第26話盗賊退治

カレンは一人残ってた盗賊を魔力をマーキングしてマップ表示させる。


『ユズ一人残ってた盗賊が隠れ家戻ったわ。ゴミは本格的に襲撃すると思うから、その前に私達で処分するわよ』


ユズはカレンの発言に驚く


『えーー!隠れ家に行くってそんなの無理だよ!盗賊いっぱいいるのに…それに処分ってやるのユズ一人だし怖いから無理だよ』


まあ確かに怖いのわかるけどユズにはあたいの作った道具あるから大丈夫なんだけどなぁ…


この子怖がりだからやる気にさせるの大変ね。どうしょう…



カレンが洞窟の中を探索していると一つ異質な魔力を見つける


『これは獣人?でもかなり特殊な魔力ねレア種族かしら…魔力量からまだ子供・・・でもかなり弱ってるわね。これならユズのやる気を起こさせるわね。』



カレンはユズの魔力が上がったことでサポートAIとしての能力が大幅に上がり広範囲での魔力探知と種族独特の魔力も判別できるようになっていたのだ。


あれからユズのレベルがまたかなり上がったからあたいもAI としての能力が上がったのね。

これならやれることが増えたからこれから楽しみね。


女神様はあたいに最初から能力を全部使えるんじゃなくて、ユズと一緒にあたいも成長するようにしてくれたんだ。




能力が増えて何とかユズが寝てる時も保管してる魔道具は使えるようになったから、ちょっと安心ね。


後はあたいの空間作ってそこでいろいろ作れたらもっと楽になるけど、今のユズのレベルと魔力じゃまだ無理そうね。


しかしユズの怖がりにも困ったわね。ちょっとしたことでも怖がるからなぁ・・・まいったなぁ


何とかやる気を出させてこのゴミを退治しないと…捕まってる獣人を利用するのが一番ね。



『ユズよく聞いてさっきあいつらのアジト調べたら中に獣人の子供が捕まってるの。

かなり弱ってるみたいで魔力もほとんど感じないの。ユズの判断に任せるけど、怖いなら無理しなくてもいいからね。』


ユズはすぐ反応してやる気になる


『何言ってるのカレンお姉ちゃん!子供が死にそうなのに助けるに決まってるの!

カレンお姉ちゃんどうしたらいいの!ユズに指示して!ユズ頑張るから』


おお…やる気になった。これならできる!


カレンはユズにアジトの状態を説明して助ける方法を説明する


『あのゴミ達のアジトはここから10㎞離れた洞窟にあるわ国に指名手配されてる犯罪者の集まりだから遠慮する必要ないわ。

人数は120人の大きな集団ね。盗賊行為や殺人依頼も受ける闇組織ね。』


『えー-!そんな大勢絶対無理だよ!怖いから絶対嫌!』


まぁ反応は予想通りね


『でもね。中に獣人の子供が捕まっていてかなり弱ってるの。多分珍しい種族だから言う通りにさせるためにかなり虐待されて弱ってるみたい。早く助けてあげないと死んじゃうわね。』


カレンの話しを聞いてユズは立ち上がりカレンに聞く


『カレンお姉ちゃんすぐ行く!ユズどうしたらいい?武器何使う!早く教えて!』


ここまで変わる?臆病者のユズはどこ?まぁこれならいけるか・・・


『ユズはここからバギーで移動してアジトの見える場所に行ってまず見張りを麻酔弾で眠らせる。

そこから洞窟の入り口に行き中に睡眠弾を撃ち込む。多分何人か耐性の持ってる盗賊いるから洞窟から出て来るのを待つ。煙が凄いから絶対出て来るわ。心配しなくても中の獣人は扉のある別の部屋にいるから影響ないわ。』


ユズは頷きバギーを出して走らせカレンの指定した場所に到着する。


『ユズそこから見張りの盗賊二人をショットガンで狙って弾は麻酔弾使ってね。心配しなくても死なないし音も大きくないから見つからないわよ。』


ユズは麻酔弾を見張りにめがけて撃つ!


ボフ

ボフ


弾は見張りにあたると水がはじけたようになる。


バシャ

バシャ


見張りが眠ったのを確認するとカレンはユズに入り口まで行き今度は睡眠弾をセットして中に打ち込むように指示する


『ユズ次は睡眠弾よ!6発セットして全弾打ち込んで!』


『わかった。』


ユズは中に向けセットした睡眠弾を全部打ち込む


ボフ

ボフ

ボフ

ボフ

ボフ

ボフ


暫くして洞窟の中が白煙に包まれる


騒ぎだす声も聞こえるが少しして静かになる。


カレンはユズに見張りの居た場所に移動するように指示して、今度は催涙弾をセットするように指示する


『ユズ少ししたら耐性の持ってる奴らが武器を持って出て来るからユズは眠らせた見張りがいた場所に移動して!』


『えー!大丈夫なの?見張り起きたりしないの?』


『心配はいらないわよ。Bランクの魔物にも効くから人間なら3日は起きないわよ。』


それを聞いてユズは見張りがいた場所に走り出す。


カレンは見張りの状態を見てユズに拘束するように指示する


『ユズこの見張り念のためにこの木に縛りつけましょう。ユズのスキルならできるから、手を見張りの盗賊に向けてイメージはロープでぐるぐる巻きつける感じよ。後はあたいが手を加えるから』



