第38話 再会
「それで、楓はどこにいますか?分かれるより、しっかりと固まって動いたほうが強い気がしますし…」
飛鳥が提案する。それはそうだな。一回1人で行動していた時があったけど、まじで死にかけたからな…失血をしている中の全力疾走だったからな。
「そうだな。あと、三風ならあそこにいるぞ。」
氷の壁に囲まれているところを指差す。あれ、これまた溶かさなきゃ…
「えーっと、どうやってあそこの封印を解くんですか?完全に密封されてますけど。」
まぁ、そうなるよね。よし。大久保に溶かして…
「あ…あぁ…」
ダメそう。え?どうやって溶かすの?
「あのー、すいません。溶かしてくれると助かるんですが…」
「あ、あぁ…?あぁ…わかったのら…今から溶かすのらね…」
完全に放心しとる…大丈夫かぁ?
「【水鬼】使用…」
何故かこっちの方に水が飛んでくる。おい!間違えるにしても、僕の位置は横やぞ!間違えんな!
「あ…ごめんのら…はぁ…」
「あのさぁ…もう引きずんのやめね?普通に。そんなに取り乱されても困るんだよね。これで三風が起きたときにその調子で行くん?それは三風が困るだけだろ。わかんねぇの?」
多少キレ気味で言う。服ビッショビショなんだが…まじでふざけんな!
「うん…そうのらね!もう引きずるのやめるのら!うん!」
表面上の感情と内の感情が相反しているせいで、途中で声が裏返ったり、笑顔が引きつっているが、まぁヨシ!
「じゃあ溶かしてくれ…この服どうすんねん…」
僕が服を見て呟いていると、水で包んで氷を瞬時に大久保が溶かす。おお…もう使いこなしてんじゃん。
「楓、楓起きて。」
体を揺すっているがなかなか起きない。寝起き悪いなぁ。大久保ぐらい悪い。
「なんか私みたいのらねぇ…」
正解です。大久保。
「うーん…」
楓が寝返りを打つ。なぁーんか嫌な予感が…
「…らいき…はつどう…」
ちょちょちょ!何寝ぼけて言っちゃってんの!?絶縁体を付けているわけじゃないし、多分寝ぼけてるから調節ができない!あ!そうだ!
「大久保!超純水の水を作って足元を水浸しにしろ!そうじゃないと感電死する!」
「え!?【水鬼】発動!超純水を生成!」
あ、間に合わんかもしれん…そう感じた僕はダイブで二人を突き飛ばす。全員の足が離れた瞬間、誰かの悲鳴が遠くから聞こえる。あっぶな…
「やっぱさ、あいつに水ぶっかけたほうが早いわ。普通に。」
「やろうとしていたのら。」
そういいながら水をかける。流石にこれを喰らったため、楓は起きた。
「誰ぇ?僕に水をかけた馬鹿は…ん…?夢…なのかなぁ…?」
楓が目を擦る。そして、やがて涙が溢れ出してくる。
「飛鳥…なの?」
「そうだよ。飛鳥。頑張ったんだね。」
「ぁ゙すがぁ…ごめ゙ん゙ね゙ぇ…もう絶対にじなぜないがらぁ…」
楓が飛鳥にしがみつく。やべっ…僕まで涙が…
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もう絶対にじなぜないがらぁ…
どうもこんちは。むぅです。先日誕生日で、ここのスペースをつかって自己満のハッピーバースデーを歌ってたんですけど、そろそろネタが尽きてきましたね。今回なんて完全に雑談回だし、他にもそんなのもあったし…もっかいイベントかぁ?まぁ、執筆頑張ります…
以上!
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