第17話ユズ再び公爵家に行く

ベルメルアが部下を連れて戻り冒険者ギルドではユズを会議室に連れて行く。

集まった人を見て、益々警戒して身体を硬直させる


それを感じてパンジーはユズの側に行き優しく抱きしめる


「不安だよねユズちゃんごめんね。この前見たいな事でユズちゃん怒らせたくないから、皆に面会して貰ってほしいの」


しかしこの時は良かったのだが、この時参加してなかった者や休みだった者が、後にトラブルを起こす事になるとは思わなかったパンジーだった。


カレンは参加者全員の魔力の揺らぎを見る


『ユズここにいる者は大丈夫そうね。確かまだ数人男性がいたようだけど今日は休みなのかしら、ギルドにはいないわね。』


ユズは落ち着き周りを見る。


何人かはフードの下に見える可愛いいユズの顔を見て嬉しそうに話し合っている


ユズも好意的に見られてるので安心して話し出す。


「あの少し前に登録したユズなのです。よろしくなのです。」


ユズの可愛いい声に集まった者達が嬉しそうに声をあげる


「キャー可愛いー」

「キャー」

「ユズちゃん可愛いわー」

「恥ずかしがる姿がたまらないわー」


パンジーがユズに話しかける


「みんなユズちゃんの事好きだから心配しなくて大丈夫よ。」


ユズは頷くとパンジーは集まった職員伝える


「皆ユズちゃんの魅力がわかっただろ。この子は可愛いくていい子なんだ。

だから今日休みの者にも伝えて欲しい。よろしく頼む。」


ギルドマスターのドメストナがユズに話しかける


「ユズちゃん。冒険者ギルドではユズちゃんが安心して活動できるように、この私が職員をサポートさせるから、安心して冒険者活動をしてほしい。」


ユズはパンジーに椅子の上に立たされる。


パンジーは小声でユズに話す


『ユズちゃんあの子達に声かけてあげて喜んで協力するから』


ユズは頷き見つめる職員達に話をする


「あのそんなに見られると恥ずかしいのでしゅー あ!プシュー」


「「「「キャーー可愛いー」」」」


「ユズはFランクだし身体も小さいから迷惑かけるかもだけど優しくしてください。よろしくなのです。ペコリ」


ズキユーン

ズキユーン

ズキユーン

ズキユーン



「はぅー可愛い過ぎる」

「あの仕草は…グハ」

「ダメだ耐えろ私…ハァハァ」


ギルドマスターのドメストナがユズを抱き上げ皆に告げる


「王都冒険者ギルドはユズちゃんを全力でサポートするわよ。みんなよろしくね。」


「「「「はい!」」」」


この後ユズはパンジーに公爵家から謝罪したいからいつでもいいので一度訪れてほしい事を伝えられ、行くなら一緒に同行すると言われる。


「ユズちゃんこの前クエストで行って貰ったヘルマン公爵家から、謝罪したいから一度訪れててほしいらしいわ。


いつでもいいらしいけど、こんな事普通考えられないのよ。


ユズちゃんはそれほどの事をしたんだと思うわ。どうする?


無理に行かなくてもいいわよ。向こうもユズちゃんの気持ちを優先するように言ってるから問題ないわよ。」


ユズは公爵家と聞いてずっと気になってたあの庭木の事がありすぐ返事をする。


「わかりました。行きます。ただあのお家で少しだけ気になってる事あるの。それを先にさせてほしいの。できますか?

