軌跡シリーズの紹介と『界の軌跡』のネタバレ考察

 おそらく私のフォロワーでこれを望んでる人なんてほぼ皆無なのは十分承知で(ぉ

 それでも書きたくなったのでここに書くことにします。

 あ、数字が多いので横読み推奨です。


 当然ですが、タイトルの通り、『界の軌跡』はもちろん、それまでの空FC/SC/3rd、零、碧、閃1~4、黎1~2すべての要素を込みでネタバレしますので、ご注意を。

 ぶっちゃけ手持ちで一番PV伸びない自信がある(ぉ

 でも書きたいので書く(笑)


 とはいえあの作品に興味を持ってほしいので、最初に各作品の紹介も語ります。

 まあそっちも多少ネタバレありますが。

 来年、空の軌跡FC(First Chapter)がSwitchでフルリメイクで出ますしね!


 さて、そもそも『軌跡シリーズ』とは、からいきましょう。


 現在『軌跡シリーズ』と呼ばれているのは、元はファルコムの『ドラゴンスレイヤーシリーズ』の派生シリーズ『英雄伝説』で始まったもので、正式には最初の『空の軌跡』は英雄伝説6とナンバリングました。

 今でも例えば今作は『英雄伝説 界の軌跡』となってます。


 というわけでさらに『英雄伝説』について。

 あ、こちらも微妙にネタバレあります。


 ちなみに英雄伝説は1と2、3~5がそれぞれ同じ世界観を描いた連作モノです。

 さすがに……今はどちらもプレイは難しいか。


●イセルハーサシリーズ

 英雄伝説1と2のこと。

 PC-9801/8801のマルチで、1989年に発売。その後各種移植はされてますが、いずれも古いので、多分今プレイするのは難しいでしょう。

 1はある意味オーソドックスな『世界を滅ぼす悪竜を倒す』話でしたが、2はそのあまりにぶっ飛んだ展開に驚きました。

 詳細知りたい人はコメント欄なら回答します。


●ガガーブトリロジー

 英雄伝説3~5が該当。

 別名『ガガーブトリロジー』とも呼ばれ、『ガガーブ』と呼ばれる巨大な大地の亀裂と山脈によって三つに分かたれた世界の物語。

 それぞれ3は『白き魔女』、4は『朱紅い雫』、5は『海の檻歌』というサブタイトルがついてます。

 3は最初はPC-9801で発売され、その後PlayStationやPSPに移植。Windows版もあります。

 ただ。

 私は最初のPC-9801版の評価は、極端です。

 英雄伝説1と2が面白かったので、3もワクワクしながらPC版を購入したのですが……ストーリーは文句なしに素晴らしかった(当時から絶賛されてた)のですが、戦闘システムは私が知る限りで、全ゲーム中最悪でした。

 点数つけるなら、ストーリーは10点、戦闘システムは0点です。

 何せラスボス戦、どんなに育成しても(そもそも経験値システム上限界がある)『運が良くなければ勝てない』というレベル。

 繰り返しますがストーリーはすごくよかったんですよ。

 それだけに……うん。二回やる気に全くならなかったですからね……。

 で、そのイメージがあったので、英雄伝説4は見送ったんですよね。なんですが、実はこれが正解でした。後にWindows版が一番遅れて出て、それでやったときは面白かったのですが、ストーリー含めてほぼほぼ別物だそうで、元のやつはストーリーすらボロボロだったらしい。怖いもの見たさで見てみたいとも思いますが……いろいろ見るにやめとこうと思わされたし。


 その後、英雄伝説3がWindows版で出た時にプレイし、あの素晴らしかったストーリーはそのままに、戦闘システムも大幅に見直されてて、とても楽しくプレイ出来まして。本当に面白かったです。

 そして英雄伝説5が発売されて、この中に4のキャラと思われる人も出てきてて、「おお?」とか思いましたが……実はこの5は、3の過去の話だったんです。

 いわば、3で「なぜこんなことになったんだろう?」というような部分は残されつつ、3では世界に希望が持てる終わり方をするのですが、いわばその伏線がすべて5で回収される感じ。

 このストーリーの補完度合いは素晴らしかったです。

 詳しいストーリー語り始めたら正直キリがないので割愛しますが……。

 本当に、本当に面白いです。

 時間軸で言うなら4⇒5⇒3という順番ですが、ナンバー順にやるのがおすすめ。

 多分5までやると3のストーリーをもう一度見たくなると思います。

 本当に完成度の高い三部作だと思います。


 うん、ガガーブトリロジーだけでやたら長くなったけど……今度は軌跡シリーズ。

 文字通り『満を持して』スタートした大型シリーズというか……これほど壮大な話になるとは、当時思いませんでしたが。


●軌跡シリーズ

 英雄伝説のナンバリングでいえば6以降が現状該当。

 軌跡シリーズの舞台はまた新しくなって、ゼムリア大陸という大きな大陸。

 そこは、五十年前にクロード・エプスタインという一人の天才が発見した『導力』という力による『導力革命』が起きた世界。

 この導力はゼムリア大陸の地下にある七耀脈と呼ばれる七耀石の鉱脈に流れるエネルギーを、七耀石から取得して利用するのですが、この万能っぷりは凄まじく、動力はもちろん、飛翔機関、通信、さらにはコンピューターめいたもの、人工知能、さらには携帯型導力器による導力魔法オーバルアーツまでが実現されます。

