概要
修羅の道へ、貴方に手を引かれて、戦国へ走り出す
天正8年、時代は過渡期だった。父祖伝来の領地を守る『中世武士』は『戦国武者』に斃されていった。
—激しい世の流れに、門閥は崩れ、人は功名を求め、戦場に命が消えていく—
「この女、3貫文!」没落した家を背負って政略結婚を控えた姫、夕子は市で美しくも珍奇な女を買う。
そして婚礼の夜、白無垢に包まれたのは、3貫文の女…
これは、
足軽から大名へのぼりつめる夫の背中越しに、迷い込んだ修羅の道を見つめていく女の物語。
※大きな歴史改変は無く、本能寺の変〜織豊期、大坂の陣〜徳川幕府の黎明期を目の当たりにし、苦悩し、生きていく物語です。
※この小説はフィクションです。
—激しい世の流れに、門閥は崩れ、人は功名を求め、戦場に命が消えていく—
「この女、3貫文!」没落した家を背負って政略結婚を控えた姫、夕子は市で美しくも珍奇な女を買う。
そして婚礼の夜、白無垢に包まれたのは、3貫文の女…
これは、
足軽から大名へのぼりつめる夫の背中越しに、迷い込んだ修羅の道を見つめていく女の物語。
※大きな歴史改変は無く、本能寺の変〜織豊期、大坂の陣〜徳川幕府の黎明期を目の当たりにし、苦悩し、生きていく物語です。
※この小説はフィクションです。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!部将の妻、大名の妻
藤堂高虎の妻という仕事は、何であろうか。
津藩の編纂史料に正室の働きを示す史料は存在せず、あくまでも婚姻とその一つの死が示されるのみであった。
そのような中で琴太郎先生は、彼女が如何なる人生を歩んできたかという難題に挑む。これはまさに偉業である。
高虎の人生は苦難の連続であるが、主人公・朝子さんは我々と等身大の目線で、感情移入しやすい筆致が見事。
更に時代の描写も素晴らしく、風俗に疎い私は読むたびに学びを得る程だ。
そして時代を知る私は、
「このあと朝子さんどうなっちゃうの~」
とドキドキが止まらないのである。
彼女が眠る四天王寺には、二対の肖像画が伝わる。一つは威風堂々たる藩祖高虎の…続きを読む - ★★★ Excellent!!!新しい歴史ジャンル
OLさんが戦国時代にタイムスリップ、そんな奇天烈な設定から始まるお話ですが、そのOLさんは歴史改変なんてだいそれた事は考えませんし、異世界に投げ込まれて人格崩壊しちゃうようなやわじゃありません。
しかし、彼女は戦国の歴史を戦国の女としてたくましく生きていきます。その現代人の視点から見る戦国時代の人々の様子は、まさしくその現場に我々が存在したときに感じたであろう思いを代弁します。つまりこの作品は現代人をして戦国を眺めたときに思う自らの思いを感じさせる作品です。戦国を彼女を通して身近に投影し感じさせてくれます。そこが今までのタイムスリップ小説とは一線を画します。
これは戦国の中に飛び込んで戦…続きを読む