第39話冒険者ギルドの粛清

ルルランの前に立ったリモアはエムドーラ達に処分を言い渡す。


「貴方たちの新人冒険者のルルランさんへの教育と称して強引に連行する行為さらに暴行まで私たちははっきりと確認しました。本人も拒否をしてるのも確認しました。よって明確な冒険者規則違反行為に確認しました。エムドーラあなた達を規則通り冒険者ランク降格処分1か月の活動停止処分にします。暴行を働いた二人に罰金金貨3枚の支払いを命じます。」




するとエムドーラ達以外の冒険者が集まって来て職員にクレームをつける。


「おいおい俺たちはギルマスから教育を任されてるって言ってるだろう!これぐらいの事で騒ぐな!サブマスのリモアの発言は聞けねえな。ギルマスのオウロンを呼んできてくれればはっきりするだろ!」


「だいたいこの冒険者ギルドで登録したのになんで王都で教育を受けるんだ!この町で教育する者がいるんだからその女が間違ってるだろうが!」


「そうだぜ!王都に行くまでに一般人とのトラブルたらどうする!途中で魔物に出くわしたらどうする!ここで先にそういった教育するのが普通だろ!俺たちは何も間違ってないぜ!」


サブマスのリモアがはっきりと告げる


「貴方たちの新人教育についてですが、そもそも冒険者規則に新人の教育は基本的に同性の者に限るとあるんです。だから男性であるあなた方が女性冒険者のルルランさんを教育できないんです。ただ例外にギルド責任者が認めた場合です。」


それを聞いてエムドーラが噛みつく


「フン!なら俺たちはギルマスから教育許可出てるんだから問題ないだろ!さっさとその女をこっちに連れてこい!」


リモアはエムドーラ達を睨みつけ発言する


「貴方は馬鹿なのか!なんのために責任者に男性と女性がそれぞれ任命されてると思ってる!それはなこういったトラブルを防ぐためなんだよ!ルルランさんの教育は同じ女性の私が認めた男性冒険者なら例外的に認められるんだよ!だからお前たちはには絶対させない!わかったらさっさと冒険者カードを出せ!後ろの連中もだ!早く出さないと冒険者資格はく奪するぞ!」


リモアの発言にエムドーラ達は意義を唱えギルマスを呼べと連呼する


「やかましい!てめえの言う事なんぞ信用できるか!ギルマスを呼んで来い!」

「そうだそうだ!ギルマスならわかってくれるはずだ!」


騒ぎが大きくなり奥からギルマスのオウロンが数名の男性職員を連れて出てくる


「さっきから何を騒いでる!リモアお前またエムドーラに絡んでるのか!奴は少々行き過ぎの点はあるが貴重なDランク冒険者だから少しは目をつむれと言ってるだろう!」


オウロンの発言にリモアは真っ向から反論する


「それはできません!今回は特に新人の女性冒険者です。彼らは過去にも女性冒険者に教育と称してかなり激しい性的な要求をしています。それで女性冒険者から彼らの処分と賠償を求められてましたよね。その訴えをもみ消したのは貴方ですよね。」


「性的要求ってたかが胸をもんだのとキスじゃないか、教えてもらってるんだ、それくらいは我慢しろよ減るもんじゃなし。」


この発言にリモア達女性職員がブチぎれる


「はぁー!それ本気で言ってます!」

「好きでもない男にキスや胸を触られて我慢できると思います!できるわけないでしょ!気持ち悪いだけです!」

「だいたいなんのために教育に同性の教育者が指定されてると思ってるんですか!そんなのもわからず責任者やってますね。」

「私からすればチェスラル冒険者ギルド所属の男性冒険者は全員女性冒険者に接近禁止ですよ。それだけ酷いってことです。」


リモア達の男性冒険者拒否発言に怒りを露にし暴言を吐く


「お前らいい加減にしろ!この冒険者ギルドは俺が責任者だ!俺の取り決めに従って貰う」


ギルマスの発言に呆れるリモア達はギルマスの発言に警告する


「ギルマスその発言は見過ごすことはできません!チェスラル冒険者ギルドは貴方のギルドではありません!あなたの発言と今日のエムドーラ達の問題行動は王都のギルド統括本部に報告します。記録も録っていますので言い訳できませんよ。覚悟していてください。」


