ふと目に留まった、【守って死ぬくらいの覚悟はあるの。】のキャッチコピーに惹かれ、つい手を出してしまったこの作品。まさか読了後、即2周めを走るくらいの沼にはまることになるとは思ってもみませんでした。遅読なもので、滅多にそういうことは出来ないのです。
twitterで読了ツイートをしており、この小説のツイを見返すと『面白い』『好き』しか言葉を知らないのかという程で苦笑するしかありませんでした。本当に面白くてはまった小説に対して『大好きです!』以上の言葉を見つけるのって難しくて困りますね。
主人公の玉依は事件を解決するべく、相方となった真方と共に奔走します。その懸命さに好感が持てるのですが、彼女がこれまでの人生で抱えてきた黒い感情もチラチラと見え隠れし、そこを神さまたちからの助言や叱責を受けながら昇華させていくストーリー展開が抜群に魅力的です。神や怪異たちの言葉は終始この物語の軸となって、玉依にも読者にも刺さり続けます。
そして相方である真方さん。荒くれ副住職ですがいろんな意味でグイグイ抉られる。この人にハマらない女子っているんでしょうか。いやいや絶対いないでしょ!と断言できちゃうカッコよさ。はぁ〜、好き。
ほのかなようで、濃密に描かれるふたりの恋愛模様もこの小説の推しポイントの一つ。とても大事なことなのでもう一度言いますね。『ほのかなのに濃密』。これに尽きる。カップル推しってこういうことかと噛み締めてます。はぁ〜〜、大好き〜〜〜。
こんなに好きと思える小説に出会えたことは私にとって本当に幸せで、ものすごく嬉しいことでした。
同じ幸運をつかむ方が、一人でも現れますように!