応援コメント

すべてのエピソードへの応援コメント


  • 最終話、大切に読ませていただきました。
    ほんとうにすてきな最終話でした。

    『暴食令嬢は今日も腹ペコ』は、第一話から食事の描写、料理の描写がとても丁寧で、読んでいるこちらまでお腹が空いてしまうような、臨場感溢れるものでした。

    第一話で感じて、それから途中の章でも何度も楽しませていただいた食事のシーンを、最終話でも見ることができたことがとてもうれしく、同時に、この作品の一貫した魅力をあらためて堪能させていただきました。


    そして、食事と共につむがれる、ブランシェさんとヴォルフラムさんの会話の、なんと美しく、優しく、熱と想いに溢れていることでしょうか……

    交わされる一言一言に、二人の間にある深い愛情と理解が感じられて……しかも、二人は食事をしながらの会話であるんですが、それがまったく邪魔になっていないところに感激しました。

    おいしそうな食事のシーンが二人の会話を引き立てて、会話の奥にある感情の結びつきを感じさせて、
    その一方、食事のシーンが二人の会話を引き立てて、言葉を交わしながらも二人は同時に食事という時間も共有しているのだと感じさせてくれる……

    こんなに鮮やかで、気持ちに溢れたすばらしい告白のシーンがあるのだと、時間を置いて何度も読み返しました。


    『幸福の味』という最後の一文に、この作品の魅力がしっかりと詰め込まれているように感じました。

    二人にとっての幸せは、味と深く結びついていて、おいしさも、幸せも、ずっと続いていくのだろうと……しみじみと感じながら、読み終えました。


    繰り返しになりました、ほんとうにすばらしい作品でした。
    このお話を書いてくださったもなか様に、心よりお礼を申し上げたいです。
    最高のラブストーリーをありがとうございました。

    作者からの返信

    読了コメント、本当にありがとうございます。

    この物語を書こうと思ったきっかけは、食事を通じた交流とお互いを大切に思う気持ちを描きたいという思いでした。
    また、母との会話の中であった「一緒に食事をするなら楽しく食べてくれる人がいいよね」という一言も、この話を書こうと思ったきっかけの一つでした。
    食事が繋いだ絆や愛情、ともに時間を共有した二人の思いなど、さまざまな部分に注目しながらお楽しみいただけたようで、とても嬉しく思っています。

    こちらこそ、最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました!


  • 今回のお話もとても楽しく、ドキドキしながら読ませていただきました。


    冒頭で披露された魔法がほんとうに幻想的で美しく、水やティーポット、スプーンが動いている様子が目に浮かぶようでした。
    ブランシェさんが言っていたように、魔法を使って調理をすると言えば、『火を起こす』ことくらいかなと思いがちですが、
    ヴォルフラムさんがしたことは、なにもないところから水を出現させ、お湯に変え、お湯をポットとカップから取り出し、冷やして水にして、植物に与え……再び水をポットの中でお湯に変え、茶葉をお湯に浸すという一連の動作。

    ここまででもとても素晴らしいですが、読んでいて更に感激したのは、これを手に触れず行ったこと。
    ヴォルフラムさんがどれだけ魔術に長けているのか、慣れているのか、使いこなしているのか……ということが、この一連の動作でわかりました。

    ショーのようだとブランシェさんが感じていたとおり、読み手も鮮やかで丁寧な描写に感動しながら読ませていただきました。


    また、そこから後半のヴォルフラムさんからの告白の流れがほんとうに美しいです……
    二人だけの庭園に、冒頭で操った魔力と、テーブルの上にあるケーキに込められた魔力……二つのヴォルフラムさんの魔力がきらきらと輝いているようで……

    ブランシェさんがヴォルフラムさんを愛しているように、ヴォルフラムさんにとっても、ブランシェさんとの日々がどれほど重要であったか、どうしてブランシェさんのことを好きになったのかが伝わってくる、とても素敵な告白でした。

    読んでいて、これまでの全ての話の中で、二人が話している場面がひとつずつ鮮やかに思い浮かぶようでした。
    こんなにも凛々しく、穏やかさと力強さを兼ね備えた告白があるのですね。



    次回はブランシェさんからのお返事でしょうか。
    そして、最終話。

    読ませていただくときが楽しみです。ありがとうございました。


    作者からの返信

    お返事が遅れてしまい、申し訳ありません。
    今回も嬉しいコメントをありがとうございます。

    魔法というと、やはり戦うための魔法のイメージが強いですが、日々の生活の中に溶け込んでいる魔法もとても好きなので……。
    魔法に長けている国にいるからこそ、より強く魔法が生活の中に溶け込んでいそうだなぁと思ったので、このようなシーンにしてみました。
    告白のシーンも、このお話でとても大事なシーンになるので、印象に残るようにとたくさん考えたので、そのお言葉がとても嬉しいです。

    最終話も、またお時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
    こちらこそ、ありがとうございました。


  • 今回のお話もとても楽しく読ませていただきました。


    ブランシェさんが、サントゥアリオから離れることを覚悟しているのを見て、少しでも長くふたりが一緒にいてほしい……と願いながら読み進めておりましたので、実際に二人が温室の奥で、二人だけで言葉を交わしている場面がほんとうに尊いものに感じられました。

    二人の間には出会ったときのような緊張感は一切なく、温室に降り注ぐような暖かな空気が満ちていて……

    特に印象的だったのは、ヴォルフラムさんがブランシェさんを温室に案内する際に、ごく自然にヴォルフラムさんがブランシェさんの手を握ったところです。

    二人にとっては、良い意味でそれがもう当たり前になっているのだと感じました。
    手を握られたブランシェさんも、ヴォルフラムさんに対して大げさに驚いたり慌てたりすることはなく、静かについていって……
    きっとそのときのブランシェさんの表情は、とても穏やかで、幸せそうだったんだろうなと想像できて、読んでいてこちらもあたたかい気持ちになりました。

    今回の話の前半で、一人でいる際には、別れのときのことを思って目を伏せ、憂鬱な感情に苛まれていて……
    そのときにに比べ、二人で過ごしているときの幸せそうなこと。
    前半と後半で状況や人数、心理描写を対比させる文章構成がほんとうに巧みで感動しました。


    次回もとても楽しみです。

    ありがとうございました。

    作者からの返信

    お返事が遅れてしまい、申し訳ありません。
    今回も嬉しいコメントをありがとうございます。

    二人のやりとりを楽しみながら読んでいただき、ありがとうございます。
    やはり、出会ったばかりの頃とある程度の時間を一緒に過ごしたあとだと、さまざまなところに小さな変化が出ると思うので、そういうところにも注目しながらお楽しみいただけたのであれば嬉しいです。

    また次回も、お時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
    こちらこそ、ありがとうございました。

  • 今回もとても楽しく読ませていただきました。

    前回の8-1話で、ブランシェさんのファミン症が完治してほんとうに嬉しくて。
    その上で、ファミン症が治ったということは、ブランシェさんがサントゥアリオにいる理由もなくなった……ということを、改めて実感する話でした。

    別れの時が近づいていることが、文章やブランシェさんのモノローグから感じられて、
    ヴォルフラムさんへの想いを自覚しているブランシェさんの気持ちを思うと、症状が治ったことの嬉しさと、サントゥアリオから……何より、ヴォルフラムさんから離れなければならないことの切なさで、良い意味で胸がいっぱいになっていくのを感じました。


    もちろん、読者としては、二人に離れないでいてほしいのですが、何よりブランシェさんがそれを覚悟しようとしているのであれば、読み手側もその覚悟に寄り添わなければ……
    ……と思いながら読み進めていると、キッチンで何やら起きていて。
    これまでブランシェさんがキッチンに入ることを喜んで迎えていたルビアさん達が、このときだけはいつになく焦った様子でブランシェさんをキッチンに入れないようにして……

    ブランシェさんとヴォルフラムさんの二人の『距離』がどうなるのか気になる一方で、キッチンという別の場所でも何かが起きようとしていて……最終話でもワクワクを与えてくださるもなか様に心より感謝しつつ……次回を読ませていただくのがとても楽しみです。


    ほんとうにありがとうございました。

    作者からの返信

    今回も嬉しいコメントをありがとうございます。

    別れの時が近づいていることや、それによる切なさを感じていただけたようで、嬉しく思っています。
    特に切ない空気の描写はどうしても難しいな、これからの課題だなとずっと思っていたところでもあるので……。

    キッチンで何が起きていたのかはこの先でわかるので、あれこれ予想しながら続きをお楽しみいただけたら嬉しいです。
    こちらこそ、ありがとうございました。

  • 今回から読み始めた第8話もとても楽しませていただきました。


    もっとも印象に残ったのはやはりブランシェさんのファミン症が完治したことです。
    第一話でファミン症の症状を目にしたときは、食べても食べても収まることのない飢餓感という内容に衝撃を受けたものですが、サントゥアリオで過ごした日々、食べるもの、懸命な医師の処置によってついに完治して……
    医師のディリアスさんの『異常なしです』の言葉を目にしたときは、思わず大きく息を吐いてしまいました。

    ヴォルフラムさんとの関係や、料理に混ぜられた薬の件など、様々な出来事を、その明るく優しい人柄と、しなやかで芯のぶれることがない強い心で乗り切ってきたブランシェさんですが、
    ファミン症については自分のがんばりだけではどうしようもないところだったと思うので、読んでいて、サントゥアリオやブランシェさんの周りの方たちに感謝の気持ちがいっぱいになりました。


    また、ブランシェさんからディリアスさんへの感謝を伝えるシーンもすごく好きです。
    ブランシェさんも、ファミン症が完治したのは周りの人達への感謝の気持ちを忘れていないのだと感じられて……

    思えば、ブランシェさんは第一話からそうでしたものね。
    食材を作ってくれたひとや、料理を作ってくれたひと、自分の領地の民や滞在先のサントゥアリオの人達にも常に感謝の気持ちを抱き、身分に関係なく、平らな視線で言葉を交わした……

    ブランシェさんの一番大切な軸は、自分のことにも、自分以外のことにも、一貫していてブレない……だからこそ、読み手もずっと一貫して『ブランシェ』というキャラクターを応援し続けられるのだと思いました。

