第34話 決死の作戦
俺は走り、前からくるタッチを素早く躱す。ゴンザレスは付いてこれないと思ったが、普通についてきている。流石軍人ってとこかな。
これくらいだったら余裕で逃げ切れるな。どんなのを仕込んできているんだ?俺、市民陣営の役職を全く知らないから、どんなのを出されるかわからないぞ?
「おい!ゴンザレス!この中に市民陣営が有利となる役職とかってあるのか?」
「ええ。【マジシャン】という役職が…」
「どんな役職だ?」
「30秒間、能力を使用したマジシャン以外の視界を奪う能力デス!これを使われると…」
途端に、視界が真っ暗になる。あー、これはマズイかもしれない…
【緑野視点】
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こんにちは。緑野です。このオニごっこで、モブとして活動をしてきました。
さて、僕の役職は【マジシャン】です。この役職を使うことなく、僕は、今、目の前にいる、【瞬鬼】にコテンパンにされて殺されました。恨み?恨みなんてありませんよ。僕は今、『僕みたいなモブでも、活躍の機会がある!』と感動しているのです。
自己紹介が長引いてしまい、すいませんでした。戻りましょうか。本当の物語に
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「【マジシャン】能力発動!」
僕はマジシャンを発動して、視界を奪う。危うく逃げられそうだったから助かった。
あとは…
「猫田!僕について来い!こっちに鬼がいる!」
猫田の手を引っ張り、誘導する。あと15秒ほど…この作戦が成功しろ!
「猫田、まだタッチをしようとするな。視界が晴れたときが勝負だ。その瞬間に走って鬼にタッチしに行け。分かったか?」
僕は小声で伝える。それに猫田は覚悟を決めた顔をする。頼むぞ。全てを賭けた大勝負。絶対に勝ってくれ。
視界が晴れる。その瞬間、猫田は走り、そして、鬼に刺される。ありがとう。猫田。
【猫田視点】
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こんにちは。猫田です。このオニごっこで、モブとして活動をしてきました。
さて、僕の役職は【市民】です。この役職を引いてしまったもんですから、僕は、今、目の前にいる、【瞬鬼】にコテンパンにされて殺されました。恨み?恨みなんてありませんよ。僕は今、『僕みたいなモブでも、活躍の機会がある!』と感動しているのです。
自己紹介が長引いてしまい、すいませんでした。戻りましょうか。本当の物語に
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僕は誘導をされて、鬼の前に立つ。
そして、緑野くんの言葉を聞き、決心する。
視界が晴れる。僕は鬼に向かって突っ込む。絶対にこうなるだろうなという想定をしていたが、鬼に刺される鋭い痛みと、熱が体の神経を伝って脳に行き渡る。だが、僕は鬼にこう言ってやった。
「悪いね…欠けた役職が市民から変わったんだ。だから、僕は今自爆魔なんだよ。」
僕は吐血をする。あぁ、もう限界かもしれん。最期に言い残したるか。
「鬼陣営、ザマァ見やがれ!」
僕はそこで意識が途切れた。
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「鬼陣営、ザマァ見やがれ!」
どうもこんちは。むぅです。
なんか謎の人が二人出てきましたね。これ、どうしてこうなったかというと、メモしておいた市民陣営の名前と役職を見たときに、ちょうどこの二人がいい感じの役職に入ってたんですよ。あと、欠けた役職が市民から変わるっていうルール導入したら、市民が3人しか居なくなったんですけど。どういうことでしょうか。まぁ、ルールがそうだし。逆らわないでおくか。
以上!
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