AIと創作小説サイトについて
これまで何回かAIについて色々書いてきましたが……今回はAIと創作小説サイト、要は『小説家になろう』やこの『カクヨム』などについて、今後ありえそうな、そしてあってもいいかなと思う未来図です。
現状、AIの性能はどんどん上がってます。
これは、当該の性能が上がってるのもありますが、色々な人が利用することにより、その中で学習素材として許可してもらえれば、その学習によってさらにAIの性能が向上するというのもあるかと思います。
で、これと創作小説サイトがどう関係するかといえば。
前の記事で『小説賞の下読み(一次審査)はいずれAIが担当するようになる』と書きましたが、これと同じことがそのうち小説サイト自身にも起きるかと思います。
これはすでに近いことをやってるのが『ツギクル』というサイトです。
これは、単に文章評価レベルですが、小説の評価をAIにやらせてスコアを付けるということをやっています。
まあ正直参考程度という感じでしたが。
ただ、私もやったことがあるのですが、ChatGPTに小説の感想を聞くと、かなり詳細な感想をくれます。スコアつけろと言ったらそれも込みで。
興味がある方はやってみてください。
本当に詳細な感想をくれます。
ここでちょっと話を変えますが、創作小説サイトで読まれる小説、言い換えるならカクヨムの場合だと★やフォローが多い小説の条件は何でしょうか。
もちろん読みやすくて面白い作品であることは一つの条件です。というか前提と言ってもいいですね。
しかしこの前提を満たしている小説は、おそらく評価されている小説よりずっと多いでしょう。
ですが現実として、ほとんど評価がもらえない小説が多数ある。
それは単純に『人の目に入らない』からです。
カクヨムだけでも現状五十万以上の小説が存在します。
そんな、文字通り玉石混合の中から自分の好みの作品を探すのは非常に難しい。
そこで重要になるのが『目に入るかどうか』となります。
カクヨムの場合だと、通常時であれば『注目の作品』に掲載されるかどうか。
現状のカクヨムコンテスト10だと、各部門の上位3つに入るかどうか。
ぶっちゃけますが、おそらくこの条件を満たせば、よほどひどい出来栄えでない限りは、いやでも★やフォローは確実に伸びます。
もちろんジャンルによって人が読んでくれる可能性には違いがあります。
ホラーやミステリはその点では少し不利でしょうが、それでも多分相当な伸びを示すのは間違いありません。
これは実体験として、異世界ファンタジーである『竜殺し』が注目の作品に掲載されてると思われる期間の数字は個人的には驚異的と言い切っていい数字でした。
なんせ平然とPV数が一万を超え、フォロー、★の増加はともに20以上、フォローに至っては50以上もありました。あ、一日で、ですよ。
注目の作品に表示される確率は多分数十回に一回かそれ以下だと思いますが(私は自分のを見たことは一度しかない)、それでもこの数字が出せるのがトップページの宣伝効果なんです。
実際、注目の作品に掲載されなくなったと思われる時から、PV数以外はぴたりと止まりました(PVは固定読者のおかげで一割から二割まで減ったけどそれでも多いとは言えるでしょう)
つまり一定の出来であれば、あとは露出するかどうかだけが作品の評価を決めてしまうのが現在の創作小説サイトの実態です。
おそらくこれは、どんなサイトでも同じでしょう。
現在の評価ポイント制度では、どうやってもまず『見つけて』もらわない限りはどうしようもなく、そして一度偏るとそこに集中する。
現在のカクヨムコンテスト10のトップページはそれの究極系になってますが。
あれは正直読者選考基準が崩壊するレベルだし。
単純計算で『注目の作品』の十倍以上の効果があると思う。
話が逸れた。
で、そこで対応策として登場するのがAIによる採点システムです。
評価はあくまで『人が読んだ』結果なので、まず宣伝で読んでもらわなければほとんどもらえない。人の時間は有限ですからね。
ですが、AIにその制約はほとんどありません。
そこで、AIが点数をつける。
さらに『こういう傾向の話が好きな人にはささる』というようなパラメータも分析する。
そして、ユーザの読書傾向によって、AIの点数が高い作品を表示するようにする。そこに表示されるのは、必ずしも多くの人に読まれた作品とは限りません。もしかしたら書き始めたばかりの作品かもしれません。
ですが、AIがユーザの読書傾向から、好みだと判定し、かつ一定のクオリティがAIによって保証された話となります。
それは高確率でその人にって『面白い』話になるでしょう。
もちろん最終的にそれを読むかどうかは、そのユーザの手にゆだねられます。
ただ、現状ではそもそも『好みの話が見つけられない』状態です。
それを何とかする手として、AIによる評価システムを導入するのは、結構ありじゃないかとは思うわけで。
こうすることで、いわばAIによって『人の目に留まる』ということを達成できるサイトは、今後登場するのではないかと思います。
これ自体は悪いことではないと思います。
こういうとなんですが、ある意味では出来の悪い作品は容赦なく淘汰されていきますし、最初悪くても、どうすればよくなるかというのを本人だけでも頑張れる。
まあ、AIの攻略法みたいのが出てくるかもですが、あとは技術との追いかけっこになるでしょうね。
ちなみに言うまでもなく、これは創作小説サイトに限った話。
現実に出版される本でこんな評価は不要です。
なぜなら書籍出版される時点で、AI程度が評価する基準なんてものは確実にクリアしてるわけです。言い換えるなら、たいていの人が『いい作品だ』と思えるような状態にあるわけで、さらにその先も売るのはAIの評価などでは足りません。
宣伝広告、あるいはメディアへの露出など、小説サイトでは使えない手での露出増加が必要でしょう。
そもそも対価を払って読んでもらうわけですから、AIの評価なんてものに購買層が依存することは、少なくとも現時点ではないでしょうしね。
物理書籍の場合は、創作小説サイトとは違って、『目に留まる』のがスタートでしかないですからね。
その先に行けないとまず伸びない。
前提がまるで違います。
買ってもらったうえで、SNSなどで『面白かった』などの反応が見られるようになる方が重要でしょうかね、今は。
しかもその目は創作小説サイトの時とは比較にならないほどシビアでしょう。
まあ、いずれは小説自体の評価が全てまずAIが行う世界も来るとは思ってます。
ただその手始めに、創作小説サイトでの導入は露出確率を上げるためにもかなり有益だとは思うんですよね。
これは出版側にとってもメリットがある話ですし。
単に宣伝下手なだけで、とてもいい作品を書く人はおそらくたくさんいます。
それを現状では完全に見逃してるわけですが、それを拾い上げられれば、あるいはこの落ち込んだ書籍市場をもう一度浮上させるための一助になるかもしれません。
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