    そう言った、キャラクターの変化を自由に書けるからこそ、あえて変えない、変わらない部分を設定しているように感じられるもなか様の文章力に感激しつつ……次回を楽しみにさせていただきます。



    ほんとうにありがとうございました。

    作者からの返信

    今回も嬉しいコメントをありがとうございます。

    最終話に当たる第8話のスタートは、このシーンからスタートしようとかなり初期のほうから決めていました。
    ですが、間にさまざまなエピソードを挟んだので、第1話のブランシェと少し振る舞いがブレていないかな……と思うときがあったので、ブランシェの印象がブレていなくてほっとしました。

    また次回も、お時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
    ありがとうございました。

  • 今回もとても楽しく読ませていただきました。


    ヴォルフラムさんがブランシェさんをどこに連れていくのかということは前回の話から気になっていました。
    二人が幾度となく話していた温室に行くかもしれないと思っていましたが、まさか『温室』という場所は変わらずに、その奥のテラス席に連れていったときは、ほんとうに良い意味で想像が裏切られました。

    二人で何度も話した大切な場所であるということと、その中のテラス席自体は最近作られたものということで、新鮮さと……一見すると矛盾しそうなその二つを兼ね備えるシチュエーションを作り上げるもなか様の文章構成力に感激しました。

    テラス席を用意した理由も、ブランシェさんとここで話すことが増えたから、もう少しゆっくり話すスペースがほしいと感じたから……というのがとても好きです。
    前回の『宝』発言や、今回のお話の最後の、ブランシェさんを愛おしげに見つめる視線もですが、
    ヴォルフラムさんからブランシェさんの好意がもう隠れていないというか、隠していないというか……率直に伝えているところが、ヴォルフラムさんからのまっすぐな思いを感じられて。


    そして、これは考え過ぎだと思いますが、ふたりがテラスで飲んでいた紅茶……
    白地に蒼い模様のティーカップに、水色の紅茶が注がれていたのが、
    白=ブランシェさんの髪の色、
    青=ヴォルフラムさんの青みがかった黒髪、
    水色=二人の色が混じり合った様子……に思えて、読んでいて、勝手に胸がいっぱいになってしまいました。



    次回からの第八話もとても楽しみです。
    ありがとうございました。

    作者からの返信

    お返事が遅くなってしまい、申し訳ありません。
    今回も嬉しいコメントをありがとうございます。

    ここのシーンは、後々でもしかしたら必要なかったかな……と思ってしまったところの一つでもあるので、bisnonさんの感想がなんだか嬉しいです。
    あ、入れてみてよかったかもと思えたので……本当にありがとうございます。
    二人が飲んでいた紅茶についても、いろいろ想像を広げてもらえたようで、にこにこしています。

    残り話数も短いですが、最後までお楽しみいただけたら幸いです。
    こちらこそ、ありがとうございました。

  • 今回も非常に楽しんで読ませていただきました。


    最も印象に残ったのは、ヴォルフラムさんの「俺の客人であり宝であるブランシェ・シュネーフルールを犯人に仕立て上げようとした、お前の罪は重い」の言葉です。

    客人であるだけでなく『宝である』とはっきり口にしたところがほんとうにすてきでした。

    ヴォルフラムさん本人が毒を口にしたのではなく、大切なブランシェさんが(毒によって)傷つけられたからこその、この言葉。

    『宝である』という言葉を、ヴォルフラムさんが感情のままに口にしたのでも魅力的ですし、冷静に自分の心と向き合って、ブランシェさんが宝物なのだと思ってのセリフであってもやはりとても魅力的で。

    しかも、そのセリフをブランシェさんを自分の腕の中に抱いた状態で口にするというのが、なんて美しいシチュエーションなのでしょう……と感動しました。

    そのすぐ後に背中をさするところにも、チェルニーさんとのやりとりの中でブランシェさんが傷ついただろうから、労ってあげたい……という、慈愛も感じられましたし、
    かと思いきや、ブランシェさんの手を取って、返事を待たずにどこかに連れて行こうという、良い意味での荒々しさもあって……

    出会った頃にはブランシェさんに冷徹な面しか見せなかったヴォルフラムさんが、自分の全てをブランシェさんに見せてくれているようで……読んでいて胸が熱くなりました。


    次回もとても楽しみです。
    ありがとうございました。

    作者からの返信

    今回も嬉しいコメントをありがとうございます。

    このシーンは、前回から引き続きヴォルフラムのことを強く印象づけたいなと思っていたところだったので、ヴォルフラムのセリフが印象に残ったという感想がとても嬉しいです。
    まだブランシェと出会ったばかりの頃は見せなかった、ブランシェに心を許してからの彼の振る舞いもお楽しみいただけたのであれば嬉しいです。

    残り話数も少なくなってきましたが、また続きもお時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
    こちらこそありがとうございました。

  • 今回もとても楽しく読ませていただきました。

    前回から続いて、今回も全編を通して、ヴォルフラムさんの格好良さ、恐ろしさ、鋭さ、威厳……そういったものをたっぷりと堪能させていただきました。

    また上述した恐ろしさや鋭さの奥に、家臣の料理人やメイド、アーヴィンドさん、そしてブランシェさんへの大きな信頼が感じられるところも好きです。

    恐ろしさと優しさ、拒絶と信頼、威厳と愛情、熱さと冷たさ……相反する二つの感情や属性を併せ持ちながら、性格が分裂しているように見えたりすることなく、『ヴォルフラム』という一人の存在、一人の王として確かに存在している……
    読めば読むほど、ヴォルフラムさんの魅力が深まっていくのを感じましたし、このヴォルフラムさんというキャラクターを成立させうるもなか様の技術力に感激しました。


    また、アーヴィンドさんとの対比もとても印象的でした。

    冷たく、静かに怒っているヴォルフラムさんに対して、アーヴィンドさんは笑顔です。
    言葉遣いもおだやかで、平静で……しかし、読み手はアーヴィンドさんが決して優しく穏やかなだけの人ではないことを知っている。

    知っているからこそ、アーヴィンドさんが「……それから。ベルニエ様、あなた様のご実家は少々力を欲しているようですね?」と笑顔のままでの鋭い『一撃』を加えたときには、内心で思わずガッツポーズをとってしました。

    アーヴィンドさんの優秀さ、隙のなさが存分に感じられるすばらしいシーンだったと思います。


    次回もとても楽しみです。
    ありがとうございました。

    作者からの返信

    今回も嬉しいコメントをありがとうございます。

    ヴォルフラムとアーヴィンドが怒ったときの違いは、まさにそんな感じです。
    ヴォルフラムは怒りを感じたときに静かに怒るというイメージがあり、対するアーヴィンドは笑顔を崩さないというイメージが初期の頃からあったので、この二人の違いが印象に残ったのならなんだか嬉しいです。
    また、ヴォルフラムの印象もバラバラにならず、複数の相反する属性が上手く盛り込めていたようで、ほっとしました。

    また次回も、お時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
    ありがとうございました。

  • 今回のお話もほんとうに楽しく読ませていただきました。

    全編、ワクワクしながら読ませていただきましたが、特に印象に残ったのはチェルニーさんとブランシェさんの会話、そしてそれを見つめるヴォルフラムさんの対比です。

    チェルニーさんがブランシェさんを追い込もうとすることで、ついブランシェさんも言葉が鋭くなってしまっていくのを良い意味で緊張しながら読み進めていました。
    ブランシェさんがほんとうに疑われることはおそらく無いだろうけれど、でも、このままチェルニーさんとやりとりしていると、チェルニーさんのペースに巻き込まれてしまうんじゃ……と心配していたところで、その場に響き渡るヴォルフラムさんの声。

    「静粛に」のたった一言で、その場が実際に静まる。
    静かに、粛々とする。

    まるでヴォルフラムさんの言葉には、それを現実にする言霊が込められているようでした。
    ヴォルフラムさんが実際にそう言った能力を持っていなかったとしても、言葉と、そこに込められた意思だけで、その場を治める力……

    ヴォルフラムさんの王としての威厳、カリスマを目の当たりにすることができて、文章から『冷えた空気』の感触が伝わるようでもあり……読んでいて、あまりの格好良さに震えました。

    このたった一言を、ほんとうにただのたった一言で終わらせず、『王の一言』として成立させるもなかさまの文章力にあらためて感動させていただいたお話でした。



    次回もとても楽しみです。
    ありがとうございました。

    作者からの返信

    今回も嬉しいコメントをありがとうございます。

    ここは緊張感や緊迫した空気を出したかったところだったので、そういった空気を表現できていたのならとても嬉しいです。
    ヒートアップしていきそうになってから静かになるという緩急や、ヴォルフラムの登場によって変わる空気もお楽しみいただけたのならよかったです。

    また続きも、お時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
    こちらこそ、ありがとうございました。

  • 第七話もほんとうに興味深く読ませていただきました。


    特に印象的だったのはチェルニーさんの再登場です。

    第六話の最後でヴォルフラムさんが『明日、またあの女が姿を現したら、』と言っていたので、もしや……と思いましたが、まずブランシェさんの前に再び現れるとは想像していたなかったので驚き、その後のやりとりをとても楽しく読ませていただきました。

    読者目線でも、料理に薬を混ぜたのが誰であるかは、想像はできていてもまだ完全にはあきらかになっていませんが、
    自分が疑われるかもしれないとはまったく想像していないのか、あるいは疑われてもブランシェさんにプレッシャーを与えて犯人扱いすることが重要だと思ったのか……読み手としてはわからないのですが、どちらであっても(あるいはその両方であっても)、ここでブランシェさんの前に出てくることで、チェルニーさんというキャラクターの印象が一層強まりました。

    直前の話までは、ブランシェさんとヴォルフラムさんや、ヴォルフラムさんとアーヴィンドさんの存在感や会話のやりとり、事態に対する対応などのすばらしいシーンなどをたっぷり堪能させていただきましたが、その分、一旦読み手の視界から離れていたチェルニーさんを、六話から七話への切り替わりと共に、一気に再フレームインさせてくるところにもなか様の構成力のすばらしさを感じますし、
    ヴォルフラムさんの前ではなく、(おそらくチェルニーさんにとって与し易いと思われている)ブランシェさんの前に現れたことで、チェルニーさんがどういう人物なのかを改めて教えてもらえる気がして、よりブランシェさんに感情移入できた気がしました。