ナデシコはネリネを連れユズを連れ戻しに向かう


「Dランク冒険者ドルア、ラドンその子を離しなさい!あなた達の行動はギルド規則違反です。冒険者カードを提出し退出しなさい。」


「フン!俺たちはギルマスの指示しか聞かねえぞ!だからこのガキはこれから俺たちが可愛がってやる。」


「こいつは今晩俺たちの宿で預かってやるよギャハハハ」


ドルア達はユズを抱き上げ投げ合う


「ほらこのガキは俺たちがこうしてほらよラドン」


ヒュン


「キャァーやめてぇー!」


「おう。しかし柔らかいなぁホレホレ」


「やめてぇー触らないでぇー!」


ユズは二人の間でもてあそばれる。それを見てルルランが助けに向かおうとするもエムドーラ達に阻まれる


「そうはさせねえよ。お前は俺たちの相手をしてもらうんだからよぉ」


状況を見てカレンが二人に指示をする


『ユズ。ルルラン。もういいわやってしまいなさい!』


ユズはドルア達をルルランはエムドーラ達をそれぞれ撃退する


「妾が大人しくしてればつけあがりおって、調子にのるなぁーー!」


バリバリバリ・・・


「何が教育してやるだぁーふざけるなぁー!妾より弱いカスDランクがぁー!」


バリバリバリ・・・


「弱いカスDランクが妾の大事な娘に触りおってねてろぉー!」


バリバリバリ・・・


ギャァーーー!


ユズも怒りを露にしスタンガンを手にして攻撃する


「えっちい人は嫌いなのぉー雷撃で眠るのぉー!」


バリバリバリ・・・


ギャーーーー


「こっちのえっちい人もユズ雷撃なのぉー!」


バリバリバリ・・・


ギャァーーー


「こっちの人もやぁー!」


バリバリバリ・・・


ギャァーーー


ドスン

ドスン

ドスン


「はい!えっちい冒険者の処分完了なのね。」


ユズの素早い動きと雷撃攻撃に驚く


「え!何あの子たち・・・Dランク冒険者を瞬殺?噓でしょ」

「ユズちゃんってあんな動きできるんだ凄いね。武器?も凄いけどあんなに素早く動けるんだ。Dランクが簡単にあしらわれてる。」


「あの二人ひょっとして思ったよりかなり強い?」


ギルマスがルルラン達の行動に怒り規則違反だとわめき散らす


「貴様ら!ギルドのDランク冒険者になんて事をしやがる!完全にギルド規則違反だ!冒険者カードを提出しろ!即刻処分してやる!」



怒るギルマスに広報職員のビオラがギルド通信機を渡す


「ギルマス王都ギルド本部監察官より通信が入ってます。」


「はぁーなんで王都ギルド本部から通信が来るんだ!」


『オウロン!さっさと通信機に返事をしろ!そちらで起こってる事は報告が入ってる!』


オウロンはためらいながら通信にでる。結果詳細に報告を受けた本部の監察官はオウロン以下男性職員に謹慎を言い渡す。


『リモア達より送られた記録魔道具で確認した。過去の報告書も読んだ。今回の件で君たちの処分が決定した。特にユズ殿に危害を加えようとしたことは許される事ではない!よってオウロンはチェスラル冒険者ギルド責任者を解任!王都監察部の下で再教育を受けて貰う。』


オウロンは監察官に文句を言う


『ちょっと待って下さい!ユズってあのガキですか?なんであのガキを少し虐げたくらいで処分が重すぎます!冒険者でもないガキですよ!』


『貴方がガキと呼んで見下してるユズ殿は我が国に計り知れない益をもたらす方なのだ。ユズ殿は我が国にとって最重要保護対象者なのだ。その方を傷つける行為がどういう事かわかるだろ!』


『そんなあのガキが・・・』


オウロンは監察官との通信が終わりがっくり項垂れる。


ユズ達は解放され職員から謝罪され後日もう一度来るように言われ冒険者ギルドを出て宿に戻る。


その後数日間冒険者ギルドは女性職員中心となった新体制になりサブマスだったリモアが責任者に昇格して男性職員に代わり要職に女性職員が任命されチェスラル冒険者ギルドは新体制になり大きく変わる。


今まで不仲だった商業ギルドとも連絡を取りお互いに協力する体制がとられるようになった。


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貧民少年ユズとAIスキルに転生したカレンの異世界のんびりびより クロミnov25 @n_kuromi

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