概要
歌え歌え歌え笑え舌を切れ歌え殺せ笑え殺せ、徹頭徹尾根を絶やせ!
【梗概】
紫乃は、生まれながらの奴婢(奴隷)である。
歳は十七、琉斌国に滅ぼされた隣国の神葛の出身だった。
十一の時に琉斌の王族である氷雨に買われ、下女として仕えていた。
氷雨は紫乃に情けをかけつつも、母の身分が低いゆえに皇女・艶夜との結婚を望む。
艶夜は琉斌国皇王を父、神葛の女王・伊邪夜を母に持ち、国一番の美貌と鶯舌(美声)の持ち主だった。
彼女は鶯舌を保つために、とある物を好んで食べていた。
切りとったばかりの、新鮮な人間の舌である。
紫乃は、生まれながらの奴婢(奴隷)である。
歳は十七、琉斌国に滅ぼされた隣国の神葛の出身だった。
十一の時に琉斌の王族である氷雨に買われ、下女として仕えていた。
氷雨は紫乃に情けをかけつつも、母の身分が低いゆえに皇女・艶夜との結婚を望む。
艶夜は琉斌国皇王を父、神葛の女王・伊邪夜を母に持ち、国一番の美貌と鶯舌(美声)の持ち主だった。
彼女は鶯舌を保つために、とある物を好んで食べていた。
切りとったばかりの、新鮮な人間の舌である。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!例えようもない唯一無二の和風ファンタジー
一気読みしてから再度しみじみと読み直し、余韻にひたっていましたが、もっと評価されてほしいと感じたので拙いながらもレビューします。
いろいろ考えたのですが、この作品は、過去の作品にも例えられないとても美しくゾッとするような和風ファンタジーです。
あえていうのであれば神と人が混在している奈良時代、平安時代のような世界観で、名作漫画の「日入処の天子」に近いようなかんじですが、BLではなくあくまでも男女間の異性愛の物語です。
この異性愛というのは、最初は人間同士の愛憎に見えますが、実は…いやいや実は…さらには…とどんどん謎は深まり、主人公が見る摩訶不思議な夢も相まってハラハラドキドキの予想できない展…続きを読む - ★★★ Excellent!!!鶯舌記と言うより、壮絶記。物凄い迫力。
淑々として非常に柔らかい文章。ところが、紡がれる物語は凄惨の一言に尽きる。愛と哀の相克。それ以外にも、対立とは行かないまでも、対峙する二相の組合せが幾重にも重なる。
第一部だけでも圧巻のストーリー展開。
ネタバレは野暮なので口を噤むが、「だから、あの様な表現で主人公の心情を丁寧に綴ったのね」と、第一部の終盤に読者は膝を打つだろう。こりゃ凄いや。
主人公の経験するフラッシュバックが重要な謎解きの糸口なのだが、それが第二部に繋がって行く。
その第二部だが、凄惨さと言う点では第一部に比べて相対的には穏健なので、割と冷静に読み進められる。面白くないのではない。例えて言うならば、スターウォーズ。第二幕…続きを読む