    次回も楽しみです。
    ありがとうございました。

    作者からの返信

    今回も嬉しいコメントをありがとうございます。

    チェルニーの初登場は結構後々になってしまいましたが、彼女の役割とポジションはなんとなくおわかりいただけているかと思います。
    また、チェルニーはブランシェとは対照的に、どちらかというと悪意や敵意といったマイナスな感情にスポットを当てたキャラクターになっています。
    最終章に入る前にここで二人を改めて対面させ、二人の違いを出してみました。
    よりブランシェに感情移入できたのなら、嬉しく思います。

    また続きも、お時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
    こちらこそ、ありがとうございました。

  • 今回もとても楽しく読ませていただきました。

    今回のお話では、ヴォルフラムさんの様々な姿を堪能させていただきました。

    最も印象的だったのは、最後のアーヴィンドさんのセリフ。
    『宝を傷つけた竜の怒りを、少々体験してもらうとしよう』の言葉がほんとうに格好良かったです。

    王は様々な言葉で例えられるものですが、『竜』、それも怒れる竜として例えられるヴォルフラムさんの『強さ』『恐ろしさ』『知性』『美しさ』がこの一文で感じられて……

    ヴォルフラムさんの存在の大きさを、腹心であるアーヴィンドさんに語らせることで、ヴォルフラムさんの神秘性が高まっていて、第六話の最後の文章としてすばらしい存在感を放っていて感激しました。


    また、アーヴィンドさんがまず最初にブランシェさんの経過について報告するところが、ヴォルフラムさんの知りたいことをちゃんと伝えてくれている『阿吽の呼吸』という感じで大好きです。

    そして、その報告を聞いた際のヴォルフラムさんの息を吐く描写……表情も、姿さえも見えず、こぼれる息だけでヴォルフラムさんの言葉にならない気持ちを表現する文章……もなか様の巧みな技術に、読んでいてこちらもため息がこぼれる思いでした。



    次回の第7話もとても楽しみです。
    ありがとうございました。

    作者からの返信

    お返事が遅くなってしまい、申し訳ありません。
    今回も嬉しいコメントをありがとうございます。

    今回のパートは、アーヴィンド視点でのサントゥアリオ国側のパートでした。
    時間が経ってから読み返すと、ヴォルフラムの描写が少ないなと感じていたのですが、それでもさまざまな雰囲気が伝えられたのかなと思っています。
    最後の一文もヴォルフラムのイメージが竜だったので、そこからイメージしての描写なのですが、印象的な一文になっていたのならよかったです。

    また次回も、お時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
    こちらこそありがとうございました。

  • 今回もとても興味深く読ませていただきました。

    今回は読みながらブランシェさんの周りのひとたちの優秀さに感服しておりました。


    ヴォルフラムさんが無事であることを確認し、それをブランシェさんにすぐ伝えたことや、スープに混入されていたのが魔法薬であることやその効果までも突き止めたこと、混入のタイミングまでもおおよそ推測したこと……
    ブランシェさんが気を失ってしまっていた時間は一瞬というわけではなかったにせよ、何かを把握し、調査するには決して十分ではなかったと思います。

    その短い時間に、ヴォルフラムさんはできることを全てやったのだろうなという信頼感と安心感がありました。


    同様に、エリサさんも、王宮内で話を聞いて、チェルニーさんが怪しいのではないかと情報を掴み、
    ブランシェさんの故郷でも、ブランシェさんのお父さんである領主の力により、ベルニエ家に雇われた潜入者に気づくことができました。


    ブランシェさんの周りにいるひとたちが、それぞれにすばらしい能力を持っていることで、今回のお話で形の見えてきた『ベルニエ家』という、個人ではなく『家』の驚異にブランシェさんがもし晒されることがあっても、今回同様に、周りの方々が支えてくれるのだろうなという安心感があって……
    そういった、驚異と安心とのバランス感覚が、ほんとうに巧みで感動いたしました。


    次回もほんとうに楽しみです。
    ありがとうございました。

    作者からの返信

    今回も嬉しいコメントをありがとうございます。

    ヴォルフラムの性格と立場上、何もしないというのはあり得ないため、このような展開にしたのですが……。
    ちょっとこの辺りは巻きっぽかったかなー、もっとしっかり描写すればよかったかなーと個人的に少し反省していたところだったので、そのように言っていただけると少しほっとします。
    本当にありがとうございます。

    また次回も、お時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。

  • 今回のお話もとても楽しく読ませていただきました。


    特に印象的だったのは、ブランシェさんのお腹が鳴るシーンです。

    ブランシェさんにとっては恥ずかしいシーンなわけですが、体が空腹を訴える……食欲があるということで、ブランシェさんの体が元に戻ろうとしているのだと感じられました。

    これまでの話で、誰よりもブランシェさん自身が食事することを大事にして、また、楽しんでいたからこそ、ブランシェさんの体が『食事をしたい!』と主張していることで、ああ、ブランシェさんは元気に回復してくれているんだなと思えるのですよね。

    ただ『回復した』と書くだけでなく、おいしそうな卵粥を前にお腹が減るという描写を見せ、それをアーヴィンドさんに確認させるという、コミカルでホッとさせてもらえるシーンがとても好きです。

    ブランシェさんがチェルニーさんからのつらい言葉を受け、また、料理に隠された薬の影響で倒れるという場面があった後だからこそ、この場面が、読み手にとっても心安らぐというか……


    卵粥の中に存在する酸味のレモンだと見抜いたシーンもとても好きです。
    ブランシェさんのこの繊細な味覚は、やはりこういう、おいしい食事にこそ活かされてほしい……と思えて。

    『食事』がブランシェさんの、そしてこの作品の中心を貫く大事なテーマであることはずっと描かれていましたが、あらためてそれを自然な形で感じさせていただける、とてもすてきな章だったと思います。


    次回もほんとうに楽しみです。
    ありがとうございました。

    作者からの返信

    今回もコメントありがとうございます。

    身体が不調から回復したときって、まず最初に食欲の変化を感じる気がするんですよね。
    不調のときは食欲がなくても、回復してくると食欲がわいてきたりするので……なので、薬の影響から回復しているというのを伝えるために食欲の変化を入れてみました。

    ちなみに、ブランシェが食べていたサントゥアリオの料理は、コトスパ・アヴゴレモノというギリシャの郷土料理がモデルになっています。
    作者も一度作ってみたことがありますが、不思議な味わいで美味しかったので、ご興味があればよかったら試してみてください。

    また次回も、お時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
    ありがとうございました。

  • 今回のお話も楽しく読ませていただきました。

    まずは、ブランシェさんが目覚めでほんとうによかったです。
    さすがにまったく無事……とまではいかなかったにせよ、エリサさんと話しができる状態に戻っていて……読んでいてほっとしました。

    きっと、エリサさんやキッチン、メイドの皆さんが一生懸命にブランシェさんをケアしてくれていたんだろうと想像ができました。


    また、ブランシェさんがエリサさんの淹れた薬草茶を口にするシーンは、ブランシェさんが一口ごとに元気になっていくのがうれしかったのはもちろん、『毒と薬』について表現しているところが巧みだなあ……と感じました。

    エリサさんが先生から受け取ってブランシェさんに飲ませた薬草茶は魔力の流れを整える効果があるもので、
    ブランシェさんは魔力の流れが乱れていた……そしてそれはおそらく、スープにしこまれていた『薬』の影響で……

    薬は人の体を傷つけたり狂わせたりすることも、その逆に整えたり癒やしたりすることもできる……何気ない会話の中で、薬は毒にもなるんだということが自然に理解できますし、
    ブランシェさんが薬草茶で回復したことも、『魔力の流れを乱す薬があるなら、その逆をする薬もあっておかしくない』と思えますものね。

    物語全体からブレることなく、会話の流れの中で自然に世界観が広がっていったり、展開に説得力を持たせていくところに、もなかさまの構成のすばらしさをしみじみと感じさせていただきました。


    最後に登場したアーヴィンドさん。
    このタイミングでブランシェさんの前に現れて、とても心強くありますが、いったいどんなことを話してくださるのか……

    次回もとても楽しみです。
    ありがとうございました。




    作者からの返信

    今回も嬉しいコメントをありがとうございます。

    薬と毒の違いは、個人的に好きな点でもあります。
    両者とも似たような点があるんだよなとふとしたときに考えたことがあったので、そのときの視点を思い出しながら描写していました。
    ちょっと脱線したかなとも思ったんですが、読んだときに物語全体からブレている印象がほとんどなかったのなら安心しました。

    いつも細やかな点まで注目しながら読んでいただき、本当にありがとうございます。
    また次回もお時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。


  • 今回もとても興味深く読ませていただきました。

    前回の最後で違和感を抱いたスープの中に潜む味。
    まさか毒だったとは……

    毒に体を侵されながらも、そのときにできる精一杯の指示と、『絶対に、陛下には食べさせないで』という懇願。

    振り返ってみると、このときにブランシェさんは自分自身のことについては一言も話していないんですよね。
    「助けて」とか「苦しい」とか……
    「エリサを、呼んで」とは言いましたけれど、それも、どちらかと言えば、自分を助けてほしいというよりは、エリサさんであれば自分が意識を失ってしまったとしてもなんとかその場を対処してくれるだろう……という信頼が込められているようで……

    意識を失う直前まで、自分のことよりも、ヴォルフラムさんや、自分以外のひとのことを気にするブランシェさんがとても強く、とても美しく思えました。


    もちろん、意識を失ったブランシェさんがどうなったのか、気になってたまりません。
    毎回、ひとつの章を読み終えたときは、今読み終えた章の楽しさに浸りつつも、次の章を読むときが待ち遠しくてならないのですが、今回はまた格別です。

    ブランシェさんのことをヴォルフラムさんは知ることになるのか、知ったとしたら、どうなるのか……ブランシェさんは無事なのか……様々な気持ちを抱きつつ、次回も楽しみにさせていただきます。