 導力を扱う機械を導力器オーブメントいい、導力魔法オーバルアーツは携帯型の戦術導力器オーブメントで実現されます。

 ちなみにこの魔法を使う導力器オーブメントはシリーズ途中から、通信機を兼ねるようになっていきますが。


 あとこの世界で徹底されてるのが、世界観の描き方。

 度量衡が独自(といっても変換可能ですが)なのはもちろん、この世界に『お金』というがありません。

 この世界は共通通貨『ミラ』を用いるのですが、例えば『金稼ぎ』というところを、すべて『ミラ稼ぎ』というようになってます。

 それ以外にもいろいろありますが、本当に独自の世界観が展開されてます。

 ちなみにこの世界、おそらく共通言語は英語です。文字は完全にアルファベットだし、記載も基本英語。ただ、ドイツ語とかフランス語とかもありそう。

 大陸と言いつつ、その広さはヨーロッパより少し広いくらいだと思われます。


●空の軌跡

 来年、一作目のFC(First Chapter)がSwitchでフルリメイクされます(重要)

 FCとSC(Second Chapter)の二連作。

 英雄伝説としてのナンバリングは6。

 舞台はリベール王国という、風光明媚な、どこか牧歌的な国。

 十年前に北にあるエレボニア帝国という大国が仕掛けてきた『百日戦役』という戦争で、飛空艇を実用化し撃退した歴史を持つ国で、すごく牧歌的で移動手段は歩きか車(定期便は一応あるみたいですが道があまりよくない)なのですが、定期飛行船が運用されてて普段から市民の足になってます。

 主人公はシリーズ初の女性。エステル・ブライトという十六歳の少女。

 遊撃士ブレイサーという、法的な立場のある冒険者という感じでしょうか。

 話は、エステルが正遊撃士を目指して王国を旅し、その中でリベール王国を舞台に進行する謎の秘密結社身喰らう蛇ウロボロスの『福音計画』に、偶然と必然により巻き込まれ、王国自体が滅ぶかもしれない危機を乗り越える話です。

 その中で、一緒に育ってきた義理の弟(兄?)のヨシュアとの微笑ましい話も。

 なお、FCプレイ時、今でもよく覚えているのですが、正直「あ、これは続編があるな」というのは見ながらわかってはいたんです。

 ですが。

 まさか最後にあんな風に終わるとは思わなかったです。

 そして次回予告……から一年九カ月待たされました。

 なお、発売当時はFCとはついてなかったです……。

 ストーリーもキャラクターも文句なしに魅力的で、本当に文句なしに面白かったです。とりあえず興味が出たら、来年出るSwitchのフルリメイク版をぜひ!!

 ……SCも出るよね。というか出なかったら暴動起きる(ぇ


●空の軌跡3rd

 ちょっと分離。主人公はSCから登場した教会神父のケビン・グラハム。

 そして彼が回収しようとした『匣』が今回の鍵。

 前回の事件の最後で登場した、古代ゼムリア文明の巨大空中都市『リベルアーク』が崩壊した際現れたその『匣』が『影の国』という謎の存在を異空間に生成し、一部の人間(ぶっちゃけ言えば空の軌跡のキャラ達)が巻き込まれ、彼らの過去と向き合いつつ、ケビン自身も抱えるトラウマを乗り越える話です……が。

 ストーリーはきっちりあるのですが、基本全編ダンジョン探索。

 ある種ファンディスク的な部分がないとは言いません。

 とはいえストーリーはきっちりあるし、これ削ってもシリーズは語れません。

 ちなみにWindows版のあと、PSPなどでも発売されましたが、黎でも登場してる人気キャラであるレンの過去についてだけは明らかにレーティング的にまずかったのか、一部かなりぼかされてます。PC版はマジで『うわぁ』でした。さすがにSwitch版(出ると思う)もそこは同じだと思われ……なのですが、歴代のファンは当然全部知ってるわけで、それもあってD∴G教団許すまじ、となるのですが(謎)


