双が続く
カレンはずっとユズに呼びかけるもユズはオークを見つけてはショットガンを撃ち続ける
『ユズ!ちょっと待って!ユズ!』
ボフ
ボフ
ど・どうしようユズが暴走してるよお…
カレンは何度も呼びかけるも反応がない事にいろいろ考える
『ユズは怖い気持ちを無理やり押し込めてあの暴走状態になってる?今のあたいの能力では何もできない…
とにかく今はユズがオーク全て倒して正気に戻るの待つしかない…はぁー まさかこんなことになるなんて…
次から考えないといけないなぁ』
ユズは群れの全てのオークを倒してまだ何か探している
『ユズ何してるの!もうオークはいないわよ。ユズ!』
だめだ戻らない…どうする?
さっきは子供の事に反応したよね。だったら…
『ユズ子供は守られたから!もう大丈夫よ!ショットガンしまって!』
カレンの言葉にユズが反応し動きが止まる
『子供は助かったから大丈夫だから…』
ユズはショットガンを離しその場にへたり込む
カレンは優しく声をかける
『ユズよく頑張りました。偉いよ。落ちついたらショットガンをバックにしまって倒したオークバックに収納しようか』
ユズはカレンの言葉に反応してショットガンをバックに収納して倒したオークを見てやっと正気に戻る
『なんなのこれーーー!』
カレンは呆れボソボソ呟く
『なんなのじゃないわよ!それ全部ユズが倒したんじゃない!』
驚くユズにカレンは指示する
『驚いてないでさっさと倒したオークをバックにいれなさい!』
ユズは驚き拒否する
『えーー!嫌なの。気持ち悪いよお』
カレンは呆れる
ほんとこの子はもう何が気持ち悪いよ!あの子もこんな感じだったわね…
カレンはユズに説明する
『はぁーあんたねぇオークは町に持って行って売れば結構なお金になるのよ。
何が気持ち悪いよ!これ全部ユズが倒したんだからね!何が気持ち悪いよ!これからこんなこといっぱいあるわよ。それとも町に籠っていじめられながら暮らすの!』
『町は嫌なの。ちゃんとやるの。』
ユズは倒したオークのところまでテクテク歩いて行く。
カレンはユズに倒したオークの収納のやり方を説明する
『ユズそこで止まりなさい。オークに触れず左手をバックを持ち、右手をオークに向けて手を伸ばして、魔力照射して収納と唱えればいいから』
ユズは頷きオークに手を伸ばして呟く
『オーク収納…』
シュン
凄いの…
これなら大丈夫なの
ユズは倒したオークを次々収納して行く
カレンはユズの精神状態を見てながら安堵する
よかった乱れてないわ…
『ユズ収納終わったら移動するわよ。バギーをだして、野営場所に行くわよ。』
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