    ありがとうございました。

    作者からの返信

    お返事がまたしても遅くなってしまい、申し訳ありません。
    本日も嬉しいコメントをありがとうございます。

    このシーンを書くとき、ブランシェは何か一服盛られたときにどうするかをじっくり考えました。
    そのとき、助けを求めるよりも周囲に指示を出し、自分と同じ危険な目に遭わないようにするだろうなというイメージがもっとも強く浮かびました。
    ブランシェが持つ強さのイメージが上手く伝えられたようで、ほっとしています。

    次回も楽しみというお言葉、いつも本当にありがとうございます。
    また次回もお時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
    こちらこそ、ありがとうございました。


  • 今回のお話もとても楽しく読ませていただきました。


    まず、ブランシェさんがヴォルフラムさんのことを想うシーンがほんとうにかわいらしいです。

    自分の恋心を自覚して、好きな相手のことを思い浮かべるときの、夢見るような表情の描写がとてもキュートで微笑ましく、何度も読んでしまいます。


    そんなかわいらしいブランシェさんのシーンと、その直後のチェルニーさんとの会話のシーンの落差がとても大きく、もなか様の文章構成力に良い意味で唸らされました。
    ブランシェさんとチェルニーさんの会話は、決して長くありません。
    むしろ、短い言葉のやりとりでしたが、その短さに、少なくともチェルニーさんの方はブランシェさんと『仲良く会話をするつもりがない』ということが伝わってくる気がします。

    その上で、最後に告げられる「あまり調子に乗らないことね」「陛下は私のものになるんだから」の言葉。
    最初ではなく、最後に言い残して、ブランシェさんが何か言い返すよりも前に去っていくところに、チェルニーさんの悪意を使い慣れているところが現れているようで……
    この、『悪の魅力』というか、読者に印象付ける技術がほんとうに巧みだなあという……

    チェルニーさんが読者から見て『いやなやつ』であるからこそ、ブランシェさんを一層応援したくなるのですよね。


    その後の、キッチンでのシーンも、ルビアさんと和やかに話して、同じ作業をするブランシェさんが描かれることで、『おそらくチェルニーさんはルビアさんたちを手伝ったりはしないのだろうな』と自然と想像できるのですよね。


    もなか様のキャラクター造形のすばらしさを改めて堪能させていただきました。
    次回もとても楽しみです。

    ありがとうございました。




    作者からの返信

    お返事が遅くなってしまい、申し訳ありません。
    今回も嬉しいコメントありがとうございます。

    誰かを想い、誰かに恋をする女の子は可愛いと思っているので……。
    ブランシェがヴォルフラムを想うシーンで、そういった恋する女の子の可愛らしさを感じていただけたのならとても嬉しいです。
    また、チェルニーも「嫌な奴」という印象を強く与えたかったので、悪意を使い慣れているという感想がとても嬉しかったです。

    いつも丁寧な感想、本当に感謝しております。
    次回もまたお時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。

  • 5-4 暴食令嬢は亀裂を見るへの応援コメント

    今回のお話もとても楽しく読ませていただきました。

    まず、最初の、ヴォルフラムさんとブランシェさんのやりとりがとてもすきです。
    真っ赤になったブランシェさんと、それを見て楽しそうに笑うヴォルフラムさん……この場面がほんとうに好きです。

    お互いに、(完全ではないにせよ)気を許し合っているからこそのやりとりというか……
    たぶん、この時点で、ヴォルフラムさんとこんなやりとりができるのは、ブランシェさんだけだろうなという確信があって……

    アーヴィンドさんとヴォルフラムさんの仲の良さとはまた違った形の仲の良さ……親しさが感じられますし、違うからこそ、ヴォルフラムさんにとって、ブランシェさんも、アーヴィンドさんもどちらも大切な存在なんだなと感じられて、読んでいて心が暖かくなりました。



    また、ヴォルフラムさんがブランシェさんにケークサレをリクエストした場面も大好きです。
    ヴォルフラムさんのセリフの、
    「ケークサレ、といったか。幼い頃に一度だけ食べたきりだが、久しぶりにあれが食べたい。できるか?」

    この、『久しぶりに』という言葉がすてきだなと思いまして……
    少なくとも、ヴォルフラムさんにとっては、『久しぶり』と思うほどケークサレを食べていなくて……でも、ブランシェさんと話していて、食べたいという気持ちを思い出したわけで……
    ブランシェさんの作る料理が、ヴォルフラムさんにとって心の大切なところを(良い意味で)刺激してくれるものになっているのだと感じられて、セリフひとつ、言葉ひとつで感動を増幅させてくれるもなか様の文章力に感激したのでした。



    次回もとても楽しみです。

    ありがとうございました。

    作者からの返信

    今回もコメントありがとうございます。

    二人のやり取りから親しさを感じられるようにしたかったので、その部分をお楽しみいただけたようで嬉しいです。
    この時点でヴォルフラムの中でブランシェはアーヴィンドと並びそうなほど大切な存在になっています。
    二人の会話にも注目し、その辺りもお楽しみいただけたようで嬉しく思っています。

    いつも細やかなところにも注目し、丁寧な感想を本当にありがとうございます。
    また次回も、お時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
    ありがとうございました。

  • 5-3 暴食令嬢は亀裂を見るへの応援コメント


    今回のお話もとても楽しく読ませていただきました。

    特に印象深いのは、ヴォルフラムさんの『食べ方』です。
    以前、初めて温室でヴォルフラムさんと出会ったときの食事では、ヴォルフラムさんは自分から手を伸ばして、サンドイッチを手に取りました。

    そのときも、読んでいてとても感動したのを覚えています(ヴォルフラムさんが自分から手を!しかも、ヴォルフラムさんが食べ慣れない味のものを!……と)。
    ですが今回は、ブランシェさんが差し出したパウンドケーキを、手で受け取る……のではなく、ブランシェさんが持っている状態でかじりつきました。

    そういう食べ方をするということは、言うまでもなく、ヴォルフラムさんがブランシェさんに対して良い意味で遠慮していないということで……

    しかも、聡明なヴォルフラムさんであれば、もしブランシェさんが自分のことを嫌っているのにそんなことをすれば、ブランシェさんが嫌がるということも想像できていたはずで。
    その上でかじりついたということは、ブランシェさんは(驚くかもしれないけれど)嫌がることはしないだろうという想像があったのかな、なんて思いました。

    実際にブランシェさんが嫌がっていないことは、赤くなったその表情ではっきりとわかります。
    『やや遅れて』赤くなるブランシェさんがとてもかわいらしくて。
    同じ温室で、食べ方が変わることで、2人の距離感の違いが感じられるのが、ほんとうに巧みな演出ですばらしい……感動しながら読んでいました。


    チェルニーさんのことで精神的に疲れてしまっているヴォルフラムさんも、おいしいパウンドケーキがあって、かわいらしいブランシェさんのいるこの瞬間、この時間だけは、心穏やかで過ごせているのかも……と、読んでいてほっとするのでした。


    次回を読ませていただくのも楽しみしております。
    ほんとうにありがとうございました。

    作者からの返信

    お返事が遅くなってしまい、申し訳ありません。
    今回も嬉しいコメントをありがとうございます。

    ヴォルフラムの食べ方の変化には、彼の心境の変化や2人の距離感の変化といったものを込めていました。
    なので、印象に残ったシーンとしてそこをあげてもらえて嬉しく思っています。
    ここはヴォルフラムにとってささやかな癒やしの時間として描写しているので、一緒にほっとした気持ちになっていただけたのであれば、そちらも嬉しく感じています。

    また次回も、お時間のあるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
    こちらこそありがとうございました。

  • 5-2 暴食令嬢は亀裂を見るへの応援コメント

    今回のお話もとても楽しく読ませていただきました。

    今回の5-2話では、『ピリピリ』の理由が明らかになったように思います。
    お話を読み始めるまで、一体どんな理由なのだろう……と自分なりに理由を想像していたのですが、ヴォルフラムさんの婚約者さんが現れるとは……ほんとうに良い意味で想像を裏切られました。

    ヴォルフラムさんに婚約者がいるということに驚きましたが、ブランシェさんが作中で考えているように、王族たるもの、婚約者がいることは、国家の存続ということで考えれば、不思議はないのですよね。


    そして、ブランシェさんがこのサントゥアリオに滞在しているのは、ファミン症の治療のためであって、ヴォルフラムさんに会いにきたわけではないのですものね。
    アーヴィンドさんとしては、ブランシェさんがヴォルフラムさんの話し相手(食事相手)になってくれたら……という考えを持っていましたが、少なくともブランシェさんの目的はヴォルフラムさんではなく、サントゥアリオの国と、その地の食事でした。

    そのことを読み手に思い出させつつ……でも、婚約者であるベルニエさんの存在に対して、ブランシェさんの心に走る痛み、モヤモヤ……
    ブランシェさんにとって、ヴォルフラムさんは、少なくとも、ただの「話し相手」ではなくなっているのかな……と思えました。

    この痛みやモヤモヤが何を意味しているのか、ブランシェさんがはっきり自覚しているかどうかはわかりませんが、読み手としてはもうブランシェさんが大好きなので、ベルニエさんに負けないで……と、つい思ってしまいます(ブランシェさんが婚約者ではないのはわかっているのですが……)。

    新たな人物の登場によってますますお話が盛り上がり、次が気になってたまりません。


    ほんとうにありがとうございました。

    作者からの返信

    今回も嬉しいコメントをありがとうございます。

    前回のお返事でも触れたように、5章は新章になります。
    ブランシェがはじめてサントゥアリオ国に来たときよりも時間が経っているのもあり、彼女の体調だけでなく内面にも変化が現れています。
    その変化がどのようなものか、また、ベルニエの登場でどのような影響が出てくるのか、想像しながらお楽しみいただけたら嬉しいです。

    まだまだもう少しだけ続きますが、お付き合いいただけたら幸いです。
    こちらこそ、ありがとうございました。

  • 5-1 暴食令嬢は亀裂を見るへの応援コメント

    今回のお話もとても楽しく読ませていただきました。

    今回も、お話をたっぷり楽しみつつ、文章の展開の巧みさに感激させていただいておりました。

    前回の4-4話の最後で、ヴォルフラムさんがつぶやいた『欲しいな』という言葉の意味がとても気になりつつ読み始めた今回の5-1話。

    あの場面から時間が進んでいることは読んでいてすぐわかりました。
    4-4話から直接場面がつながっているわけではないので、ヴォルフラムさんのつぶやきの意味は明かされることなく、一方でブランシェさんがサントゥアリオを訪れてから数カ月後の状況を描いた5-1話もとても楽しくて。