●零の軌跡・あおの軌跡

 英雄伝説としてのナンバリングは7。

 舞台が変わってクロスベル共和国。

 空の軌跡でもたびたび名前が出てきていて、その時は大国であるエレボニア帝国とカルバード共和国の間で何度も領有権を主張されていた、いわば大国の駆け引きに使われていたような地域ということで、悲惨な場所だと思ったら、その逆で、今はその両国の緩衝地帯として政治的、軍事的には不安がありつつも、経済を発展さえている地域でした。わかる人に言うと、銀英伝のフェザーン自治領みたいな感じ。

 驚いたのが、その発展度合い。

 リベール王国はちょっと車とか飛行艇があるとはいえ、いわゆる『中世ヨーロッパ』的な雰囲気があったのですが、クロスベル共和国の街並みはほぼほぼ現代日本と変わりません。

 何ならそれ以上とも。

 リベールがホントに後進地域だったと思わされました(飛行艇に関しては先進国ですが)

 ただ、政治的には非常に立場が弱いのがクロスベル。

 帝国、共和国どちらにも強く出れない。

 そして主人公は、そんな立場を考えさせられる警察で、その中で特務支援課Special Support Sectionに属するロイド・バニングス。前作のエステルは十六歳でしたが、今度は二十歳の男性。しかも就職済み。

 特務支援課(通称『支援課』)は、やること自体は実質遊撃士とほぼ同じ……なのですが。クロスベルでは警察はぶっちゃけ、市民の味方ではなく両大国に阿る政府の『犬』で評判が悪い。

 ただ、そんな『狭間』でなんとかやっていこうとする中で作られた支援課でその立場に苦しみながら人々を助けていき、クロスベルにかつてあった凶悪な犯罪組織『D∴G教団』の残党による事件を解決して、零は終わりますが、謎が多く残されているので続編あるなと思いつつ、平和な日常で終わりました。

 が。

 続編のあおの軌跡は、結社身喰らう蛇ウロボロスが進める『オルフェウス最終計画』において、『福音計画』に続く『幻焔計画』がクロスベルで進行していきます。

 ぶっちゃけますと、この話はこれで完結とは言えません。なぜなら、この話自体壮大な『幻焔計画』の話の一部。さらに言うと、後に発売される閃の軌跡と密接にかかわる話で、実際この話の最後にはクロスベルは帝国の侵攻を受けて制圧されたところで終わります。

 ただ正直、それどこではないくらいにクロスベルが混乱しまくったのですが。

 ともすると、世界の『意味』すら変わりかねないような事態になってますからね……。

 なお。

 ぶっちゃけ人外または特殊な人間ばかりが多いこの軌跡シリーズですが、本作主人公のロイドとヒロインの一人エリィは、マジでホントに貴重な普通の人間です。

 ただし、ロイドに関してはメンタル的なとこでは怪しいけど(ぇ

 あまりに有名なセリフ『君は俺がもらう』はもう異能の領域……(笑)

 また、クロスベルが制圧されたところで終わったと書きましたが、最後の一枚絵で独立を取り戻したようなものが表示されます。


●閃の軌跡1・2

 話には何度出てきたエレボニア帝国が舞台。

 英雄伝説としてのナンバリングは次に紹介する3~4も含めて8。

 今度の主人公は学生。トールズ士官学院という学校に、男爵家の嫡男リィン・シュバルツァーが入学するところから始まります。

 そしてその中で特殊なカリキュラムを持つVII組が舞台。まあゲームシステム上やることはそう変わらないですが(禁句)

 そして今作からは、なんと人型の巨大兵器が登場します。

 機甲兵パンツァー・ゾルダと呼ばれるそれは戦場の光景を一変させていきますが、過去の魔道時代に造られたという『騎神』と呼ばれる兵器が登場。リィンなどはこれに登場して戦うことに。リィンが駆る騎神は『灰の騎神ヴァリマール』と呼ばれ、後のリィンの渾名『灰の剣聖』はここから来てると思われます。

 ストーリーは帝国を二分する勢力『貴族派』と『改革派』の内戦が勃発。さらに『C』と呼ばれる謎のテロリストの暗躍に巻き込まれていく。『C』の目的は帝国宰相であるギリアス・オズボーンの暗殺。そしてそれを成し遂げた『C』はそのまま死ぬが……。

 この話は碧の軌跡と同時間で、クロスベルの帝国制圧も同時に行われます。そしてあろうことか、その指揮を執ったのは死んだはずのオズボーン。そしてその帝国の内乱を鎮めた英雄として、リィンはクロスベルを解放(奪還ともいう)しようとする共和国の兵士との戦いに臨む――というところで終わり。

 強烈だったのは1のラストでしょうか。

 なんせ主人公が騎神で『負けて』絶体絶命の中、仲間に庇われて騎神が勝手に離脱したところで終わりましたからね……。

 