『わかった。』


ユズは言われた通りにすると見張りは二人とも倒れてた近くの木にぐるぐる巻きに縛られる。


『うん。上手くできたわね。これなら目が覚めても問題ないわね』


暫くして洞窟の中から大柄な男たちがぞろぞろと出て来る。手には剣や斧、槍や弓を持った男達15人ほどが周りを警戒して襲撃者を捜す


カレンは男たちを見てユズに次の指示をする


『ユズあいつらで全員じゃないからたぶんまだ洞窟に二人隠れてる。出て来た奴らを囮にして倒して油断したところを襲うつもりよ。ホント屑だわ。』


『そんなことより15人だよ!しかもみんな大きな体だし怖いよぉ』


カレンはユズに気合を入れる


『あんた男でしょ!中の子供助けたいんでしょ!』


『うん。』


『だったらしっかりお姉ちゃんの言う通りやりなさい!あの屑全員捕まえて王都の門の前に裸にしてさらしてやる!』


ユズはカレンの怒りように驚く


『え?お姉ちゃん?どうしたの?そんなに怒って・・・』


『あの屑特に中に隠れてる二人は大勢の女性に無茶苦茶な事やって来てるのよ!ホントクソだわ!絶対許さないから!大勢の前でさらしてやる!』


あのお姉ちゃんそれやるのユズなのに・・・できないなんて怖くて言えないの・・・

でもそんなゴミならユズも頑張る。


『ユズあいつらの裏かくわよ!ショットガンの弾を全部黄色い爆雷弾をセットして洞窟の入り口の地面に全弾打ち込んで!』


お姉ちゃんこわいよぉ・・・


『わかったユズやるよ。』


ユズは言われた通りセットして爆雷弾を全弾打ち込む


ボフ

ボフ

ボフ

ボフ

ボフ


すると弾が着弾すると上級魔法の雷撃が洞窟の入り口中心に走る


当然入り口で隠れてた盗賊のリーダーは悲鳴をあげ倒れる


ギャァーーー

バリバリバリ・・・・・・

ギャァーーー

バリバリバリ・・・・・・


外にいた盗賊15人も雷撃の餌食になり全員同じように悲鳴をあげ倒れる


ギャァーーー

バリバリバリ・・・・・・

ギャァーーー

バリバリバリ・・・・・・


『あらそんなに威力大きかったのね。外の屑もまとめて倒せてよかったわ。ユズあの屑は全員すぐにさっき教えたように拘束して中の獣人の子供助けに行くわよ。』


『わかった。』


ユズは外にいた15人とリーダー二人を拘束して中に入り中で眠りこけてる盗賊も全員拘束していく。


『カレンお姉ちゃん終わったの。』


カレンはさらに奥に行くようにユズに指示する


『ユズこいつらはそれでいいわ。この奥に進むと扉があるからそこに獣人の子供が拘束されてるわ。』


ユズは言われた通りに奥に進むと木の扉があった。


扉を開けると一人の白い髪の女の子が手に釘を打ち込まれて壁に拘束されていた。


ユズはその姿を見てすぐに駆け寄り両手に刺さってる釘を抜こうとするも抜けず焦る


『なんで!抜けないの!早く抜いてあげないとこの子死んじゃうよ!』


カレンは焦るユズを諫め叱り飛ばす


『ユズ待ちなさい!ユズの力で抜けるような物じゃないから!とにかく落ち着いて!ユズ!』


ユズはカレンに叱られようやく落ち着く


『ごめんなさい。でもこの子早くしないと・・・』


『ユズ焦らないあなたにはスキルがあるでしょ!お姉ちゃんの言う通りにすれば簡単に助けれるから』


ユズはカレンの指示通り壁に手を充て魔力を流し壁を液状化する。

女の子の手に刺さってる釘も手を重ねて魔力を流しカレンの言うイメージ通りにして釘を細く変え抜き取る。


『ユズこれでいいわ後この子の回復だけど…うーん神獣に近いレア種族か…普通の回復は無理ね。

でも同じレア種族のユズが作った回復用ポーションなら大丈夫ね。』


ユズはレア種族と言われ驚く


『え?カレンお姉ちゃんユズってレア種族だったの?』


『はぁ?今さら何言ってるの!さっさとユズが作った回復ポーション飲ませてあげなさい!この子死んじゃうわよ!』


ユズは急いで鞄から回復用ポーションを取り出し女の子に飲ませる。


獣人の子供は身体が少し光り傷がふさがっていく。


カレンは女の子の状態を確認してユズに魔力を回復させるエクスシールを飲ませるように指示する


『ユズこの子かなり魔力奪われて枯渇して危険な状態だから急いで魔力を回復させるわよ。でもこの子の魔力特殊だからエクスシールでないとダメね。ユズ急いで飲ませて!あたいがいいと言うまで!早く!』


『はいー!』


ユズはすぐにエクスシールを取り出し飲ませる

女の子の身体は少し光り温かくなる


ユズは2本3本と飲ませていく。


この子喉動いてないのにまるで身体が吸収するようにどんどんなくなっていく。


カレンは女の子の状態を確認してユズにストップをかける


『ユズもう大丈夫よ。まだ暫くその光ってる状態は続くけど心配ないわ。

この子は暫く目覚めないから、今のうちに盗賊を外に出して運搬用車に乗せるのよ。』


『わかった。スキル使うんでしょ。ユズ頑張る。』






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