「キミの作品が読みたくて、私はこの学校に来たんだもん」
【「第28回スニーカー大賞」応募用あらすじ】
「俺」こと尾上蓮は、かつて作家を目指して小説投稿サイトで熱心に活動していたが、今はその夢も断念し、覇気のない高校生活を送っていた。そんな彼のクラスに、高三の秋、美少女転校生の藤谷七瀬がやって来る。七瀬のもう一つの顔は、ライトノベルの新人賞を受賞しデビューを果たしたばかりの高校生作家だった。
彼女はたちまち学校の人気者となる一方、ボッチを自認する蓮になぜか急接近し、その小説を読ませてほしいと言ってくる。彼女のペースに巻き込まれるがまま、互いの作品を見せ合い、彼女のミステリアスなアピールに心惹かれていく蓮。親戚で文芸部の後輩でもある宇佐美チカも交え、三人は学校の内外で度々行動を共にするようになるが、七瀬が蓮に接近してきた理由は謎のままだった。
やがて、七瀬に求められて恋人を演じたり、デートを重ねるなどして彼女との関係が深まる中で、蓮は彼女の創作にかける思いを知り、その助けになりたいと強く望むようになる。七瀬の新人作家としての生き残りをかけて、アンチの声や他レーベルの編集者の横槍にも挫けず、続刊の出版準備に励む二人。そして、遂に七瀬の口から真実が明かされる。彼女と蓮の過去の繋がりとは。そして二人の恋の行方は。
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※2022年9月30日、「第28回スニーカー大賞」への応募に際し、一部改稿を行うとともに、第一部完結後の「幕間」4話を非表示にしました。