●閃の軌跡3・4

 学院を卒業し士官学院の教官となったリィンが再び主人公。

 そして帝国で進行する結社身喰らう蛇ウロボロスの『オルフェウス最終計画』の第二段階『幻焔計画』がついに本格的に。この計画のキモは帝国全土を戦乱に陥れ、『オオイナル一』と呼ばれる存在を出現、その消滅が目的だったようですが、それがどういう意味を持つのかは不明。

 ちなみにこの計画、本来は結社主導で進めるはずが、途中から帝国宰相ギリアス・オズボーンに乗っ取られてしまいますが、結社は結局それを気にしなかった模様。

 その計画において、帝国は共和国に対して大戦争をしかけ、リィンたちはそれを止めるべく奔走し、その裏で計画を進めていた帝国宰相ギリアス・オズボーンを打倒して戦争を止めます。

 しかしその争乱のエネルギーが『オオイナル一』を出現させますが、それも消滅し、同時に帝国に巣食う呪いが解けたところで物語は終わります。

 これだけ書くとギリアス・オズボーンはただの悪役っぽいですが……そんなことはなく。詳細はゲームやってくださいとしか。

 とにかく圧倒的なスケールで描かれたストーリーは圧巻です。

 ちなみに3の終わり方もすさまじく。

 主人公がズタボロにされた(挙句に仲間の一人を自分の手で殺した)ところで終わりましたからね……。


はじまりの軌跡

 英雄伝説としてはナンバリングされてないシリーズ。

 なお、冒頭でクロスベルが独立する話が描かれます。

 通称『クロスベル再事変』『バベル事件』などと呼ばれる事件で、クロスベルを舞台にしたある意味では大陸すべてが滅びかねない事件。そしてこれに関しては意外ですが結社すらちょっと慌てたところは多分ある。

 いわゆる例外的な話ではありますが。

 この話は実質ファンディスク的な側面もあるものですが、とはいえストーリーは十分面白いです。

 個人的にはお祭り騒ぎ的なとこは確かにありましたが。

 この話から、軌跡シリーズ全体としては『最終シリーズに入る』と位置付けられているそうです。

 おそらくこの話それ自体は、結社などが想定しない、文字通り『予想外』の事件だった可能性が高いです。


くろの軌跡1・2

 英雄伝説としてのナンバリングは9。

 前作閃の軌跡の最後で、帝国から戦争を仕掛けられたときは技術・戦力的に劣っていた共和国ですが、その後帝国の戦争賠償金によって空前の発展を遂げ、帝国が著しく勢力を落としたことにより大陸最大の国となった『カルバード共和国』が舞台。

 その首都で『裏解決屋スプリガン』という、荒事ありの探偵をやってるヴァン・アークライドが主人公。開始時で二十四歳と、これまでの主人公では最も年齢が高いです。

 といっても、時間的にも最もあとなので、実際にはエステルやリィンより一つ年上なだけですが。

 彼が引き受けるのは、警察や遊撃士では対応が難しい、『ちょっとグレー』な案件。それを彼なりの『筋』を通して解決していく。なお自称ハードボイルド(笑)という感じですが。

 物語はその彼の下に、かつて導力革命を起こしたC・エプスタインの孫だというアニエス・クローデルという十六歳の少女がある依頼をするところから始まります。

 その依頼とは、祖父の手記に記録のあった、『120X年までに八つすべてを集めないと世界が終わる』と記された『オクト・ゲネシス』と呼ばれる謎の導力器オーブメントを八つすべて集めること。

 胡乱なその依頼を、色々あって引き受けることに(そしてアニエスは助手一号として出入りすることに)なったヴァンは、やがて共和国内部に巣食うAと呼ばれるマフィア『アルマータ』と対決していくことに。

 事件を通じて仲間(助手)が増えつつ、各地でアルマータと対決しつつ、ゲネシスが集まっていく。

 最終的にアルマータは、とてつもなく危険な存在となったため、あらゆる組織が総力を挙げてアルマータを壊滅させたところで1は終わります(まあいろいろありますが)

 そして2は、正直先日までは評価が微妙だったのですが、いわゆる時間遡行モノでした。その中で、1でやり残したいくつかの謎と、1で集められてなかった八個目のゲネシスを回収する話。

 正直に言うなら、話の印象は結構薄かった……のですが。

 界の軌跡をクリアした今、あの話が実はいろいろ重要だったと思えたので、今度やり直す予定です。


●界の軌跡

 英雄伝説としては黎と同じナンバリングらしいです。

 引き続きヴァンが主人公。

 8個のゲネシスを集め終わったヴァンですが、一方共和国は、初の『宇宙へのロケット打ち上げ』に沸き返っていた。

 その一方で、その計画に不穏なものを感じつつ、依頼4spgに対応する中で宇宙計画の裏に潜む『何か』が見え始めていく――という話でしょうか。

 今回はリィンとケビンがメインになるルートもあって、それぞれで謎に迫っていく話になります。

 そして最後、じわじわと見えてくる事実は、文字通り衝撃的なものとなります。

 それがどういうものであるかは、ぜひプレイしていってください。

 いや、この下で書いてますけどね(ぉ


●那由多の軌跡

 現状立ち位置が不明な軌跡シリーズ。

 私もPSP版しかやってませんが、Switch版はフルリメイクされたもので、どっかでやりたいとは思ってます。完全アクションRPGなのでちょっと面倒なのは否めませんが。

