さまざまなテーマが盛り込まれたSFですが、私が印象に残ったのはここ(レビュータイトル)でした。
実はこれ、再現できるのではないかと個人的には思っていたりするのですが(もちろんそんな簡単な話ではないのですぐに、ではないと思いますが)「空気が読めるアンドロイド」という観点(実際は……)から考えてみると面白いな、と。
もちろん純粋な読み物としても未来の東京を舞台にイメージしやすい地名から雰囲気が感じられる設定で、ここをアンドロイドたちが闊歩しているのか、と妙に納得させられました。
この時代までにこの地でテロが起きていないことを祈るばかりです。
近未来SFもの。
アンドロイドが普及した近未来にて、失った大切な人と瓜二つのアンドロイドと出会う、というお話。この作品は機械であるはずのアンドロイドとの心の交流を描いた内容で、女性型アンドロイドを通じて主人公のアンドロイドに対する価値観が変化していく様は、読んでいて共感できる部分もあってよかったと思います。相手のアンドロイドの誕生に関する秘密も、個人的に気に入りましたね。
またSF作品としても、設定がよく練れれており、非常に読み応えのある作品でした。ストーリーは感動系のお話ですが、作中の設定はとても興味深かったです。
SFファンにはもちろん、普段SFとあまり関わらない方にも楽しめる内容となっております。そういう意味では幅広い層に受け入れられそうな作品でしたね。面白かったです。ごちそうさまでした!