    この、謎を残しつつ、別のシーンに進むという場面転換の技術が、ほんとうに絶妙で……
    良い意味でもどかしくはあるのですけど、決して辛くはないというか……
    そう思えるのも、シーンの変わった5-1話もすごく楽しいからだと思うのです。

    まず読んでいてほんとうにうれしかったのは、ブランシェさんの症状が改善してきていたこと。
    ブランシェさんがヴォルフラムさんのことに一生懸命になっているのはほんとうにすてきで、でも、ブランシェさんご自身のことはだいじょうぶなのかな……と思っていたので、ここで、ブランシェさんの症状が緩和していることに、思わず安堵のためいきが漏れました。

    そして、ヴォルフラムさんが食事を多く取るようになったということも。
    ブランシェさんの存在が、今のサントゥアリオにとってはもう、欠かせない存在になってきたのだな……と感じられてしみじみとした喜びがありました。


    他方、そのヴォルフラムさんが『しばらくピリピリしている』という情報に驚かされました。
    医師は『どうかお気になさらずに』と言っていたので、そこまで危険なことではないのかもしれないと思いつつ、エリサさんと話し合うブランシェさんと同じように、とても気になるもので。
    思わず感情移入してしまいます。


    次回もとても楽しみです。
    ありがとうございました。

    作者からの返信

    今回も嬉しいコメントをありがとうございます。

    ブランシェとヴォルフラムの関係をこれまでの章の中で描いてきたため、5話からは新章のような感じにしたく、このような感じになりました。
    時間を一気にスキップした都合上、どのように変化したのかの情報量が多くなってしまったかな……と思っていましたが、お楽しみいただけたようでほっとしています。

    また次回も、お時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
    励みになる感想、ありがとうございました。

  • 4-4 暴食令嬢は心を溶かすへの応援コメント

    今回のお話もとても楽しく読ませていただきました。


    やはりとても印象的だったのは、ヴォルフラムさんとブランシェさんのやりとりです。

    まず、ブランシェさんがヴォルフラムさんに対して、『ここには陛下が何かを召し上がっているお姿を見て、何か文句をいうような真似をする者はおりません』とまっすぐに伝えるところがとても好きです。

    ブランシェさんが何を思っているのかは、これまでのやりとりと、笑顔だけでもきっと伝わったと思うのですが、それをはっきりと言葉に出すところが、ブランシェさんのほんとうにすばらしい、飾らない性格の表れのように思います。


    ですが、ブランシェさんが言葉に出したことで、ヴォルフラムさんの心に疑念が生まれてしまったときは、読んでいて良い意味で非常にドキドキしました。
    このまま仲がこじれてしまうのではないか、と……

    けれど、疑念を抱いたヴォルフラムさんは、ブランシェさんにその疑念を口に出して伝えました。

    お互いに思っていることを伝えあえたからこそ、最後の笑顔が生まれたのかなと思えて……


    『本心を伝える』のと『食べ物を取り入れる』のが、どちらも『口』であることが、とてもすてきな一致だと思いました。

    食事を取るためには大きく口を開けないといけなくて、口を開けることは喋ることにつながって……というような(勝手な想像ですが)



    次回を読ませていただくのも楽しみです。
    ほんとうにありがとうございました。

    作者からの返信

    お返事が遅くなってしまい、申し訳ありません。
    今回も嬉しいコメントをありがとうございます。

    今回のシーンは、構想を練っていた段階から書きたいと思っていたところでした。
    また、ヴォルフラムが過去に何を経験しているかという描写にも必要かなと思っていたので、少し力を入れていたところでもありました。
    なので、印象に残るシーンとなっているのであれば、とても嬉しいです。

    また次回も、お時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
    こちらこそ、ありがとうございました。

  • 4-3 暴食令嬢は心を溶かすへの応援コメント

    今回もとても楽しく読ませていただきました。

    また、今回のお話も、読んでいてとてもお腹が空いて、良い意味で想像力を刺激されるお話でした。


    たくさんの料理が並ぶ場面からスタートして、イメージがとても賑やかで色鮮やかにさせていただいたところで、ヴォルフラムさんに尋ねられて自分が手掛けた料理を応えるブランシェさん。

    「あなたの作ったものはあるのか」と尋ねられたときのブランシェさんの表情の輝き、そしてその後の、自分で作った料理を紹介するときの『勢い』が目に浮かぶようで、読み返すたびに微笑ましくなってきます。
    ヴォルフラムさんから聞かれたことと、その言葉の意味がわかったとき、ほんとうにうれしかったんだなあ……という……

    そのうれしさを、ただ『うれしい』と描写するのではなく、ブランシェさんの表情や、言動や、文章の勢いで表現するところがもなか様の文章力の巧みさを味わわせていただいて幸せです。


    また、ブランシェさんがその説明を言い切る前に、ヴォルフラムさんの「それが欲しい」という言葉がスッ……と入ってくる場面も大好きです。

    ブランシェさんの料理が気になっているけれど、でも、ヴォルフラムさんの威厳やその冷静さが失われているわけではなくて……
    だからこそ、ブランシェさんの勢いをゆったりと受け止められているんだろうなあ……と、ヴォルフラムさんの王としてのブレなさがとても格好良くて好きな場面です。



    最後の場面がとても気になりつつ、次回を読ませていただくのが楽しみです。

    ありがとうございました。

    作者からの返信

    お返事が遅くなってしまい、申し訳ありません。
    今回も嬉しいコメントをありがとうございます。

    料理の描写は本当毎回力を入れているので、その感想がとても嬉しいです。
    料理を通して、ブランシュとヴォルフラムの交流を改めて描いているシーンでもあるので、二人のやり取りにも注目していただけて嬉しいです。
    また、ブランシュの反応にも微笑ましいという感想をいただけて、にっこりしました。

    また次回も、お時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
    こちらこそ、ありがとうございました。

  • 4-2 暴食令嬢は心を溶かすへの応援コメント

    今回のお話もとても楽しく読ませていただきました。

    特に好きなところは、ヴォルフラムさんとアーヴィンドさんの関係です。
    これまでのお話でも、ヴォルフラムさんはアーヴィンドさんを側近として重用し、アーヴィンドさんもヴォルフラムさんのことを心から慕っているのが伝わってきていましたが、まさか、お二人が幼なじみだったなんて!

    二人のぶっきらぼうにもそっけなくも見えるやりとりは、二人がそれだけ長く一緒にいて……
    しかも、ただ一緒にいるだけでなく、二人で様々なことを乗り越えてきたのだろうな……という、時間の濃さ、重さを感じさせてくれて。
    口調は気軽ですが、その奥にある深い信頼関係がとても好きです。

    『見る者全てを威圧する瞳だが、長年彼の傍にあり続けたアーヴィンドには何の効果もない』

    この場面。
    ヴォルフラムさんは自分がアーヴィンドさんを見ても、他のひとのように威圧されているとは感じないことを知っている上で、アーヴィンドさんを見ている……というのが伝わってきて、大好きな場面です。

    『王』としての姿とは別に、一人のヴォルフラムという男の姿を見せることができる相手がアーヴィンドさんなんだなと思えて……

    ブランシェさんといるとき、ブランシェさんの料理を食べているときとはまた別のヴォルフラムさんを見ることができてとてもうれしかったです。


    次回もとても楽しみです。
    ありがとうございました。

    作者からの返信

    今回も嬉しいコメントをありがとうございます。

    ヴォルフラムとアーヴィンドのみの視点も入れたくてこの回を挟んだのですが、二人の関係性を好きなシーンとしてあげてもらえたのが嬉しいです。
    幼馴染であり、もっとも信用できる側近であるという関係性は個人的に好きな要素でもありますので……。
    入れる必要性があるのかどうか少し悩みましたが、入れてみてよかったかもなーと感じています。

    また次回も、お時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
    こちらこそ、ありがとうございました。

  • 4-1 暴食令嬢は心を溶かすへの応援コメント


    第4話の始めの章である4-1、とても楽しく読ませていただきました。


    読みはじめてすぐ、メリアさんの「陛下からまた何か作れっていわれたぁ!?」の言葉が目に入って、
    ブランシェさんがヴォルフラムさんに言われたことが、家臣や部下たちにとってどれだけ驚きで珍しいことなのかがすぐにわかりました。


    3話最後の時点では、ヴォルフラムとブランシェさんの二人の間の話で、それはもちろん、とてもすてきな時間、すてきなやりとりだったのですが、
    その上で、メリアさんや、シェフのヴィルダさんと言った、以前からこの国にいる配下、家臣たちの感想や意見を話させることで、視界が大きく広げてもらえる思いがしました。

    近い視点と、遠い視点……主人公のブランシェさんの視点と、その他のみなさんの視点……
    読み手側ではコントールすることのできないその視点を、文章の流れで自然に誘導してくださることで、読み手が世界をさまざまな視点で把握させていただけて……


    しかもこれが、3話から4話へと、話が別の区切りへと続いてくところなのがまたとても上手い……
    ごく自然と場面転換がなされていて、文章でありながら、まるで舞台やドラマのようにも感じられて……ほんとうにすばらしい構成力だと感動しております。


    次回もとても楽しみです。
    ありがとうございました。

    作者からの返信

    お返事が遅れてしまってすみません。
    今回も嬉しいコメントをありがとうございます。

    視点移動が少々目まぐるしいかなという不安もありましたが、そのようなことはなかったようで安心しました。
    また、冒頭で最初にセリフを入れての場面転換だったので、唐突感があるのではとも思っていたので、ごく自然と場面転換がされているというお言葉がとても嬉しいです。
    細かいところまで注目してくれて、いつも本当にありがとうございます。

    また次も時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
    繰り返しになりますが、こちらこそありがとうございました。