 この話は、他の軌跡シリーズとつながる部分は、現状ほぼ皆無なんですよね。

 ある一つを除いて、関連する個所がない。

 その一つが、『ハーシェル』という姓。主人公は『ナユタ・ハーシェル』というんです。

 これは閃の軌跡以降登場するキャラ『トワ・ハーシェル』と同じ姓。実は彼女の祖父が天文学者として知られた存在とされ、そしてナユタは星に興味を持つ少年だったのですが……。

 ただ、祖父ではないのは確定しました。

 界の軌跡で名前が明かされて、違う名前だったので。

 しかし同じシリーズで同じ姓で、無関係とは思えず……そしてあのゲームにおいて、とんでもないことが明かされてるんですよね。

 なので、この後の考察ではこの那由多の軌跡の事実も含めて考察します。



 というわけで。

 ……軌跡シリーズの紹介だけでとんでもない長さになってるけど。

 というかここまで読む人はほぼいないだろうから、ネタバレしても大丈夫だよね、うん。

 というわけで一応派手に改行入れつつ……ネタバレです。

 ほんとにネタバレですからね。

 気を付けてくださいね。







































































































































































































 このくらいでいいかな。


 さて、界の軌跡。

 こっからは容赦なくネタバレ行きます。

 まず、このゼムリア世界は、ある意味で『箱庭』だったことが判明。

 ストーリーの最後、宇宙に行ったエミリア少佐が見たのは、『太陽も月も七耀星もない』ぼんやりとした光だけがある宇宙。

 これが、ハミルトン博士が実に二十年以上隠し続けていた世界の真実。

 そして、その宇宙に在るのが女神の七至宝の一つ、『ときの至宝 レーギャルンの匣』で、これが『人類文明が一定レベルに到達した時点で人類の歴史をリセットし七耀歴〇年に戻す』ということをやっていたようです。

 作中、クレイユ村にあるとされた人型の謎の遺物はその名残。

 また、あのリセットの手順から察するに、別に『時間を強制的に巻き戻す』というわけではなく、文字通り世界を破壊して(これが『大崩壊』)、人々の記憶を奪うということをするのかと。


 ただ、何が起きるのかを若干推測は出来そうです。

 まずエンディングで次々に人が『消える』演出があったこと、さらには黒の庭城の奥で見つかった『第19998期アーカイブ』(前回のリセットの記録と思われる)の記録に『C・エプスタイン唯一の直弟子であるフリオ・ノバルティス』という記録があったこと。

 これはもちろん身喰らう蛇ウロボロス蛇の使徒アンギスの一人、第六柱であるF・ノバルティス博士のことなわけですが、彼が死にそうな思いをしてまで手に入れたこの情報に、彼はとてつもない意味があったらしく……考えられるのは二つ。

 1.ノバルティス博士は、何かしらの理由で前のループから今のループに飛ばされた存在である(ただし記憶はほぼ失っていた)。

 2.今のノバルティス博士に、わずかに前のループの記録が残っていて、自分の存在意義レゾンデートルを失っていた。

 実はこれ、どちらにせよある意味を持ちます。つまり、前回と今回、どちらでも『C・エプスタイン』という天才博士がいたという事実。

 だとすると、19998期と今回の19999期は、『似た歴史が繰り返されている』という可能性が出てくるわけです。

 まあ微妙な差異(博士の弟子としての在り方)は生じるようですが。

 この辺りはあとで。


 あと、千二百年前とされていた古代ゼムリア文明は、実は二万回近いループの果ての過去となるので、なんと実に二千四百万年も前の話となります。

 意味合いがまるで違う。

 まあ確かにちょっと妙ではあったんです。

 たった千二百年前にあったとされる古代文明の記録が、本当にきれいさっぱり消えている。

 いくら何でも喪失し過ぎているわけで、考えられるのは意図的に削除された場合だったんですが、もう一つは『本当にどうしようもないほど過去むかしだった』で……後者だったという感じでしょうか。


