文章の作法

 今回に関しては『作家になりたい』とか『書籍化したい』という人はある意味出来てて当然という内容ではあるのですが、単に『PV数もっと欲しい』という人にとっても大切だと思うお話。


 タイトル通り『文章の作法ルール』についてです。


 話を考えるのも大事ではあるのですが、文章の『作法』についてもちゃんと順守した方がいいと思われる人は、結構います。

 読者によっては、作法が守られいないだけで、即ブラバ(ブラウザバック=要するに内容すら確認せずに読むのをやめてしまう)してしまうことだってあります。

 私はそこまで狭量ではないつもりですが、作法が守られていない時点で『そういうレベルの作者なのだろう』という色眼鏡がかかるでしょう。


 もちろん、書籍の書き方とWEBでの書き方には違いがあります。

 ただ、『自分はWEB専門だからそんな普通のルールなんて知らねーよ』というようなことは全くありませんから、そこはちゃんと考えましょう。

 むしろWEBの文章作法は、というものだと思います。

 つまり普通の小説を書くより、本当は気を付けるべきポイントが多い=難易度が高いものなんですよ。


 普通の文章のお作法については、正直私が書くよりスティリアさんのところの裏サーシャさんがとても丁寧に書いてくれてるので、そちらをご参照ください。

 ⇒当該ユーザであるスティリアさんが徹底されてしまいました……。

  なのでざっと箇条書きだけします。

  詳しくはネットで探してください。


  ●文章冒頭字下げする

   今だとプレビュー機能だけで判別出来てしまう内容。

   正直私はこれ出来てない人はそれだけで評価低く見ます。

   なお、「」で始まる行は字下げしません。

  ●「」の最後には句点(。)不要。

  ●句読点(、や。)は適切に入れよう。

  これに関しては『守らない理由がない』ルールです。


  ●『!』や『?』の後ろは空白を入れる。

   全角でも半角でも可能。

  ●三点リーダー(…)や、全ダッシュ(―)は二個セット

  これらは特に決まりがあるわけではありません。

  ただ、一般的に『常識』とされてます。

  また、演出のために逸脱するのはもちろんありです。


 特に前者のルールは、これを読んでいる人はほぼ確実に、小学校の国語の授業で、作文などを書く時に、その前提知識としておそらく低学年のうちに教えられていたはずです。

 小学校の低学年で習う四則演算や漢字なんて、当たり前の常識だと思いますが、文章作法も本来はそのレベルの『常識』だと私は思ってます。


 ちなみに過去見た中で私が一番酷いと思った文章で、句読点がほぼなし、というのがありました。

 話は(あらすじ見る限り)興味が持てたのですが、結局一ページで挫折しました。

 無理。

 正直に言うなら、よくあれで読ませるつもりになれたと思うな、というほどです。

 だって文章の最後に句点(。)すらないんですよ。

 それがどうなるかといえば……竜殺しの一話冒頭でやってみましょうか。

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まだ寒い三月上旬彼は海沿いの国道をバイクで走っていたバイクといっても中古で頻繁に整備しなければならないほどオンボロ

ただそれでも彼――神坂コウにとっては大事な相棒だ遠からず廃車にせざるを得ないとしてもそれまでは大事に乗っていきたいところである

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 読みにくいとかいうレベルじゃないですね。

 先ほども言いましたが、話自体は面白そうだと思えました。

 それだけに、本当にもったいないと思えるレベル。読むのは諦めざるをえませんでしたから。

 まあさすがに句読点ほぼ皆無というのは一回くらいしか見たことはないんですが、読点(、)がほとんどないとかは結構見ます。


 で、ここからは私の推測になりますが、文章作法が全くできない、言い換えれば小学校低学年での履修内容がすっ飛んでる人って、おそらく本をほとんど読まないという人が多いという気がします。

 出版されている本というのは、基本的に文章作法や読みやすさ等、何度も何度も推敲を重ねられた末に発刊されたものです。内容の好き嫌いはあれど、少なくとも文章的にオカシイということは、滅多にありません。

 そういうのを数読めば、自然に『自分にとって読みやすい文章』というのが見えてくるものです。

 私も読書家とは口が裂けても言えないですが、それでも子供のころはかなり多くの本を読んできているし、その中で自然と『文章作法』はしみついていきました。


 ちなみにWEB特有の改行(空行)を入れたりといった技法というのは、私は後年学びました。自分で運営するサイトの小説(二次創作)とかは、ほぼほぼ文庫本とかと同レベル程度の改行しかありませんでしたので。

 このWEBで空行を入れると読みやすくなるというのを発見した人はすごいと思います。

 まあ人によってはすべてに空行が入ってるのもあって、それは逆に読みづらくないかなとは思うのもあるのですが。


 もちろん、文章作法全く出鱈目でも、内容が圧倒的に面白くて、それで突き抜けた人気を誇る人もいます。

 ですが、ではそういう方の話が書籍化した際にも、文章のルールを無視してるかといえば、していないはずです。

 それは、多くの人にとって守るべき、文章の『正しい書き方』なんです。

 そしてそういう作法は、守らないことで得られるメリットはほぼ皆無なんです。

 むしろ最初に書いたように、最初から『ルールを知らないか守る気がないような作者』という色眼鏡で見られるといった、デメリットの方が大きいと思います。


 まあ何が言いいたいかというと。

 内容ではなく見た目で『読みづらい』と判断されるようなものは、それだけでかなりの機会損失をしてるのは確実なので、気を付けてほしいな、という事です。

 身についてないなと思った人は、普通の小説(ラノベとかでもいいです)を読んでみましょう。そういう作法が実感できるはずです。


 あ、ちなみにこれは小説に限定した話なので、報告書とかはまた違いますからね。

 もちろん詩とかもまた違う。

 文章によってルールはちゃんと使い分けないとですから。


 とまあここまで書いてなんですが、多分ここにこれを読みに来る人は、読専の人がわずかと、あとはルールちゃんとしてる書き手だけじゃないかという説が……(汗)

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