37.検証のリベンジ
今日もログイン。
開店からしばらく。だいぶ余裕が出てきたのでそろそろ他のことしようと思う。
「おはよう、みんな」
「「「おはよう(わふ)(ホー)(めぇ)」」」
「みんな、ここしばらくはお店手伝ってくれてありがとうな。そろそろ店が落ち着いてきたから、今日から他のことしようか。」
といっても、今日はやること決めている。
「この前噴水でのんびりしただろう?あれをまたしようと思うんだけど、来るか?」
この前失敗した、幸福度の検証だ。落ち着いたらやろうと思っていたので、少し前にミィさんに声掛けしておいた。
「いく!」
「俺も」
「ん」
「もちろん、行きますわ」
「よし、わかった」
ミィさんがやってくるのを待って、合流してから噴水へ向かう。
「じゃあ、だいたい1時間くらいお願いねー。時間になったら声かけるからー」
「了解」
いつものごとく、子どもたちはズラクの虜だ。
まぁ仕方ないよなぁ…。あのもこもこもふもふは反則だ。顔をくっつければふわふわの毛が顔をくすぐり、抱きつけば身体全体でもこもこを堪能出来る。
っとと、今はフェルの相手しないと拗ねちゃうか。
いつものブラシをインベントリから取り出し、優しくブラッシング。フェルが気持ちよさそうに目を細めるのを確認すると、空いてる手で撫でたり、顎部分をくすぐる。
おうおう、可愛いな。
ブラッシングをある程度して満足したのか、座り込んだ俺の膝に顔を乗せ、リラックスし始める。
左手でフェルの頭を撫でながら、右肩に乗っているククを撫でる。自分の番だと理解したククはフェルが顔を乗せていない方の膝にとまる。
インベントリから、クク専用のブラシを取り出す。フェルのものとは違い、櫛のような薄いブラシだ。
それを上から下に撫でるように動かす。
元々ある程度整った並びのため変化はあまり分からないが、とても心地よさそうにしている。
ブラシをしまい、ひと撫ですると再び肩に戻った。
最後はズラク。
子どもたちも一緒にやってきて、フェルやククを撫でたり抱きついたりし始めた。
ズラク用のブラシはブラシ部分…と言えばいいのかな?触れる部分が丸くなっている。
円を描くようにくるくる動かしながらブラッシングをする。首、背中、お腹。よしよし、気持ちよさそう。
「〜♪」
一通りブラッシングを終え、鼻歌交じりに撫でていると、気付いたら子どもたちも含めすぅすぅと寝息を立てていた。
起こさないように気持ちボリュームを下げ、優しく撫でる。
心地よいのんびりとした時間が流れていた。
…………………………
○とある掲示板でのやりとり(名前、番号省略)
『やべぇめっちゃほほえましい』
『それ』
『いやあの顔見ろよ。聖母だろ。』
『何あれ包容力ありすぎでは?』
『動物たちもめちゃくちゃ気持ちよさそう』
『子どもたちも見てて微笑ましい』
『え、鼻歌めっちゃ綺麗』
『高音なのにキンキンしないし、めっちゃ響くな』
『あ、寝付いてる。可愛い』
『子守唄よりも子守唄するやろ。』
『撫でられながらあれ聴いてたら寝るわ』
『これは幸福度バリバリですわ』
『今なら魔王でも倒せそう』
『守りたい、あの笑顔』
『笑顔っつーかこの光景を守りたい』
ーーーーーーーーーー
お読みいただきありがとうございます。
今回は短めでした。
「あれ?最近もふもふやってなくね?」
って思ったので執筆しました。
ブラシは店とか探しても見当たらないため、すべてもふたくんが自作したものです
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