概要
それとも何か、俺に付き合いたいと思わせられるほどの取り柄があるの?
義実家で夫と義父と暮らす清乃は、事故に遭った幸哉の世話を任される。
清乃にとって幸哉は義兄であり、中学時代の恋を捧げた相手だった。
しかしかつて女を惹きつけてやまなかった幸哉の美貌は、事故による火傷で左目に僅かな片鱗を残すのみ。
それでも清乃には、十分に「美しい男」だ。
その一年後、風呂場で義父が変死を遂げる。
捜査のために現れた刑事の周子は、清乃の同級生だった。
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毎日18時に更新します。
約8万5000字の作品です。
清乃にとって幸哉は義兄であり、中学時代の恋を捧げた相手だった。
しかしかつて女を惹きつけてやまなかった幸哉の美貌は、事故による火傷で左目に僅かな片鱗を残すのみ。
それでも清乃には、十分に「美しい男」だ。
その一年後、風呂場で義父が変死を遂げる。
捜査のために現れた刑事の周子は、清乃の同級生だった。
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おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!人には欲というものがある
「毒」というものは、必ずしも目に見えるかたちをしているとは限らない。
かつて人に言われたことば、生い立ちによって作られたもの、気付かぬうちに己を縛るもの、そういうものもまた、「毒」と形容するべきものなのだろう。
人に飲ませるものだけが、毒ではない。ではこの作品における「毒」とは何か。そんなことを頭に置きながら、ぜひとも読んで貰いたい作品である。
この作品で特筆したいのは、ある種むき出しにされた人間の欲望と、絡み合った思惑と人間関係だろう。
ある事件を皮切りに、表出化してくるもの。
過去から現在まで絡み合った人間関係と、そして「毒」となったもの。
決して譲ることなく、けれど人に見せることもな…続きを読む