たぶんあのお家の人にとって大事な事なの…」


パンジーも前回の事があり嫌がると思ってたのがあっさり行くと言った事が、ユズちゃんが気になってる事があると言うので、パンジーもその事が気になったから了承した。


「わかったわ、気になってる事はたぶん問題なくさせてもらえると思うわ。一応念のためユズちゃんに何かあったらダメだからもう一人連れて行くわね。」


パンジーはユズちゃんを見守るためにもう一人同行させる事にした。


パンジーは同行者を一名つれていくと言うと会議室にいた全員挙手して激しい争奪戦が起こった。


「私が同行します。」

「何を言ってるの!主任は受付業務があるじゃないですか!」

「ユズちゃんこのセリアお姉ちゃんが一緒に行ってあげるからね。」


「くぉらぁーセリアどさくさ紛れに何を言ってるの!」


パンジーは彼女達の必死さに呆れため息を吐く


「はぁーこの子達はもう…」


ユズも唖然として見ている


『何このお姉さん達…ユズと一緒に行くだけなのに…』


カレンも呆れてユズに話しかける


『ユズなかなか面白い人達ね。いいじゃないそれだけユズ事を好きなのよ。』


この後ユズは冒険者カードを受け取り、ギルドの内での今後の事をいろいろ説明を受ける。


その間にパンジーは先に通信具で公爵家にアポを取り、今からユズを連れて行く旨を伝える。

すぐに公爵家から待っていると返信を確認して貴族門に向かう。


「じゃユズちゃん行きましょうか」


「ユズちゃん私チェリーがユズちゃんを抱っこする権利を勝ち取りました!よろしくね。ギュー」


チェリーは職員が見送る前でユズを抱きしめる。

すると周りから罵声が飛ぶ



「こらーずるいぞぉー!」

「私のユズちゃんから離れろー!」

「ちょっとチェリーやりすぎよ!」

「ユズちゃん嫌がってる離れて!」


「ふん!私はユズちゃんを愛でる権利勝ち取ったのよ!文句ある?」


パンジーはチェリーを見て呟く


『はぁーまたこの子はもうー』


ユズは職員が騒ぐ中パンジーとチェリーに連れられ貴族街の入り口に歩いて行った。



貴族門入口ではメイド長のシーリアではなくベレッタが待っていた。


ベレッタは丁寧にお辞儀をしユズ達を馬車に案内する。


ユズは馬車に乗るように勧められらが、首をふり拒否をする。


「ユズは汚いから前も走ってついて行ったの。だから走ってついて行くの。」


そんなユズの態度にパンジー達の好感度が上がる


ベレッタも噂に聞いていたユズの態度に好印象を持ち、絶対乗って頂くという思いが全面に出てユズを驚かせる。


「ユズ様が馬車に乗らず走るとおっしゃるなら、私も一緒に走ります!」


えーー!


何でなの?


驚くユズにチェリーが近づいて抱っこして話しかけながら馬車に乗る。


「ユズちゃん馬車が汚れるのを気にするなら私が抱っこして馬車に乗れば問題ないでしょ。公爵家の方を困らせてはダメよ。フフフ」


え?


ユズはチェリーに汚いからを連呼するも無視され馬車はユズ達を乗せ走しりだす。


「ユズ汚れてるのに…チェリーさん綺麗なのに…」


チェリーは綺麗と言われ嬉しくなり頬をスリスリする。


「ユズちゃん嬉しいーお姉ちゃん気にしてないからね。」


ユズは汚れるのを連呼しているのをパンジーもベレッタも微笑みながら見つめる


ベレッタは呟く


『こんなに小さいのに周りに気遣いをするユズちゃんいいわぁー』


馬車が公爵邸に着きユズが馬車から降りると、左右に大勢のメイドが並びユズを出迎える。


「「「「お待ちしておりましたユズ様」」」」


ユズはその光景に唖然とする


『な、なんなのおー』


ユズが固まってると一人色違いのメイド服を着た女性が歩いて来てお辞儀をし挨拶してくる


「ヘルマン公爵王都邸のメイド長のマリアンと申します。ユズ様お待ちしておりました。


ただ当主のジェシカ様と長女のアンジェリカ様と総メイド長のシーリアは今ヘルマン公爵領に戻られています。


ジェシカ様よりユズ様が訪ねて来たら、ジェシカ様が戻るまで滞在して貰い十分にもてなすように言われいます。


ユズ様には専属メイド2名がお世話させて頂きますので、どうぞお部屋にておくつろぎ下さい。


あっその前にお風呂に入ってください。

下着も服もこちらで用意してます。」


マリアンは話が終わると二人のメイドを呼ぶ


「レイチェル、スミレ来なさい!」


二人のメイドがユズの前に並びユズを見つめる


「二人にはジェシカ様が戻るまでユズ様のお世話をお願いします。

丁寧に失礼のないように対応してください。」


「「はい!お任せ下さい。」」


ユズはあっという間にいろいろ決まりあたふたしている


えっ?帰るまで?


えっ?専属メイド?どういう事?


ユズは慌ててマリアンさんにお願いする


「ち・ちよっと待ってほしいの。ユズはまた来るのね。こんな綺麗な所に泊まるなんてできません。


無理なの・・・


ユズはちゃんと来るので帰してしてほしいの。ここに来たのはこの前来た時できなかった事させて貰うためなのね。ダメですか?」


ユズの言葉を聞いてマリアンさんは少し考えてユズに提案して来る


「ジェシカ様には、あくまでもユズ様の気持ち優先するように言われてますので、滞在して貰う件は諦めます。

ユズ様ができなかった事はお任せします。好きにしていただいて構いません。


ただお風呂と服は譲れません。ユズ様は可愛らしい容姿してるのにもったいないです。

是非お風呂と服の件はよろしくお願いします。」


後ろに控えてたメイドもメイド長に続いて深々と頭を下げる。


ユズはあまりの熱心さに負け了承する


「わかったのです。その代わりこの前できなかった事全力でやるのです。」


マリアンは納得しメイド達に指示をする。


「レイチェルとスミレはこのままユズ様のサポートしなさい。必要な者は庭師に持って越させなさい。」


「「わかりました。」」


「ファイルの班はお風呂の準備をソアラの班は服装の準備をミリアルの班はお茶の用意とお部屋の準備をそれぞれしなさい。」


「「「「わかりました。」」」」


うわーすごい皆動き早い!


パンジーはユズが唖然としてメイド達を見てるのを微笑みながら見つめユズに尋ねる


「ユズちゃんメイド達は自分の仕事に向かったわよ。

ユズちゃんは今から何をするのかな?私達も手伝うわよ。」


ユズが悩んでるとカレンがユズに話しかける


『ユズ何も問題ないわ。あたいが上手くやるから、それにこの人達なら騒ぎたてる事しないから大丈夫よ。ユズはあたいの言う通りに動いてくれればいいから。』


『わかったの。』


ユズはお願いをする


「あんまし手伝って貰うことないけどよろしくお願いしますの。レイチェルさんスミレさん裏庭に行っていいですか?」


レイチェルはユズを裏庭に案内する


「ユズ様こちらです」


ユズはレイチェル達に案内され裏庭に行く。












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