第35話チェスラルの町
ユズ達はコルトレイアの町を出てからはできるだけ街道から外れバギーを走らせて森を抜けて進んで来た。
途中カレンの指示で薬草を採取し、魔物を倒して素材と魔石を採取しながら、数週間かけてブレイスラー辺境伯領国境の町チェスラルに到着した。
カレンが王国の辺境の町に来たのは、王国の情報と隣国の両方の情報が得られるからだった。
仮に隣国との状態が悪ければ、別の国に向かう事も考えたからだった。
辺境の町でも国民が王国に不満を抱いていないならこの国に長く留まってもいいと考えていたのだ。
カレンは二人に自分の考えを伝える
『ユズ道中で話した通り、まずこのブレイスラー辺境伯領チェスラルの町で人々から情報収集をします。
ここでは王国の情報と隣国ナビミリア国の情報を掴むつもりです。
ユズはただ街中を歩き回ってくれればいいわ。』
『わかった。カレンお姉ちゃん歩き回るだけでいいの?』
ルルランはカレンに尋ねる
『カレンちゃん歩き回るだけって事は、それだけでカレンちゃんのスキルで、両方の国の情報を得ることができるのじゃな』
カレンは返事をしさらに話を続ける
『そうよ。それで王国に問題なければもう一つの隣国ポートカロ王国と国境を接してるモナフラの町に向かうつもりよ。』
ユズたちはが話していると町に入る順番が来る。
門兵はルルランの身分証のギルドカードを確認する
「ルルラン…カードに問題はない。そっちの子供は?」
ルルランはユズの事を尋ねられたので打ち合わせ通り答える。
「この子は妾の娘じゃよ。」
「そうか、可愛い子供だから目を離すなよ。人攫いもいるから注意しろよ。入っていいぞ!ようこそ辺境の町チェスラルへ」
「ありがとうございます。」
ルルランは頷き門兵に頭を下げる
「ユズそう言う事だから手をつなぐわよ。」
「わかったのお母さん」
二人は手を繋ぎ町に入って行く。
『じゃ妾達は先に宿を確保してから街を歩き回りましょうか』
『それがいいわね。冒険者ギルドも商業ギルドも明日以降でいいわ。』
結局この日はユズ達は午後から数時間歩き回った後宿に戻った。
次の日朝ユズがルルランに抱きついて寝てるのを見て叩き起こす。
何よ!ユズ。ルルランに甘えて!あたいだってユズを抱き締めて寝たいのに!
あたいなんかマイワールドで薬とポーションを作りまくってたのに!
プンスカo(*`ω´*)o
『こらユズいつまでもルルラン母さんに抱きつかない!さっさと起きなさい!』
ユズは寝ぼけてさらに甘えた行動を取る。
『お母さん。おっぱい気持ちいいの。』
ムギュー
ユズはルルランのおっぱいに顔を埋める
ルルランも嬉しそうにユズを抱き締める
『フフフユズちゃん可愛いー』
ムギュー
『な・何してるよ!ユズさっさと起きなさい
!この町の冒険者ギルド商業ギルドでいろいろ情報を収集するって言ってたでしょ!』
カレンは嬉しそうにしてる二人に嫉妬して二人が離れるまで喚き散らしていた。
ユズは王都以外の町に行くのは初めてなのでワクワクしていた。
『カレンお姉ちゃん食材ないからこの町でたくさん買いたいです。お金ももっとほしいからギルドで素材売らないとだめだね。』
ルルランはうかれるユズに注意する
『ユズちゃんは初めての町で浮かれてるみたいだけど、ちゃんとカレンのいう事聞かないとだめだよ。ギルドで様子を見ながら素材を売れば問題ないわ。』
『ユズお金は前に薬草売った分がまだあるから無理する必要ないからね。』
カレンは町に入ってからいろいろ観察し問題ないと判断しユズに冒険者ギルドに向かうように告げる。