    編集済

  • 今回のお話もとても楽しく、ドキドキしなが読ませていただきました。

    全体を通して、ヴォルフラムさんの雰囲気というか、セリフの内容やタイミングがほんとうにすてきです。

    一度の会話における言葉は決して長くないのですけれど、でも、『言葉が足りない』『もっとちゃんと説明すればいいのに』という感じが全然しないのですよね。

    言葉が短いのではなくて、余分なことを言わず、伝えるべきところは不足なく伝える……という感じで。
    一国の主ともなれば、その言葉さえも完璧にコントロールしている、コントロールすることができるのかもしれない……と、読んでいてほんとうに格好いいなという思いと、尊敬の念を抱きました。


    また、そのシンプルで美しい言葉を、ブランシェさんが誤解せず、ちゃんと受け止めてくれているところも、とても好きです。

    ヴォルフラムさんがいかに整然と話していたとしても、それを受け取る側にその素養がなければ、会話はきっと通じなくて。

    『気のせいか否か、ブランシェを見る金と銀の瞳がはじめて出会ったばかりの頃よりも柔らかくなっているように見える』

    この言葉に、ブランシェさんがヴォルフラムさんの目を、初めて会ったときからずっと見ていることが伝わってきて、ヴォルフラムさんとブランシェさん、それぞれが相手のことを見ているんだなあ……とわかる、ほんとうにすてきなシーンだったと思います。


    そして、二人の間にある、おいしくて彩りの美しい料理は、言葉を発することはないものの、確かに二人の間を取り持ってくれていて、このお話における料理の存在の大きさに感動しました。



    次回もとても楽しみです。

    ありがとうございました。




    作者からの返信

    今回も嬉しいコメントをありがとうございます。

    ブランシェに比べ、ヴォルフラムはやや無口です。
    なので、言葉が足りないのではないだろうか、言葉が少なすぎないだろうかという不安は少しあったのですが、きちんと伝わる書き方になっているようでほっとしました。
    この物語はテーマに料理が絡んでいるので、きちんとそこも印象付けられているとわかり、安心しました。

    まだまだ長い物語ですが、またお時間があるときにでも続きをお楽しみいただけたら幸いです。
    こちらこそ、ありがとうございました。


  • 今回のお話も楽しく読ませていただきました。

    特に印象に残ったのは、ブランシェさんがヴォルフラムさんに「最後にお食事を召し上がったのはいつ頃ですか? どれくらいの量をお召し上がりになりました?」と、2度問いかけるところです。

    顔色が悪いとはいえ……顔色が悪いからこそ、『氷のように冷たい瞳』で見られたら、ふつうの人間であれば(あるいは魔族であっても)怯んでしまってそれ以上のことを聞けなくなってしまうのだろうと思います。

    でも、ブランシェさんは怯むどころか、その金と銀の瞳を見つめ返して、言葉を重ねました。
    しかも、紅茶が入ったカップを握らせて。

    そのブランシェさんの強さと、見つめ合う二人の場面の美しさが、ほんとうにすてきで、ブランシェさんがますます好きになって……感激しました。

    自分がヴォルフラムさんと同じファミン症を患っているから、アーヴィンドさんに、ヴォルフラムさんと一緒に食事をする相手として選んでもらったから……というだけではなく、
    顔色が悪く、辛そうなヴォルフラムさんを純粋に心配して、という気持ちが大きかったんだろうなと感じられて、大好きな場面です。


    また、ブランシェさんの言動によって、ヴォルフラムさんが驚いたり、興味深そうにしたりと、感情が(良い意味で)揺さぶられているのがとても微笑ましくて、読んでいて自然とブランシェさんを応援したくなってきます。



    次回もとても楽しみです。
    ほんとうにありがとうございました。



    作者からの返信

    お返事が遅れてしまってすみません。
    今回も嬉しいコメントをありがとうございます。

    書き始めた当初から、ヴォルフラムはブランシェと出会うまで周囲から人を遠ざけようとしていました。
    ですが、ブランシェは彼の冷たい目を見ても怯まずに踏み込んでいく、強い一面も持った子です。
    二人の会話と出会いの中で、ブランシェの強さを感じ取っていただけたのなら、頑張って描写してよかったなと思います。

    また次回も、お時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
    こちらこそ、本当にありがとうございました。


  • 今回のお話も、とても楽しく読ませていただきました。


    今回のお話でいいなあと思ったのは、サンドイッチを入れたバスケットに一緒に入っている、保温効果のあるスープジャーです。

    魔法石を使って保温効果を持たせた……ということで、おそらくほんのりと熱を発生させる魔法石なのだと思いますが、
    熱を発生させる魔法石があるなら、冷気や風を発生させる魔法石などもあるんだろうなと思えて。

    もちろん、サントゥアリオが人間よりも魔法の扱いに優れた国、魔族の国であることは当初から描かれていたわけですが、ここにこの一行が加わることで、魔法がこの世界でどのように使われているかがわかる気がして……
    しかも、ごくさりげない描写の中でそれを知らせていくというのがとてもすごいなあと感動したシーンです。


    また、エリサさんと別れて、一人での行動になったブランシェさんのシーンもとてもすきです。

    エリサさんと別れて一人になったブランシェさんが、
    (さて、これからどうしようかしら)
    と内心でつぶやいて、王宮のどこに何があるのか正確に把握しきれていないと描写されたことで、読み手の視点も一旦フラットになったところで、廊下の窓から美しい温室が見えた……という流れが、とても心地いいです。

    ブランシェさんが迷うことなく、温室に向かっていたら、この『空間の広がり』を感じる心地よさはなかったのかもしれない……と思うと、もなか様の緩急をつけた文章構成力に改めて驚かされる大好きなシーンです。



    次回もとても楽しみです。

    ほんとうにありがとうございました。


    作者からの返信

    お返事が遅れてしまい、申し訳ありません。
    今回も嬉しいコメントをありがとうございます。

    何気なく登場させたアイテムであるスープジャーに注目してもらえたのは、少々意外でした。
    ファンタジーの世界なら、こういうスープジャーもあるだろうなと思って描写に取り入れたものだったのですが、ここからも世界観を感じていただけたのであれば取り入れて正解だったなと思えました。
    ブランシェが一人で行動することになったシーンにも注目していただけたようで、とても嬉しく思っています。

    また次回も、お時間のあるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
    ありがとうございました。


  • 第三話の第一章も、とても楽しく読ませていただきました。

    前回の話の最後で、
    『でも、隠れているだけで王宮に原因が潜んでいる可能性もあるかもしれないし。明日は、メイドや執事の方々からお話を聞いてみようかしら』
    と思っていて、次の日には予定通り使用人に話を聞きに行くという、ブランシェさんの行動力がとても好きです。

    料理を作ったひとに感想を伝えたいという気持ちもですが、ブランシェさんのこのフットワークの軽さが、良い意味で『令嬢』というイメージから外れていて、毎回のお話での言動が予想できなくて楽しいです。


    また、使用人の皆さんのキャラクターがそれぞれにすごく立っているところも印象に残りました。
    兎耳のメイドさんや大きな巻角のメイドさん、料理を作ったシェフ……それぞれのキャラクターがきちんと確立していて、ブランシェさんとの会話が、単にブランシェさんに情報を教えてくれる相手、というわけではなくて、人格を持った一人の存在と感じられて、サントゥアリオの皆さんがどんどん好きになっていきます。

    そして、ブランシェさんが、以前に来ていた令嬢のように、ワガママばかりを言う存在であれば、使用人たちはこんなに笑顔を見せてくれないし、こんなに話してもくれないのだろうなということが自然と想像できるところが、文章構成が巧みだ……と感じました。

    使用人の口からかつての令嬢のことは語られていますが、ブランシェさんが使用人たちと仲良く話すことで、以前来た令嬢のワガママっぷり、そしてブランシェさんの明るさ、優しさ、分け隔てないところ……それらがクッキリと引き立つのですよね……



    次回もとても楽しみです。
    ありがとうございました。


    作者からの返信

    今回も嬉しいコメントをありがとうございます。

    ブランシェは貴族令嬢という身分ですが、自分の足で何かを確かめようとする子というイメージもありました。
    なので、自らの足で使用人たちへ話を聞きに行くというシーンになりました。
    前にサントゥアリオに滞在していた令嬢と、ブランシェの違いもはっきり感じ取れるようになっているみたいでほっとしました。

    また次回も、お時間のあるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
    こちらこそ、ありがとうございました。


  • 今回もとても楽しく読ませていただきました。


    特に印象的なのは、魅力的なサントゥアリオの家臣の皆さんです。

    前回の2-4話でも、家臣の一人、男性の方がブランシェさんにポタージュの感想を聞いて喜んでらっしゃいましたが、今回も他の家臣の皆さんが、ブランシェさんの食事を見て、同席していて楽しい気持ちになるとか、陛下(ヴォルフラム)の心を動かせるかもしれないと……主君のことを心から案じている様子が伺えてすてきでした。

    細かなところですが、ヴォルフラムさんが食堂から出ていった後に、上記の会話をしていたところに、ヴォルフラムさんへの『お世辞』ではなく、本心から思っているんだなあ……というのが伝わってきて。


    また、ブランシェさんへの態度もやさしいところもすごく好きな場面です。
    ブランシェさんの食べっぷりを褒めてくれたばかりではなく、ヴォルフラムさんのことで盛り上がってしまって、ブランシェさんのことを置いてけぼりにしてしまったのではないか……と心配してくれたり。
    サントゥアリオは、アーヴィンドさんだけではなく、他の家臣にも恵まれている、ほんとうにすてきな国なのだと感じられるすてきなお話でした。


    次回も読むのが待ち遠しいです。
    ありがとうございました。

    作者からの返信

    お返事が遅くなってしまい、申し訳ありません。
    今回も嬉しいコメントをありがとうございます。

    サントゥアリオ国の家臣たちは、言ってしまえば物語のサポート役です。
    ブランシェやヴォルフラムといったメインキャラクターに比べると印象が弱くなってしまうため、家臣たちにも注目していただけて嬉しかったです。
    ここのシーンは、ブランシェがサントゥアリオ国に受け入れてもらえたという思いも込めているので、好きな場面にあげてもらえたのも嬉しいです。

    また次回も、お時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
    ありがとうございました。

  • 今回のお話も、ほんとうに楽しく読ませていただきました。

    今回はとにかく、全編を通して、料理の描写がすばらしいです。

    1-1話や、1-5話でも料理や食事の描写が巧みで、読んでいてお腹が減ってきましたが、今回の2-4話の料理の描写はまた格別だと思いました。

    ただおなかが空いてくるだけでなく、それ以上に満足感がすごいのです。
    2-4話というお話を通じて、読んでいるこちらまで料理のフルコースをいただいているような満足感と充実感があって……

