15 こういうことあるよね

朝、というか明朝、というか太陽が登り始めた頃。

「眩しい」

そうつぶやいて目覚めた。

倉庫の端っこ、日光が直接パァーと顔に当たる。パァーってなんだよ、と思われるかもしれないがそうなのだから文句を言うな。

「晩飯食ってねぇや」

掃除してたら疲れて横になり、そのまま睡眠。気づけば開けっ放し(というかカーテンも戸板もないので閉められない)昨日さんざん掃除したのでホコリ臭くはないが。

「お腹空いた」

着替えもないので、着の身着のまま降りていく。


周辺はまだ静かだった。いくら農民が勤労とは言えこの時間からみんなして働かない。

昨日教えてもらった水飲み場に向かっていき、転がっていた桶を使って水を汲む。

飲めるのかコレ?と思ったが、周りにコップがおいたあったので少なくとも飲んで死ぬことはないだろう。

海外の生水は腹を壊すという話も聞いたことがあるがここは異世界だし。

まぁまずは物は試し。少しばかり口に含んで口を漱ぐ。


「おはようございます」

口を漱ぎながら顔を洗っていると後ろからそう声をかけられた。

仕方ないので片手で静止し、後ろから見えない場所で水を吐く。歯ブラシってあるかな?

「おはようございます」

そこにいたのはメイド。歳は、まぁ20は行ってない。高校生くらいだろうか?

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