『ユズ無事に町に入れたからまず先に冒険者ギルドに向かって薬草と、角ウサギを買い取りしてもらいましょう。今あるお金は使わずにすむし、宿代と次の町までの食材を購入する資金になるわ。』
『わかった。』
ユズたちは冒険者ギルドに向かう途中に街の路地で小さな子供が数人座り込んでいるのを見つける。
『あの子たち何かされてる?』
『あれは冒険者ですね』
冒険者風の男たちがかわめきながら子供たちを蹴っている。
ユズはすぐに感情が止めに行こうと動こうとするのをルルランが止める。
「何あれ!酷い!止めなきゃ!」
「ユズ待って!少し様子見ましょ。何が原因で怒っているのかわからないし、この町の権力者がどういうやつなのかも知る必要あるわ」
カレンもユズに話しかける
『ユズ今のあの男たちは確かにやりすぎているけど、ルルランの言うようにこの町の権力者がいい貴族なのかダメな貴族なのかわからないと私たちまで捕まるわよ。
だから男たちの様子を見てあれ以上ひどくなるようなら助けに行きましょ。』
ユズは男たちを睨みんつけたまま返事をする
「わかったの」
男たちはクエストが失敗してペナルティーで町の美化活動が割り当てられしかもそれも見せかけの活動だった。そこにたまたま通りがかった子供たちが巻き込まれた。
男たちはペナルティーの美化運動に腹を立て通りがかった子供たちに邪魔だとわめき散らし蹴り上げたのだ。
「どけガキども!こっちはクエスト失敗のせいでやりたくもねえ街のゴミ拾い集めてるんだ!邪魔だ!オラー」
は
「ジェルガ別に美化運動なんかしなくていいじゃね。ギルマス何も言わねえよ。」
「バカヤローそんなことわかってんだ!この町の町長にクエスト失敗のペナルティーでやってるふりだけでも必要なんだよ!」
「なら仕方ねえな形だけやるか、しかしむかつくぜ!ガキども邪魔だ!チョロチョロすんなぁー!」
ドカ!
「俺もオラー」
ドカ!
ユズは男たちの怒りの原因を知り怒りを露にする
『何それ!完全にやつ当たりだ・・・酷い』
『あれはダメね。屑です。』
『ユズ助けましょう。そしてあの子供たちから情報を得ましょう。武器はスタンガンを使いましょう。』
ユズは頷きバックからスタンガンを取り出し男たちに近寄る
「おじさん達クエスト失敗してこの子達を蹴るのは完全に暴力行為だよ!冒険者ギルド規定違反だから責任者に報告するから!」
「ほんと屑じゃのぉお主ら冒険者がこんな子供に暴行するなどあり得ん!お主ら警備隊に通報する。覚悟せい!」
男たちは突然現れたユズたちに声を荒げる。
「やかましい!俺たちはDランク冒険者だ!この町でトップクラスのクランギンドラーに所属してるんだ。俺たちに口出すとこの町で生きていけなくなるぜ!黙ってみてろ!」
男たちはそう言って路地で血を流してる子供たちを引きずりユズたちの目の前で蹴り上げる
「ガキどもはまだ俺たちの憂さ晴らしに付き合ってもらうぜ!オラー」
ドカ!
けられた男の子と女の子はその場でうずくまる
それを見てユズとルルランはキレる
「もういい。ユズやりましょ!この町のゴミ処理じゃ。」
「わかった。」
ユズは男たちに近寄りスタンガンを押し当て魔力を流す
「屑!」
バリバリバリバリ
バリバリバリバリ
アババババババババ
プシュー
「フン!バーカ」
男たちは電撃を受け倒れ動かなくなる。
『カレンお姉ちゃんこの人達死んでないよね。』
『大丈夫よ。気絶してるだけだから』
『よかったぁーでもスッキリしたぁ』
『妾もスッキリじゃ。さっさとこやつら縛り上げて子供達回復させるのじゃ』
ルルランが男達を縛り上げてる間にユズは倒れてる子供達に駆け寄る。
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