    それはきっと、料理の描写がすばらしく巧みであるということだけではなく、ブランシェさんが料理を食べている描写がとてもすてきだからなのだろうなと思うのです。


    ポワレにソースを絡めて食べるブランシェさんの「美味しーい……」という言葉。
    短いその一言に、ほんとうにおいしいんだなという思いが伝わってきます。

    また、その後のポタージュやブドウの飲み物、サラダ……それぞれを大切に味わうブランシェさんの姿が目に浮かんできて、同席していたサントゥアリオの家臣達が笑顔になってしまうのもわかるなあ……と感じられる、とても満足感の高い、すてきなお話でした。



    次回もすごく楽しみです。
    ありがとうございました。

    作者からの返信

    お返事が遅くなってしまい、申し訳ありません。
    今回も嬉しいコメントをありがとうございます。

    本作品は、食事をテーマに取り入れているので、何かを食べるシーンはできるだけ美味しそうに見えるようにというのを常に心がけています。
    自分も書いていてお腹が空いたな……と思ったので、同じような気持ちになっていただけたのであれば、頑張ってみてよかったなと思えます。

    今回も感想のコメント、本当にありがとうございました。
    また次回も、お時間のあるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。

  • 今回のお話もとても楽しく読ませていただきました。

    特に印象に残ったのは、ブランシェさんがドレスをまとってアーヴィンドさんの後ろを歩いて行くところです。

    ブランシェさんの髪の色と同じ白雪色のドレスが、ブランシェさんにとって勇気をもらえる大事なドレスというところに、ドレスが(おしゃれが)、周りに見せるもの、見てもらうものだけでなく、ブランシェさん自身のためにもなっているんだなと感じられました。

    ブランシェさんが食事を好きなのはもちろん、このドレスのように、衣装や装飾も、楽しみながら(場合によってはエリサさんと一緒に)選んだりすることがあったのかな……と思えて、ますますブランシェさんのことが好きになりました。


    また、ブランシェさんが食堂に入った瞬間の情景描写もとても印象に残りました。
    広い食堂が『冬の朝を思わせる空気』で満ちていたというところや、空のフォークやグラスが並んでいるところ(料理がまだ存在していないところ)に、ブランシェさんの感じている気持ちが伝わってくる気がしました。
    背筋が伸びるような、決して悪いものではないけれど、どうしても緊張してしまう感じというか……

    そして、遂に登場したヴォルフラムさん。
    髪、瞳、視線、語られる言葉……ひとつひとつの描写が重なっていくたびに、ヴォルフラムさんの『王』としての風格、威厳がひしひしと感じられて、ブランシェさんの緊張がこちらにも伝わってくるようでした。


    文章の雰囲気を一瞬でがらりと変えて、読み手にまでその空気感を届ける表現……ほんとうに巧みな文章で感動しました……



    次回もとても楽しみです。
    ありがとうございました。

    作者からの返信

    今回も嬉しいコメントをありがとうございます。

    私自身、おしゃれをするのは自分のためであるのが大きいという考えがあります。
    もちろん場に合ったおしゃれをするのが大前提ですが、自分が好きな色や元気をもらえる色を身にまとって頑張れたという経験があるので……そこから来た描写でした。
    普段、上に立つ者の描写をあまりしたことがないので威厳がありそうな雰囲気が出ているか心配でしたが、きちんと王様っぽさを感じられたようでほっとしました。

    また次回も、お時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
    ありがとうございました。

  • 今回のお話もほんとうに楽しく読ませていただきました。


    今回の2-2話ではブランシェさんとエリサさんの会話をたっぷりと読ませていただけて、とてもうれしかったです。

    慣れない場所で緊張したり、覚えないといけないことがあるのは、ブランシェさんはもちろんですが、世話係のエリサさんも同じ。

    それだけに、エリサさんがブランシェさんを気遣うだけでなく、主であるブランシェさんもエリサさんの気遣いに対してありがとうと応えてあげたり、ほほえみを返してあげているところに、
    疲れているときだからこそ相手を労ろうという、二人の気持ちの繋がりが感じられて、読んでいてとても幸せな気持ちになれました。


    また、ブランシェさんがエリサさんの淹れた紅茶を味わう場面も好きです。
    ブランシェさんが味わい慣れた紅茶を飲んでしあわせそうに息を吐いている場面を読んで、
    きっとこれまでも、今回ほどの大変な事態ではないにせよ、ブランシェさんはエリサさんの紅茶を味わって、何度も心を落ち着かせることができていたんだろうなと思えて……
    このシーンだけで、二人がこれまで過ごしてきた時間をも拝見させていただけたような……そんなすてきなシーンだったと思います。



    自国が夕方になって、サントゥアリオ王との対面が近づいてきて……次回もとても楽しみです。

    ありがとうございました。

    作者からの返信

    お返事が少々遅くなってしまい、申し訳ありません。
    今回も嬉しいコメントをありがとうございます。

    2-2での二人のやりとりは、投稿後、後々から読み返したときにもしかしたらいらなかったかも……?と少し思っていたシーンでした。
    なので、こういう場面が好きだったという言葉とともに感想をいただき、本当に感謝しています。
    ちょっとした小休止のシーンでしたので、次からはまた物語に動きがあるため、楽しみにしていただけると幸いです。

    こちらこそ、今回もありがとうございました。

  • 今回の話もとても楽しく読ませていただきました。

    特にすばらしいと思ったのは、サントゥアリオ国に到着したときの描写です。

    『町の中に入った途端、がたごと伝わってきていた衝撃が和らぐ。かわりに馬車を引く馬の蹄が奏でる音が前よりもよく聞こえる気がした』

    この描写がとてもすてきだなと思いました。
    ブランシェさんが目で見て感じるサントゥアリオ国の美しい街並みの描写も、読んでいてその様子が目に浮かぶようなすばらしいものですが、
    上記の描写で、視覚だけでなく、聴覚や、体に伝わる振動でも、『サントゥアリオ国についたのだ』と感じられるところがとても巧みで感激しました。


    また、アーヴィンドさんが『それまでゆっくりおくつろぎください』と言ったことを、その間に王と会うための準備を整えておけ……と判断したところもとても好きな場面です。

    『身なりを整えておいてください』と直接言わないところも、言わなくても通じるところも、貴族、王族のやりとりという感じで……そういう、『一般的でない』雰囲気を読んでいて感じさせていただけるところにも、もなか様の小説のすばらしい魅力を感じるのでした。


    第2話も1話からほんとうに楽しかったです。
    次回も楽しみです、ありがとうございました。

    作者からの返信

    今回もコメントありがとうございます。

    単純に到着したという描写でもよかったのかもしれないんですけど、もうちょっと違う方面からもサントゥアリオ国に到着したんだと印象づけたいなと執筆中に感じ、このような描写を採用しました。
    今思うと、無駄に長々とした感じになっているかなと感じるポイントの一つなので、素敵だというお言葉がとても嬉しいです。
    アーヴィンドとのやりとりも、好きな場面としてあげてもらえて本当に嬉しいです。

    全体的に少々長い物語なので、お時間があるときにでも少しずつのんびりとお楽しみいただけたら幸いです。
    こちらこそ、今回もありがとうございました。


  • 1-6話もとても楽しく読ませていただきました。

    まず印象に残ったのは、アーヴィンドさんが話を始めようとしたときに、ブランシェさんが食べる手を止めて、背筋を伸ばしたところ。

    これからブランシェさんはサントゥアリオに入って、サントゥアリオ王と一緒に食事をすることになって、当然、二人は食事をしながらお話をすることになるのだと思うのですが、今の段階ではまだ出会っていないのですよね。

    出会っていない相手だからこそ、特に礼を尽くすというか……
    サントゥアリオ王の部下であるアーヴィンドさんのお話を、食事の手を止めて聞くというのは、アーヴィンドさんへの敬意を表しているだけでなく、その『向こう側』にいるサントゥアリオ王への敬意を表すことにもつながるのかもしれない……と思うと、
    ブランシェさんの令嬢としての高い教養が感じられてとても好きな場面です。


    また、ブランシェさんがサントゥアリオ王の話し相手に選ばれた理由もすごく好きです。
    ブランシェさんが、自らの領地で自然と行っていた『楽しく食べる』『作り手に感謝の気持ちを伝える』ということが、領民への評判につながり、それが巡り巡ってサントゥアリオ国にまで届き、こうして、ブランシェさんの症状を治すための出会いに繋がった……というのが、とてもすてきな流れだなと思いました。

    ブランシェさんが当然にやっていたことが、他国からの評判や、エリサさんへの感謝に繋がって……ブランシェさんのことがますます好きになったのはもちろん、アーヴィンドさんやエリサさんのことも一層好きになれるお話でした。


    次回からの第2話もとても楽しみです。

    ありがとうございました。

    作者からの返信

    お返事が遅くなってしまい、申し訳ありません。
    今回もコメントありがとうございます。

    ご飯を美味しく食べる人って本当に食事を一緒にしていて楽しいですし、またご飯に誘いたいなと思うんですよね。
    令嬢ものを書いているとき、ちゃんと主人公が貴族らしくなっているかは常に気になっているポイントなのでこの回でもきちんとそれらしく描写できているようでほっとしました。

    今回も感想のコメント、本当にありがとうございました。
    また次回もお時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。


  • 1-5も楽しく読ませていただきました。

    特に印象に残ったのは、ブランシェさんの優しさです。

    ファミン症で飢餓に苛まれていながらも、お菓子をすべて自分で食べてしまうのではなく、アーヴィンドさんや、メイドさんのエリサともいっしょに食べようというブランシェさんの心遣いに感激しました。

    その考え方が、ブランシェさんが領地で様々な料理を食べる間に学んだというのもすばらしいなと思いました。


    ブランシェさんが、自分の屋敷に閉じこもってひたすら料理を食べることだけに専念していたら、きっとその感情は学べなかったんだろうなと思うのです。
    ブランシェさんはおいしいものを食べたら、料理の感想を感謝の言葉と共に必ず伝えてきた……と、1-1話で書かれているのですよね。

