エピローグ

早朝の東京に聞こえる音を知っているかい?まだ夜が明けぬ前、目の前に広がる町並みには街頭の明かりしかなく、人影すらないのに、遠くから、とても小さい音なのだけど、途切れない断続的な低音が鳴り続けているんだ。


何の音だろうって考えても良くわからないのだけど、たぶん、風の音や、遠くを走る車の音や、誰かの話し声が、この時間の空気を伝って僕の耳まで届くんだろう。


『昔の中国の人たちは、この星の並びを水をすくう時に使うひしゃくに見立てたんです。だからこの星たちに、北のひしゃくの七つの星と書いて、北斗七星という名前をつけました』


僕の手には2つのキーホルダーがある。いつかまためぐり合うと信じて手を伸ばし続けるのだと……僕はそうして生きていこうとあの時、誓った。

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本職は薬に関する仕事。専門は高齢者医療です。哲学に興味があります。小説はSFが好きです。もっと見る

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