概要
大丈夫。私が、絶対に守るから。
県庁職員の祈(いのり)は、結婚二年目。
投資家の夫、吉継(よしつぐ)は同じ町で産まれた幼なじみで、目下悩みの種でもある。
幼い頃からの夢を諦めてポスドクの職を辞め「自分探し」に没頭した結果、整骨院を経営する寺本(てらもと)の教えに心酔するようになってしまったのだ。
寺本が作り上げたBRPと呼ばれるメソッドは、脳に刷り込まれている成功を阻む思考回路を成功に繋がるものに書き換えてくれる、らしいのだが――
投資家の夫、吉継(よしつぐ)は同じ町で産まれた幼なじみで、目下悩みの種でもある。
幼い頃からの夢を諦めてポスドクの職を辞め「自分探し」に没頭した結果、整骨院を経営する寺本(てらもと)の教えに心酔するようになってしまったのだ。
寺本が作り上げたBRPと呼ばれるメソッドは、脳に刷り込まれている成功を阻む思考回路を成功に繋がるものに書き換えてくれる、らしいのだが――
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!まさに清き祈りの物語
県庁で働く祈の夫、吉継が怪しげな教えに傾倒したことで始まる、物語です。
始まる、と躊躇うのは拝読してこそ分かります。
この物語はとにかく主人公である祈が強いです。冷静で頭が切れ、何をするべきかの道筋を見極めることの出来る女性です。
ある時を境として事件が起き始めるのですが、これがまた巧妙です。私は拝読しながら騙されてしまいました。
次から次へと起きる出来事に翻弄されながら真実が明らかになった時、手が震えると共に大きく息を吐いておりました。
ああ、清き祈りだ……と息を吐くと共に、無知であることのおそろしさを改めて突きつけられる物語でした。
人間模様に翻弄され、とある人物の言動に苛々させられ、正…続きを読む - ★★★ Excellent!!!呪いvs洗脳。殺したのはどちら?死の連鎖を断ち切れるのか
県職員の祈(いのり)と投資家の夫、吉継(よしつぐ)。結婚後間もなく吉継は自分探しに没頭し、整体師の寺本が編み出したBRPと呼ばれる怪しげな教えに心酔するようになってしまう。
夫とのすれ違いを感じる日々のなか、吉継と共にBRPを受けていたメンバーが変死を遂げ、祈にも幻覚が見えるようになる。知らずBRPのCDを聴かされていたこともあり洗脳を疑うが、寺本は祈が呪われていることが死を招いていると言い出した。
原因を突き止めるようとする祈が最後に辿り着く真実とは。
主人公の祈は夫に適度に寄り添いつつ、真当な道に戻すべく奮闘する、賢くとても強い女性です。
でも夫の中では私の優先順位が変わって…続きを読む