59話まで読了。ある程度の区切りでしたのでレビューさせていただきます。
本作はタイトル通り、七回の嘘コクを受けた悲しき主人公と8回目の嘘コク(マジ)をした後輩の物語です。
後輩であるヒロインは実をいうと主人公の幼馴染みでありまして、子供の頃から主人公に憧れを持っていました。よって主人公にとって8回目の嘘コクはマジコクだったのですけれど、8回目ともなれば主人公に信じてもらうことなどできません。早々に嘘コクであると決めつけられてしまいます。
しかし、それこそが物語の根幹であり、コメディとしてストーリーが進行する原因になっています。その内容は割愛いたしますが、基本的に主人公とヒロインが今までの嘘コクをした相手に面白おかしく逆襲していくような感じ。(主にヒロインがですけれど)
ヒロインの個性は強く、物理的にも強いところが本当に面白いです。凍り付いた主人公の心を溶かしながら、問題を解決行く様は男らしくさえ思ってしまいます(笑)
読者はきっと彼女の言動にお腹を抱えながらも共感していくことでしょう。
この先はまだ分かりませんが、主人公と本当の恋人になれるよう期待してしまいます。
ラブコメ好きなら是非とも読んでいただきたい作品です。
お勧めです!
青春って時間は、キラキラしているとは限らない。
でも、この瞬間を全力で駆け上がる。そういう子達って本当に尊い、って思います。
7回も嘘告白(通称ウソ告)のターゲットとされてしまった主人公と。意を決して告白したのに、8回目のウソ告と思われてしまった彼女との物語。
いやぁ、ラブコメとして本当に秀逸な設定です。
嘘告は近年、ラブコメでよく見るエッセンス。それが7回ですよ。彼は8回目と思っているこの設定。その7回それぞれに、いろんな感情が混じっていて。現在、最新話では5番目のウソと、絶賛向き合っているところなのですが。
本音で向き合えなかったり。相手にマウントを取りたかったり。恋に恋している恋だったり、異性とのギャップに悩んだり。ラノベ系ラブコメでは見ない、でも普遍の思春期のテーマがこれでもかっていうくらい詰め込まれています。
一言でいえば、青春の光と影。
影はもちろん、嘘告ヒロインたち。
光は、メインヒロインたる、我らが氷川芽衣子嬢。
この子が本当に可愛いんです。
一見、重くなるテーマを、ひたむき恋心で、覆していくのが本当に爽快で。
恋愛のアイコンとしてのヒロインではなくて。
息づいて。
庇護されることを良しとしなくて。
強いけど、優しい。優しいけど、甘えっ子。そして、ちょっとポンコツな。本当に魅力あるヒロインを作者様はクリエイトされました。
どう強いかは本編を読んでいただくとして。
ただ、一つだけ。
すぐに届くローキックじゃなくて。
届きそうにない、ハイキックでもなくて。
妥協もない。諦めもない。
ひたむきで、一途なミドルキックで黄昏れた感情を蹴り上げてくれる。
光を描くには影が必要で。
「ウソ」は誰しも抱えていて。
それは、ヒロイン・氷川芽衣子嬢も一緒だって思うんです。
でも、読書途中の今でも感じるのは。
きっと彼女は「ウソ」のまま誤魔化さない。
黄昏れた感情にミドルキックを
そんな勇気をあなたにくれるはずです。