    感想や感謝を伝えるということは、会話があるということで……自然とその会話が、料理とはまた別の、ブランシェさんの楽しさに繋がっていたんだろうなと思える、すてきな場面でした。


    また、アーヴィンドさんが差し出すお菓子の描写もとても好きな場面です。
    まず、お菓子が入っている化粧箱の描写がうつくしい……
    黒地に金粉をまぶしたような箱に収められている、クッキーやマドレーヌといった焼き菓子が顔をのぞかせている様子が目に浮かびます。

    ひとつひとつが食欲をそそる狐色で、ブランシェさんでなくても思わず手が伸びてしまうだろうなという、丁寧な描写で……
    馬車の中という、他に移動できない場面なのに、とても印象深い場面を作り上げるもなか様のテクニックに感嘆いたしました。



    次回もとても楽しみです。
    ありがとうございました。

    作者からの返信

    今回もコメントありがとうございます。

    現在はご時世的に誰かと会話をしながらの食事は難しいですが、親しい誰かと適度に話しながら食事をする時間ってすごく楽しいものだと思うんですよね。
    美食の地として認識されている場所の領主なら、食事の大切さや楽しさも教えているだろうと考えた結果、このときのブランシェの振る舞いが自然と決まりました。
    料理と食べることが重要になる話ということで食べ物の描写には力を入れたつもりなので、印象に残るシーンになったようで嬉しいです。

    また次回も、お時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。


  • 今回のお話もとても楽しく読ませていただきました。

    前回の1-3でアーヴィンドさんがブランシェさんに、病を治す方法を教え、そのための場所であるサントゥアリオに来ることを提案したとき、ブランシェさんの病がこれで治るのだとうれしくなったのはもちろんなのですが、
    それと同時に、どうしてアーヴィンドさんは、わざわざ魔族の国であるサントゥアリオからここまで来て、ブランシェさんを助ける方法を伝えてくれたのか……ということが気になっていました。

    感激したのは、その疑問が早速今回明かされるテンポの良さにだけでなく、その理由がまったく想像できないものだったからです。
    アーヴィンドさんの主君の話し相手、兼、食事相手になってほしいという理由。

    でも、1-1を読み返すと、確かにブランシェさんはおいしいものを幸せそうに食べると描写されているのですよね。
    そして、読者としても、冒頭から展開されるブランシェさんのすてきな食べっぷり(食事シーン)を思い返して、確かにこんなにおいしそうに食べるひとであれば、領民の話題にもなるなあ……と心地よい納得を与えてただきました。



    次回もとても楽しみにしております。
    ありがとうございました。


    作者からの返信

    お返事が遅くなってしまい、申し訳ありません。
    今回もコメントありがとうございます。

    実際、美味しそうにご飯を食べる人って見ていてとても気持ちがいいし、一緒に食事をしていて楽しい気持ちになるんですよね。
    なので、ブランシェにはそういう一面を豊富に詰め込んでおり、サントゥアリオに向かう理由もそこに絡めていました。
    導入ターンとして書いているため、まだ少し説明的な回が続きますが、少しでもお楽しみいただけたら嬉しいです。

    こちらこそ、いつも本当にありがとうございます。
    また次回も、お時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。

  • 1-3話もとても楽しく読ませていただきました。

    1-2話でアーヴィンドさんが魔族の国サントゥアリオからやってきた……という描写があって、そこに『人間よりも魔法の扱いに優れた魔族の国』という文章があるのですよね。

    今回の1-3話でブランシェさんの症状(ファミン症)の治療方法として、サントゥアリオへ来ることを提案してくれた際、そうか、魔法の扱いに優れている魔族の国であれば……と思えて、読んでいてハッとさせていただいたのと同時に、とても心強かったです。

    また、ブランシェさんの症状が『ファミン症』と呼ばれるものであることがこの時点で明らかにされたことで、ブランシェさんを苛む症状をより強く意識することができたのが、文章構成としてとても上手いなあ……と感動しておりました。


    他にも、ファミン症の治療方法の提案を受けたところで、ブランシェさんが「……もし、ディリアス様が提唱した方法でも改善がみられない場合は?」と尋ねたり、
    ブランシェさんの父親が「……ブランシェの病を治すには、それしか方法がないんだな?」と尋ねるシーンもすきです。

    いくら魅力的な提案であったとしても、それをすぐに鵜呑みにして受け入れるのではなく、他の方法を尋ねたり、検討してから返事をするところが、ブランシェ父娘が領民を護る『貴族』であることが感じられて……キャラクターに奥深さがあって……とても印象深いです。



    次回もほんとうに楽しみです。
    ありがとうございました。

    作者からの返信

    今回もコメントありがとうございます。

    この辺りの構成は、なかなか納得がいかずに何度も書き直しては組み直していたところなので、それぞれの情報をすっと読み取れるようになっているみたいでほっとしました。
    ブランシェやその父も身分も、貴族という上級階級のため、それらしい振る舞いになるようにと気を使いながら考えたところでもあります。
    ちゃんと貴族としてのブランシェと父を描写できているようで、安心しました。

    次回も、またお時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
    ありがとうございました。

  • 今回も楽しく読ませていただきました。


    応接室の描写がとても美しくて、読みながらシュネーフルール家のすばらしい応接室が心に広がっていきます。
    広く、暖かく、上品で……そして、客人を迎えるために高級感を備えた応接室なんだなというのが、丁寧な文章から伝わってきます。

    また、人物の描写もほんとうにすてきだと思いました。
    アーヴィンドさんの外見がどのようなものなのか、穏やかな白髪の色や、深い青色の瞳、上質な服を纏った、上層階級のひと……


    読み手もまるでその場(応接室)にいるかのようなすばらしい文章で引き込まれたところで、ブランシェさんの『飢え』がブランシェさんや、ブランシェさんの家族と、領民だけの問題ではないかもしれない……ブランシェさんの父親、シュネーフルール卿を陥れようとしている何者かがいるかもしれないという情報が知らされることで、作中の世界が一気に広がった思いがしました。

    そしてその情報をもたらしてくれたのが、外部からやってきたアーヴィンドさんだというのがとても巧みだなあと感動しました。

    アーヴィンドさんが親切なひとで、もっとこのひとのことを知りたい……という気持ちが湧いてくるお話でした。


    ありがとうございます。次回もとても楽しみです。

    作者からの返信

    今回もコメントありがとうございます。

    人物や部屋の様子の描写は、くどくないかな……と後々読み返していて少し思ったポイントの一つです。
    なので、くどさを感じずにお読みいただけたとわかり、ほっとしています。
    まだ物語がスタートしたばかりということもあり、話の展開スピードは緩やかになっていますが、どうかのんびりとお付き合いいただけたら幸いです。

    こちらこそ、今回もお読みいただきありがとうございました。
    また次回も、お時間に余裕があるときにでもお楽しみいただけたら嬉しいです。

  • 第一話の1章、とても楽しく読ませていただきました。


    『暴食令嬢は今日も腹ペコ』というタイトルから興味がひかれるもので、リンクを開くのが楽しみでした。

    そして本文も一行目から一気に引き込まれました。
    読み進めるごとにビーフステーキ、コンソメスープ、サラダのイメージが次々と浮かんできて……しかも、ただのビーフステーキやスープではなく、とびきりおいしそうなステーキであり、スープであり、サラダです。
    思わず読んでいるこちらまでお腹が減ってしまうほどでした。

    とてもおいしそうな料理の描写がまず展開されたからこそ、こんなにすばらしい料理を食べても空腹が満たされないのか……と、ブランシェさんの身に起こっている『飢餓』という異常の深刻さが伝わってきます。


    また、そういう状況であっても、ブランシェさんの家族や使用人達がブランシェさんに優しく接してくれたり、ブランシェさんをなんとか救いたいと努力してくれているというところがとても好きで、印象に残りました。

    そしてブランシェさんも、家族や使用人からのやさしさをただ受け取っているだけではなく、領民のことも考えて、なんとかしないと……と思っているところもすきです。
    1-1を読ませていただいただけで、ブランシェさんのことを応援したくなりました。


    ブランシェさんが呼ばれた理由はなんなのか、ブランシェさんの父が話しているのは誰なのか……次回がとても楽しみです。


    ありがとうございました。


    作者からの返信

    少々遅くなってしまい、申し訳ありません。
    今回もコメントありがとうございます。

    タイトルにもありますが、今回のお話はテーマの中に料理を含んでいます。
    空腹感を誘うような美味しそうな描写をと頑張っていたので、美味しそうという言葉が本当に嬉しいです。
    この後もたびたび料理の描写が入っているので、お楽しみいただけたら幸いです。
    こちらこそ、ありがとうございました。

  • 読了です。
    食が先か、想いが先か
    お互いを、食事を、共有する時間を
    大切にする気持ち
    丁寧な文章で心地よく感じることができました。
    ありがとうございました。

    作者からの返信

    読了コメント、ありがとうございます。
    今回、このお話を書こうと思ったきっかけが食事を通じた交流とお互いを大切にする気持ちを描きたいという思いだったので、とても嬉しいです。
    文章も丁寧なものをと心がけていたので、ほっとしました。
    最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!

  • 胃袋を掴んだ!

    作者からの返信

    細やかなコメントありがとうございます。
    胃袋を……掴みました!

  • 何気に、ブランシェの食レポ能力が高いですね。
    腹が減りました(´-`)

    作者からの返信

    再びのコメント、ありがとうございます。
    幼い頃から美味しいものを食べてきたのと、美味しいものを食べれたという喜びもあり、食レポ力が存分に発揮されました。
    この辺りは私も書いていてお腹がすいたな……と思ったところなので、同じような気持ちになっていただけたのならとても嬉しいです。

  • ごはんを美味しそうに食べる人っていいですよね!
    それにしても、タグに「飯テロ」ってあったのに、この時間に読み始めてしまった……。
    お菓子が美味しそうですねぇ……。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます。
    ご飯を美味しそうに食べる人は一緒に食べていて楽しいし、いいですよね。
    何かを食べている描写はちょっとでも美味しそうに見えたらいいなと思いながら頑張ったので、そういっていただけると大変嬉しいです。