第45話 一蓮托生

「あははっ!楽しいのら!」


私は風を切り裂く。そして、木刀をしならせ、前にいるやつを薙ぎ払う。もうこうなったら全滅させるしかないのら。幾度となく切りつけられようとも、どんな致命傷を負ったって、必ず全滅させるのら。


腹にナイフを刺される。忍者か…。痛みを感じ、いるであろう場所をタッチして、脱落させる。うわぁ…結構血が出てんなぁ…これだとあと3分って感じ?


「やってやるのらぁ!」


ナイフを抜き取り、前にいるやつに突き刺す。私は空から聞こえてくるアナウンスに気づかなかった。


【三風視点】


「氷室さん!あそこに全員固まっている!あと大久保さんも!」


「わーってる…今は急ぐぞ。」


僕たちが応戦をしようとした瞬間、上からアナウンスが流れる。


『さぁ…最後のいべんとだ…これで全てが決まるだろう。が。最終イベントは【一蓮托生】今から全員がダメージを共有する。頑張ってくれ。』


すると、突如二箇所、激痛とともに血を吹き出す。いやっ…マジで言ってる?右目も見えねぇっ…


「くっ…」


苦しそうな声を上げたのは氷室さんだ。左腕が無くなっている。あ…これ私が基準のダメージだ…。この傷は大久保さんのものだし…結構ヤバイな!このいべんと!


「大久保ぉ!水を出せぇ!お前水鬼だろぉ!」


氷室さんが鬼の形相で叫ぶ。もうこれは雷を落として短期決戦するしかねぇな!


大久保さんが首を横に振る。なんでだ…?あ…


「氷室さん!僕は雷を落とせない!全員が死ぬ!」


「いや…いい…どうせ全員同じ痛みを貰うんだ。それだったら…」


息を呑む。他になにかあるのか?解決策が。


「死ぬときの痛みは、他の人に回る時に軽減するって考えたほうがいいんじゃねぇか?流石にそこまでGMは阿呆じゃないと思うぜ?一人を殺したら、他全員が死ぬなんてよぉ!」


かなりの脳筋戦法だが、もうこれしか残っていないと考える。これしかないのか…


「大久保さん!水を出して!」


察して…お願い…


【大久保視点】


「大久保さん!水を出して!」


そう叫ばれる。どうして…どうしてのら…?死ぬときの痛みが回ってくる…。あぁ…そういうことのらか…その可能性に賭けるしかないのらね。ちょっと意識も朦朧としてきたし…


「【水鬼】使用!市民陣営の周りを囲むように水を生成!」


この行動にはほとんどの人が驚いていた。その中で、まだ生きたいやつが話しかけてくる。


「な、なぁ?お前…そのままじゃ、お前も死ぬぞ?良いのか?」


私は、笑顔を作る。


「良いわけ無いだろ?私だけが生き残るんだよ?」


瞬時に、超純水を生成し、私を沈める。その瞬間とき、無数の雷が天から降り注ぐ。同時に激しい激痛を覚えたが、死ぬとまでは行かないぐらいだった。やっぱりな。死と同じ痛みを人間に背負わせたら死ぬに決まってるからな。だけど、意識が飛びそうになるぐらいはあったぞ?


私は力尽きて、まだ電気が少しだけ残っている地面と激突する。見上げると、田中が皮膚が焦げた状態のまま、楓に近づく。あぁ…やけに痛かったのはあいつが生きてたからか…しぶてぇやつだな…


意識だけは保つようにして、地面にすべてを預けた。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

死ぬときの痛みは、他の人に回る時に軽減するって考えたほうがいいんじゃねぇか?


どうもこんにちは。むぅです。

いやぁ…なかなか書いてくれないですねぇ…先輩。今日書くって言ってたから、書かなかったら金銭的に殺りまーす


以上!


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