ボクは眠る
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自室の電気をつけると、十三台のパソコンモニターに迎えられた。
本来ならば実験や研究をしている時間なのだが、今日は早めに寝ることにする。
浴衣をほどき、風呂に入る。
明日には脱ぎ捨てているであろうパジャマを着る。
通学用の鞄を開けて、新学期の時間割をきっちり確認。
クローゼットから制服を取り出し、椅子の背もたれに掛ける。それから靴下、ワイシャツ、スカーフタイをきちんとたたんで傍に置く。
これで明日の準備は万端。
うんうん、と自己満足に浸っているうちに欠伸が零れた。
ベッドにもぐりこみ、首元までブランケットを引き上げる。
目を閉じる。
波音。
空気の揺らぎ。
月光の仄明るさ。
頭の中から感情が溶けだし、夜の粒子と混ざり合う。
ボクの身体を甘い眠気が包み込む。
呼吸がだんだん、深くなる。
とりとめのない考え事の、隙間、隙間が抜け落ちて。
こくり、こくり、夢の舟が進みだす。
ボクは眠る。
……。
……。
……。
明日は今日より、もっと素敵な日になるといい。
<第四章 青春ノスタルジック 完>
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