概要
迷子のインコ・ナナが語る言葉は少女の過去と未来を手繰り寄せた…
中三で母を亡くした毬は父親と二人暮らし。しかし毬は小さい頃から祖母が一人しかいないことが不思議だった。母に聞くも答えはつれなく、その母も亡くした今は謎のまま。投げやりな毎日を送る毬に、ある日父が会社の帰りに飛んできたと一羽のセキセイインコを連れ帰る。初め虹の七色に見えたとの父の言葉から、毬はその青と白のインコをナナと名付ける。交番に飼育を依頼され、一緒に暮らし始めたナナは、最初から時々言葉を喋った。そして正式に家族の一員になってから益々いろんな言葉を喋る。笑って聞いていた毬だったが、カラスと喧嘩したナナを診察してもらった友人の母の話から、ナナの素性、そして毬の謎の祖母が陽炎のように現れ、ナナの言葉が只の言葉ではないことに気づかされる。手繰る謎の糸を、毬が密かに慕う交番の巡査・大雅が更に引っ
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