あの後の話

エピローグ


 あの事件の後、俺たちは家につき、ターニィに野菜のホイル焼きを作ってやった。

 まあ、ターニィが作った物を思い出しながら真似たものなのでそこまでおいしくはなかった。

 ターニィに色々と指摘され、それをメモさせられた。

 多分、次作るときはうまくできると思う。


 そして翌日の日曜日。その朝に、ターニィに告白をしたことを保護者の叔母に伝えたところ、夜中にケーキとお酒を持ってきた。泣いて喜びながら俺のコップに酒を注いだりして始末が悪かった。

 そして叔母は次の日の仕事に遅れた。自業自得だ。


 そしてそして、それなりに日々が流れた。

 全くないわけではないのだが、ターニィが家の中で保護者が来ないときに限り、他の体に変わって過ごしている。

 まあ、それは慣れればいい。俺が一から自分を見ろと言ったこともあり、文句を言う筋合いは無いし、悪くもないとも思い始めている。

 それと、最近、オリジナルのターニィの写真をとってもぼやけなくなった。

 多分、俺との暮らしの内に何かを見出したのかもしれない。そう思うようにしている。


 さて、他の事と言えば、学校の事だ。

 まず、秘崎なのだが、気絶したせいであの事件の顛末を直接見れなかったことでふてくされ、俺に寄ってたかって事件の事を聞いてきた。今ではそれをかわす方法を身に着けたりした。人生でそれが使えるとは思えないが。

 そして事件の犯人の風紀委員なのだが、見かける時には必ず他の腕章を付けた生徒と一緒に居るのが見られた。

 監視、という事なのかもしれないが、その一緒に居る腕章の生徒は書記やら会計やら、はたまた風紀の腕章を付けた別の生徒と一緒なのだが、もしかして、生徒会やらはみんな組織なんたらに入っているのだろうか。


 最後に秘崎と同じクラスメイトであり、恩人でもある鬼川と荒村。

 この二人はターニィと交えて友人関係を気付いている。

 この二人は良くも悪くも目立ち、ターニィに群れる生徒を追い払う役割もあり、ターニィとも仲良くやってる。相変わらず鬼川は口は悪いままだが。

 ちなみに、鬼川と荒村は中学が一緒であり、その時に色々あったらしく、その時に恋人関係になったらしいことが雑談で語られた。

 それと、秘崎は鬼川と荒村同じ中学で交流があった事も知った。


 まあ、これ以上目新しい情報はない。

 あれ以来、変な事件は起きていないし、多分これ以降もないと思う。

 無いと思いたい。

 無いでください。


 そんなこんなで経過した時間は、6月に突入するという形で現れた。


 6月2日。

 いつも通りにターニィと下校する際に、ターニィにこんな提案をした。


「今日は夕飯を一緒に作ろう。お前はスープを作ってくれ。

 俺か? 俺はホイル焼きを作るよ。リベンジだ」

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【改稿未定】変身美少女と一般男子 うみさき ろうわ @rouwa_umisaki

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