24.りんごジャムと庭でのんびり
結局あの後は疲れたから拠点に戻ってログアウトした。
子どもたちの食事は俺が用意出来ない時は女将さんのところへ行くように言ってあるから大丈夫だろう。
さて、そしてログインだ。
昨日は早めに寝ちゃったから今日のログインする時間はいつもより早い。みんなまだ寝てるな。
今日の朝ごはんは何にするかな…軽いもの…パンに何で食べるか…そうだ、ジャムでも作ろうか。
時間かかるが今なら余裕があるし大丈夫だろう。
ユキもクロも、フェル、ククもみんな甘いものが好きだから果物は何でもいいかな?
トントントントン。
リンゴを1センチサイズに切っていく。皮は剥き、芯はとる。切ったものは塩水に入れる。これは変色防止になる。
よし、切り終わった。塩水を捨て、水を切る。
鍋にカットしたリンゴと砂糖、後はジャムのとろみを出すためにレモン汁。お、はちみつも入れようか。
現実ならここでしばらく置いておくんだが、今は朝食に使いたい。ちょっと邪道だが、中火で煮込む。アクが出てくるからそれをすくいとり、弱火にして焦げないように少しかき混ぜてしばらく煮る。
う〜ん、いい香り。
リンゴの甘い匂いにはちみつの甘い匂いが合わさってとても美味しい匂いが充満している。
匂いに釣られたのか、みんな起きてきた。
「おはよう、ユキ、クロ、フェル、クク。」
「おはようおにいちゃん。」
「アニキおはよう」
「わふわふ」
「ホー」
「クロ、フェル、ククは昨日はお疲れ様な。助かったよ」
「アニキのためになれたならよかった」
「わふ」
「ホー」
気にするな、と言わんばかりに首を振るフェルとクク。
「ふふ、ありがとうな。」
「ん〜♪美味しそうな匂い〜♪お腹ぺこぺこ〜」
「これを冷まさなくちゃいけないからもうちょっとだけかかるよ。顔洗ってきな」
「はーい」
さて、冷ますなら普通は時間がかかるけど、ここはゲーム。魔法があるのだ。
戦闘には使えないけど、料理には使えるから魔法も一応習得してある。
えと、粗熱を取るだけだからそんなに効果が高くないやつ…
「クール」
よし。少し冷たい程度に冷やした。
底の深い皿に入れ、パンとスープをテーブルに用意する。
「「「いただきます」」」
「ユキ、クロは今日どうする?」
「うーん…どうしよう…おにいちゃんは?」
「ん?俺は今日は家で何もせずのんびりしようかな。」
「じゃあ私もおにいちゃんとのんびりする!」
「それなら俺もアニキといる」
「じゃあ全員でのんびりしようか。ご飯食べたら庭に行ってアウネも一緒にのんびりしよう」
「やったー!」
「「「ごちそうさまでした」」」
皿洗いをし、みんなで庭へ出る。
「アウネ、おはよう」
「ん…おはよう…」
「はい、お水。今日は一日のんびりしようと思ってね。ちょっと騒がしくするかもしれないけどいいかな?」
「ありがと…。もふたは…かげんをりかいしてる…から…しんようしてる…」
「あぁ、うるさかったら注意するさ。」
ここ最近は色々と忙しかったからな…。
んー、と伸びをする。
「はー、気持ちいいな。何にも考えずボーッとするだけでも良さそうだ」
庭の壁に背をつけ地べたに座ると膝の上にユキが座る。
ふむ。レジャーシートとかあった方がいいな。いつか買っておこう。
「へへー、私の席〜」
よしよし。ふんわりとした白く綺麗な髪の上から頭を撫でる。
「ほら、クロもおいで」
ちょっと遠慮しがちに近寄ってきたクロを隣に座らせ、こっちの頭も撫でる。
よーしよーし。
気持ちいいのか、しばらくすると2人とも寝入ってしまった。
2人が寝付いたのを確認したからか、クロが寄りかかっていない側にフェルが、肩にククがやってくる。
片手しか使えないけど、交互にもふもふしていく。
さらさら、もふもふ、なでなで、ふわふわ。
よしよし。お前たちは今日も触り心地が最高だな。
あー、癒される。全てを忘れて今を堪能する。
フェルも横になり、その背にククが乗ってウトウトしているのを見ると俺もだんだん眠たくなってくるな…。
まぁ、のんびりするって決めたんだし昼寝したっていいよな…。
現実の猛暑とは違い、寒すぎず暑くもない気温に、ほんのりと暖かい日差しを感じながら目を閉じた。
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お読みいただきありがとうございます。
いやー、ようやくのんびりが帰ってきたって感じですよ。みなさんも目を閉じて想像してみてくださいよ。春みたいな心地よい気温の中で日差しを浴びながら昼寝…。最高か。
さて。まずはこの作品の200フォロワー行きました。早くない!?ありがとうございます。
あともう1つ。累計1万PV(見る感じ再生数?)突破しました…!
最初の方は「100行ったすげぇ…!」「え、1000行った…!」だったのに最近は「え、一日で2500…?」みたいにすごい勢いで伸びまして。読んでくださる皆様のお陰です…!
本当にありがとうございます…!!!
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