 ただこうなると、結社身喰らう蛇ウロボロス、というよりは盟主グランドマスターが何者なのか。

 もはや彼らの言う『外』というのは間違いなく、あの時の至宝レーギャルンが管理する『外側』のことでしょう。マクバーン自身や、ヴァンに宿る漂泊の魔王もその外側の存在。

 つまり、外側には何か超常の存在があるのは確実で、グラムハート大統領が『刻の揺籃ゆりかご』と呼んだその異様な『セーフティ』は、ある意味世界を守ってるものでもあるのでしょうね。

 ……この辺り、全く意図せずですが、『転移直後に竜殺し』に登場した『次元結界アクィスレンブラーテ』と近いものになってました……あれは文明リセット機能はありませんが。


 さらに、C・エプスタインという存在が、そもそも時の至宝レーギャルンに抗う存在でもあるようです。

 時の至宝レーギャルンは人間の発達度合いを観測し、人間が宇宙に到達した時点で『グランドリセット』という行為で歴史をリセットしてるようですが……。

 ただ、察するに第19998期、つまり前回のループでもエプスタイン博士は存在したようで。あるいは、なのですがエプスタイン博士自体は、ループを越えて記憶を継承してるか、または死に際して『次のループ』へ種をまく存在なのか。


 そしてなぜかアニエスがゲネシスを介して、このグランドリセットへハッキングを実施。『再構築』を行ったようです。ただおそらくその結果、アニエスの、正しくは『Type:クローデル』の存在はその命を散らしてしまうのかもしれません。すくなくとも、父親であるロイ・グラムハートがやってほしくないことなのは確かです。


 ここで謎が一つ。

 祖母リリヤ、母ソフィーと『同じ』様にアニエスが何かをすることを父であるロイ・グラムハートは恐れたようですが、リリヤもソフィーも早逝してるとはいえ、その死に際して……何かしてたのか。

 あるいはそれは、『前のループ』ではアニエスではなくソフィーやリリヤがグランドリセットに対する再構築を行っていたのか。

 ここからは可能性ですが、ロイ・グラムハートはその事実を知っていたのかもしれません。つまり、別のループではソフィーやリリヤがやった『再構築』をアニエスにやらせないために、『剣を突き立てるレーヴァテイン計画』を実施した。

 もしそうであれば、あるいは『再構築』は本来新しい歴史を刻むはずの『グランドリセット』に対して、『同じ歴史』を刻ませる行為という可能性があるかもです。

 再構築の際に、アニエスが現状を『保管』してたことから、その可能性は低くないと思います。

 それであれば、前のループにノバルティス博士やエプスタイン博士が存在したことも不思議ではありません。

 そしてこれを仕掛けたのは、確実にC・エプスタイン博士でしょう。


 実際、『幻焔計画』により誕生した『巨イナル一』、つまり『鋼』を乗り越えた後にリセットが、というセリフがあったことから、少なくとも過去同じ歴史が繰り返されている可能性は高いわけです。

 つまり、19997期でエプスタイン博士が誕生し、『オクト・ゲネシス』を作って『ほぼ同じ歴史』をたどれるような『再構築』の可能性を残した。そのための鍵が『Type:クローデル』という存在。そしてこの時はリリヤが、次の19998期ではソフィーが『再構築』を実施した。そして今回、19999期ではアニエスの番、と。

 もしそうだとすれば……続編は文字通り、『同じ歴史』を刻んで、千二百年余り経過してから到達した時代ということもありそう。ただし、『アニエス』はその役割を『終えて』いるため、その命はもう残されていないのかもしれません。


 そもそも結社の『オルフェウス最終計画』というのが謎。

 カンパネルラは第三段階である『永劫回帰計画』は「文字通りの意味だ」と言ってました。

 永劫回帰とは、元は哲学者ニーチェが作った言葉の和訳ですが、その意味するところは『永遠に同じ循環を巡り続ける』というような意味。

 それはつまり、『同じ歴史を繰り返させる』という意味でなのでは。

 言い換えれば、結社の目的はどうあっても不可避な『グランドリセット』に対して、常に同じ歴史を導ける『システム』を構築し、いずれ時の至宝レーギャルンの循環を打ち破ることを目指す……のかどうかわかりませんが。

 そういう意味では、大統領と結社の目的は同じなのかもしれません。

 その同じ目的に対して、一緒に活動すると衝突することがあるからこその、『相互不干渉』の契約だったとすれば納得ができます。

 ただ、おそらく結社身喰らう蛇ウロボロスは、というかその盟主グランドマスターは、何なら『グランドリセット』の『外側』にいる存在だと思われますが。


 そしてそうなるとわからないのが教会の存在。

 教会には本来あるはずのない多くの『聖典』が存在します。

 そもそもで、教会がありえない遺物アーティファクトを回収する目的は何か。

 終末グランドリセットに対して、なぜ備えられるのか。

 世界が終わるときに現れるという『終わりの聖女』たるニナの役割は何か。

 そもそも『グランドリセット』を行うようにしたのはいったい何なのか。

 まあここまでくるとそれは『女神』しかありえないでしょうが……そもそも女神とは何なのか。古代ゼムリア文明は、至宝を女神から授かりいろいろ利用してたというのはすでに分かってますが、七至宝それぞれでで扱いはかなり異なります。


