概要
かくも人は醜く、見苦しい。
夫の朝晴(ともはる)を義実家へ送り出した日曜の朝、
暁(あき)は自分宛ての奇妙な小包を受け取る。
朝晴が勤務先から送ったその小さなダンボールには、
白い麻布に包まれた置物らしきものが入っていた。
『たちわかれいなばのやまのみねにおふる』
「まつとしきかばいまかへりこむ」
置物に巻かれていた上の句に思わず下の句を呟いた瞬間、
全てが始まった。
-------------------------------------------
約15万字の作品です。
一部グロテスクな表現があるため「残酷描写有り」としていますが、
苦手な方はご注意ください。
暁(あき)は自分宛ての奇妙な小包を受け取る。
朝晴が勤務先から送ったその小さなダンボールには、
白い麻布に包まれた置物らしきものが入っていた。
『たちわかれいなばのやまのみねにおふる』
「まつとしきかばいまかへりこむ」
置物に巻かれていた上の句に思わず下の句を呟いた瞬間、
全てが始まった。
-------------------------------------------
約15万字の作品です。
一部グロテスクな表現があるため「残酷描写有り」としていますが、
苦手な方はご注意ください。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!深い思いにただ、とらわれる
読み終えた後、題名を見て深い息を吐いた。
もう、ただひたすらに圧倒される物語だった。
人の思いはこんなにも醜く、そして哀しいものなのかと物語を振り返り、いつまでも余韻に浸っていたい程に圧倒される物語だった。
主人公は夫と二人暮らしをする教師の女性だ。そんな主人公、暁の元に夫からの荷物が届く。中に入っていたのは……と始まる物語は導入から一気に引き込まれる。
言葉のひとつひとつが柔らかでありながらも緊迫感があり、頁を捲る手を止められないほどに深く深く物語に没入する。
何よりも、人物に魅せられる。
こうなるに至ったきっかけは何なのか、どうしてこうなってしまったのか、少しずつ紐解かれる物語は見る人の…続きを読む