オニごっこ〜無自覚の罪〜

むぅ

しいずん1 オニごっこ 千葉編

第1話 なんで…?

三風楓主人公は逃げていた!そう!逃げていたのだ!


「あかんあかん!あかんて!」


楓は叫ぶ!だが、鬼には届かず、


「うるせぇ!さっさと捕まりやがれ!火魔法!爆破ッ!」


「良くない良くない!数学者!アナログ体の11111を召喚!」


楓は盾にした数字で炎を防ぐ。どうしてこうなったのかというと、約3日前…


「疲れたな…こんな暑いし…」


土曜日の昼。僕は友達の飛鳥と一緒に千葉を歩いていた。


「いやいや。まだまだだよ。これからカラオケ行って、ボウリング行って、焼肉食べに行くんだから!」


「おかしいでしょ…体力が…もうイ○ンも行ったし、ラウ○ドワンも行って、しかもスポ○チャも行ったし、これからカラオケ行ってボウリング行ったら死んじゃう…」


「それくらいで死にやしないさ。さぁ行くよ!」


「物理的な意味じゃなくて…」


いこいこと手を引っ張りながら言ってくる飛鳥。誕生日のときにもらってお金は持ってるけどそういう問題じゃない…


すると突然目の前から空間が現れて人が出てくる。


「ヤットミツケタ…コレデサイゴノフタリダ。コレデシャチクミタイナニジュウヨジカンロウドウがオワル…ニガサナイヨウニシナイト…」


カタコトな言葉が聞こえる。なんかそっちも大変そうですね。


「なに…貴方…?」


「ワタシノナマエヲシルヒツヨウハナイ…サッサトツカマレ。」


「嫌だ…逃げるよ!」


僕の腕を掴んで逃げようとする。


「ニガスワケガナイダロ」


すごい速度で追いついて僕たちを捕まえる。


「ワタシハアンドロイドダ…カイゾウヲスレバイクラデモハヤクナレル…サッサトイクゾ。アンシンシロ…オマエラハトシテツカウダケダ…」


そう言いながら空間にまた入り直す。嫌だ…捕まりたく…空間に入った衝撃なのか、気を失う。あぁ…終わった…


「…で、…えで、楓!起きて!」


飛鳥の騒々しい声で起きる。しぱしぱした目で辺りを見渡す。バラバラに散らばっているが、そこには40人ほどの人がいた。え?ココドコ?まじてココドコ?


「ねぇ…ここってどこなの?」


わかんないだろうが、とりあえず聞いてみる。


「わかんない…なんの目的で集められたのかも…実験とは言ってたけど…」


「うん。分かんないってわかってたから大丈夫。安心しな。」


「酷い!」


飛鳥がそう言うと、急に上から声がする。スピーカーか?


「あーマイクテストー聞こえてますね。聞こえないことはないだろうから大丈夫だな。しっかりと耳の穴かっぽじって聞いとけ〜一回しか言わないからな。」


なかなかに言葉遣いが荒いが、一応女の人のようだ。なんでこんなことを…


「なんでこんなことをしているかって?言うわけないだろ。バーカ。まあ良い。本題に入ろう。今から君たちには命懸けのゲーム…つまりデスゲームだな。これをして貰う。」


そう彼女が言った瞬間、周りがざわざわとなる。まあそうだよね…自分もざわざわしてたし。


「おい!ふざけんな!もうこんなゲームからは抜け出してやる!じゃあな!」


そう言ってズカズカと扉から出ようとする人がいる。死亡フラグが二万本ぐらい立ってるんですけれど…


「え…」

ドアノブにあの人が手をかけようとした瞬間、足場がぱかっと開き、落下していく。


そして1秒後ぐらいに、

「ザシュ」


という音と、表せないぐらいの断末魔が聞こえた。

会場全体の人が恐怖で泣き叫んでいる中、彼女は続ける。


「まあ、そういうことだ。ここからは逃げられない。いまので分かったな。では、これこら役職を配布する。鬼に立ち向かったり逃げを全滅させたり…まぁ、使い方は自由だ。では今から説明をする。」


そう彼女は役職を説明するのであった。

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