 空の至宝:輝く環オーリ・オール

 リベールで封印されていた至宝。

 人々の願望を実現できるこの至宝によって、巨大空中都市『リベル・アーク』は空前の発展を遂げ、そして堕落していきました。

 しかし自動機械のような輝く環オーリ・オールはそれでも人々の願いをただ自動的に叶え続けるため、一部の人々(のちのリベール王家)が輝く環オーリ・オールを封印。リベール王国にある四輪の塔及びリベール王城地下の空間はそのための設備でした。

 結局リベル・アークが解放されはしましたが、輝く環オーリ・オールは結社が回収して、福音計画が完遂されています。


 幻の至宝:虚ろなる神デミウルゴス

 こちらは現状完全に消滅した至宝です。

 空の至宝である輝く環オーリ・オールと同じような機能を持っていたのですが、空の至宝と異なり、人に寄り添う形で人の形をとり、さらに人と同じような意識、判断力を獲得したようです。

 ただそれゆえに、リベル・アークと同じような運命をたどってしまった結果、それに心を痛めたデミウルゴスは自らの因果律を解き放ち消滅しました。

 ただ、至宝を失った一族はそれを良しとせず、あろうことか至宝を再現しようとした結果誕生したのが、キーア。そしてついに碧のデミウルゴスとして、かつての至宝をも凌ぐほどの存在となります。

 結局特務支援課の活躍もあり、碧のデミウルゴスは消滅します。


 焔の至宝:紅い聖櫃アークルージュ

 大地の至宝:巨の黒槌ロストゼウム

 この二つはどちらも帝国に伝わる至宝とされており、それぞれ魔女の一族と地精(のちの黒の工房)に授けられてました。

 どちらも巨人の姿をしてたとされ、この二つが相争った結果、その中身が融合、新たな『鋼の至宝』とでもいうべき『巨イナル一』という存在が誕生。

 そのあまりの強大さゆえに、それを七つの分割したのが七の騎神デウス・エクセリオンで、この中の一体イシュメルガが、内部にあった人々の邪悪な欲望などによって自らを最強たらしめんとしたのが『閃の軌跡』の物語です。


 と、ここまでの話で、実は奇妙なことがあります。

 各至宝が失われるのは、『大崩壊』と同時期だと思ってました。

 ですが、この時点では少なくとも至宝は存在してるし、そのあとの歴史も紡がれている。

 今回明らかになった『大崩壊』の内容を考えると、至宝が消えたタイミングと『大崩壊』のタイミングは異なる可能性があると思います。まして、『鋼』はそのあとに七の騎神を作ってますしね。

 つまり、作中明らかになった『約千二百年周期のループ』が行われているとしたら、それはループの中で行われている可能性がある。

 この時点で、刻の至宝とそれ以外(水と風は不明だが)は、明らかにその存在の重さが違う。

 言い換えるなら、刻の至宝は明らかに二千四百万年の歴史を記録してるようですが、他の至宝は『繰り返しの中』に組み込まれている可能性もあるんです。


 ただこれに関してはもう一つ可能性が。

 千二百年前とされる『大崩壊』が『グランドリセット』であるのは確実。

 そしてそれを起こすことになったのは、刻の至宝レーギャルン以外すべてが失われたから、ということです。

 実際、空、幻、焔、大地の至宝はいずれも完全に消滅または封印されてます。こうなると、残る水と風も同じように失われていたという可能性がある。

 女神から授かったともされる七の至宝セプト・テリオンのうち、刻を除く六つを失ったことで、古代ゼムリア文明は、何かしらの理由でこの『刻の揺籃』状態にして、人の発展を阻害することを決意したのか。


 あるいは、女神またはそれに準ずる存在が、人に絶望しそのような世界にしたのか。

 実際、七の至宝セプト・テリオンと呼ばれる強大な力を持つ至宝ですが、実際には刻の至宝だけはその持つ意味がまるで違う可能性があります。

 いわば、この世界の『管理者』という位置づけになってる。それはまさに神の視座です。


 これは別シリーズの話ですが、英雄伝説1では、女神フレイヤや、天の神ヨシュアという存在がいたのですが、これらは実は超古代文明が作った人工知能と人工衛星(数億年稼働し続けている)でした。

