【改稿】話題の美少女JK作家が、なぜか俺(の小説)を大好きと言ってくる

金時める

【改稿版】第一部(作中時間:2021年秋〜)

1. いきなりの出会い

【○○県から高校生作家が誕生 最年少受賞の喜び語る】

 県内の高校に在学する虹星ななせ彩波いろはさん(17)が、草薙くさなぎ出版の主催する第8回レギオン文学賞で大賞に輝き、ライトノベル作家としての一歩を踏み出すこととなった。2013年の同賞創設以来、歴代最年少での受賞となる。11日、制服姿で本紙の取材に応じた虹星さんは、「私の物語が憧れの世界で認められて嬉しい」と感慨をにじませた。

 中学生の頃から小説投稿サイトで腕を磨き、三度目の公募挑戦にして栄冠を手にした。諦めかけたこともあったが、投稿サイト時代の出来事が勇気をくれたと語る。新型ウイルス禍での休校も創作に向き合う好機となった。今後は親戚を頼って上京し、大学進学と作家としての活動に備えるという。

 受賞作『オルフェウスの楽園』は、数奇な運命に翻弄され、敵味方に分かれながらも、人類種の存亡をかけて戦う若者達の生き様を描いた一作。「私にはこの話しか書けない」と謙遜しながらも、「私の全てを詰め込んだ作品。多くの人に手にとってもらえたら幸せ」と語った。同作は草薙レギオン文庫より今秋刊行予定。

 文芸部顧問の中山真由美教諭(40)の話=「部員一人の文芸部ですが、彼女はいつも目を輝かせ、ひたむきに創作に打ち込んでいました。その努力と才能が世に評価されたことを誇りに思います。転校はさみしいですが、東京での成功を祈っています」


(○○県民日報 2021年6月14日の文化面より)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る