 もしかしたら、この世界の古代ゼムリア文明が『女神』という存在を作り出した可能性は、あると思います。

 そして、何かの理由で世界から人々が外に出ることを出来ないようにする『必要』があった。


 そしてここで問題になるのが、実は那由多の軌跡。ややうろ覚えですが。

 あの話は小さな島の話なのですが……あの話の世界は、実は壊れかけていることが判明しています。

 あの話の舞台は惑星なのですが、その惑星の裏側は、大きく『削れて』いるのです。それで、すでに崩壊しそうになっているのが、かろうじてとどめられている。

 あの話で星の核を修復して延命させてますが……。実際それで完全に大丈夫かというとちょっと。

 主人公がナユタ・ハーシェルという名前であることから、トワのご先祖の可能性は当然ありますが、あの話はあの話で、結局あのシステムはどういう理屈かという謎は……うーん。やっぱSwitch版やるしかないかなぁ。

 そのうち買うか、やはり。

 ただ、あの『削れた惑星』がもしゼムリア大陸がある惑星だとしたら、古代ゼムリア文明はそれを何とかしようとした存在である可能性も。

 あるいは、那由多の軌跡における特別な装置だった『テラ』が実はゼムリア大陸……は無理があるか。あれそんなでかくなかったし。

 ともあれ、同じ『軌跡』シリーズである以上、何かしら関係はあるとは思うんですが。

 ちなみにネットでよく言われてるのは、那由多の軌跡のヒロインであるクレハが、見喰らう蛇ウロボロス盟主グランドマスターなのでは、という話。

 確かに似てるんですが……さすがにわからん。

 ちなみに盟主グランドマスターのCVは不明でしたね、今回。


 ともあれ、もしこの推測が正しいなら、古代ゼムリア文明が一体何を目的に刻の至宝レーギャルンを仕掛けたのかがカギとなりそう。

 そして、いまだに登場していない水と風の至宝も。

 まあ……これは最終的に不毛の地となった東側を復活させるためのキーになるかもですが。


 細かいところでは、リゼットの謎もありましたね。

 リゼットはほぼ間違いなく五十年後の1259年の存在なわけですが……。

 これが『未来』なのか、あるいは『前のループ』なのか。

 前のループだとすれば、その時世界は今より五十年ほどは長く時間を紡げたことに。

 一方でアルターコアを使って、ハミルトン博士は『未来のリソース』へアクセスすることができてるので、つまり未来にアクセスする手段が『存在する』ということにも。未来にアクセスできるなら『過去』にもアクセスできる可能性はあるでしょう。

 ただこれに関してはリソースにアクセスしただけで未来が存在するとは限らないかもですが。

 しかしなぜもっと先のリソースにアクセスしなかったかといえば、博士は要するに1210年より先に歴史が進まないことを知ってたということでしょうね……。まああの時点ではグランドリセットは絶対不可避だったでしょうから。


 そして最後の謎は、ルネ・キンケイド、そしてメアでしょう。

 メアのどう考えても『行き過ぎた技術』については、過去、もう少し進んだ時代のアーカイブにアクセスしたことで手に入れた、とすればいいとしても……ルネが最後に大統領をも裏切ったルネの思惑がさっぱりわからない。

 ハミルトン博士でも、大統領の計画がうまくいく可能性は高いと踏んでいたわけで、オリジナルのゲネシスをすり替えて計画を失敗させるのを、博士が望む可能性は低いと思う。

 そうなると、考えられるのはそれ以外。


 そもそもグレンデルという存在が何なのか。

 あれはヴァンの中に眠る『魔王』を封じる『枷』だとされてますが……何故そんなものがあるのか。というかルネも何か宿しているのか。

 考えられるのは『女神』でしょうが……。

 その割にはしれっとハミルトン博士の下に来てましたからね……。

 次回作で全部明らかになると思いたい。

 しかしこうなると、三高弟の残る二人も、何かしら役目を負ってるのか……。


 あと細かいところですが、今回は『第19999期』らしいのですが、グランドリセットは二万回目。つまり、おそらく最初のグランドリセットは、古代ゼムリア文明の最後なんでしょう。言い換えれば、古代ゼムリア文明は自ら『大崩壊』を招いたことになる可能性も。それがどういう意図だったのかは……二千四百万年前ですからねぇ。わかることがあるのか。

 ただ、それだけの時を経ても七至宝含め、古代ゼムリア文明の遺物アーティファクトは動くことを考えると、どこかに記録はあると思います。

 というか、教会の『聖典』って、要は古代ゼムリア文明の記録じゃないかと。


 さらに言うと、黒神一刀流は千二百年の歴史を持ち、グランドリセットに対して『回天』という言葉を当てている。

 この場合、千二百年に、さらに二万回近い回数かけるのでは……と疑いたくなってきます。


 ともあれ、これまでに帝国そのものを覆う謎とかリベールの謎とかもありましたが、それを上回る『世界そのもの』と歴史にすら謎が残った話でした。

 頼むから来年出して……ほんとに。

 ダメな気がするけど。

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