出生率過去最低を記録
※近況ノートからの転記です
2024年6月に発表されたのですが、いわゆる合計特殊出生率が、1.2と過去最低。
挙句東京都に限ると0.99と1.0を下回ったとか。
この数字はみなさんご存じでしょうが、女性が生涯に出産する子供の数です。
まあ、基本的には結婚して子供を産むと仮定すると、女性の生涯未婚率(18%らしい)の分は考慮するとして……。
結婚した女性の出生率でも、1.46程度。
つまりこれが、平均的な『家庭の子供の数』だと推測されます。
現代だと結婚しなくても問題がないという人は一定数いるから、それは自由だと思うので考慮しないとして、家庭の子供の数が減少してるのをそもそも問題視すべきで。
それが1.5にも満たない。
つまり、家庭が二つあったら、片方は1人、片方2人が普通という事。
ちなみに私も相方も三兄弟(三姉妹)だったんですがね……。
まあ私も子供は二人だし、今時3人ってのはかなり珍しいと思います。
友人で一人いたっけな。
ちなみにこの数字、人口の維持に必要なのは2.06くらいだそうですよ。
ま、こうなるのは当然といえば当然。
実際に子供を育ててみればわかりますが、うちは2人ですが、それでも大変です。
お金の問題だけじゃない。
そもそも親二人で面倒を見るだけでも本当に大変。
しかも大抵の場合、奥さんの方に負担が大きいでしょうし。
うちの場合は相方は専業主婦ではあるのですが、それでも大変なのはわかってるので、休みとかは基本家で私も手伝ってました。
さすがに今は中高生になってるので、そのあたりの負担は多少減ってますが……。
それでもねぇ。
昔の日本は、基本的に両親が子育てに加わるのが普通だったんだと思います。だから子供がたくさんいても大丈夫だった。
けど、私の親世代くらいから、いわゆる『核家族化』が進んだ。
結果、子供の面倒は両親だけが見るようになるわけですが、その負担が膨大になっていく。
もちろん、費用的にも。
正直、この辺の『現場感覚』を、国会議員をはじめとした政治家はおそらくほとんど持ってないでしょう。
少なくとも、この問題が顕在化し始めたのはなんと50年も前。
この時に、すでに合計特殊出生率は2.0を割り込んでました。
そこから下がり続け、団塊ジュニアが二十歳前後になる95年には、超少子化とされる1.5を割り込む。
しかしそれでも、具体的な対策なんて国はほとんどしてこなかったですよね。
ま、国会議員なんて、特に与党の連中は基本的に最も経済的に恵まれている人たちが多い。
当然、そんな危機感なんて肌感覚としては全くない。
せめて30年前からちゃんと手を打っていれば、今の状況はもう少しマシだったでしょうが、無為無策で、先を見通さずに政治ショーに興じていたんでしょう。
で、実際に深刻な影響が出始めてから慌てる。
けどもう完全に手遅れなんですよね。
なぜなら、この数字が『当たり前』になってるからです。
元々日本の色々な仕組みは、ある程度継続的に人口が増えることを前提に作られてます。
ですが、それが減少に転じることは、50年前にはとっくに予想されていたはずです。
それを何の対策もしなかったのは、結局政府が何の危機感も持ってなかったからでしょう。
数字に出るまで気にしなかったというか、おそらくですが私たちの世代(団塊ジュニア世代)でもう一度人口が増えると思ってたんでしょう。
増えないどころが未婚者爆増でしたが。
ちなみに団塊ジュニアの未婚率(2023年)は男性が35.6%、女性が23.1%。
これは、現在の平均生涯未婚率(2020年、男性約28%、女性で約18%)を大幅に凌駕する数字です。
団塊ジュニアの年齢は現時点で最低でも45歳くらい。
仮に結婚しても子供が生まれることを望むことは年齢的に難しいため、婚姻は出来たとしても子供が増えるのは期待できないでしょう。
つまりもう、団塊ジュニア以下の世代しか子供が生まれることはないと考えるべきで、ここに何の手も打たなかったのは、やはり政府(国会議員)が『国民の実態を知らない』という事じゃないかと。
まあ今更ですが。
正直、これを何とかしたければ、子供がいることがメリットになるという状態を明確に提示しない限りは、無理だと思います。
今後、子供は欲しいけど一人で十分、という人が確実に増えていくでしょう。いや、今も多いか。
また、実際に子供を育ててみればわかりますが、純粋に、経済的な側面『だけ』でみるなら、子供を抱えるのはデメリットの方が大きいです(異論はあるでしょうが)
子供手当とかいろいろあっても、子供がいることで生じる経済的負担を完全に打ち消すのは不可能です。
ヤフーとかは子供が生まれると百万単位で祝い金を出すとかあった気がしますが、子供一人を育てるために必要な金額は百万どころではありません。
もちろん、それに見合うだけのお金では買えない色々なものを子供がいることで得られますから、子供がいることはもちろんとても素晴らしいと思います。
ただ、純粋に経済的な面『だけ』考えるなら、そういうことになってしまう。
昔は結婚して子供を育てるのが当たり前でしたが、今はそれが『当たり前』ではない。
結果、結婚すらしない人も少なくないでしょう。
私は結婚して子供がいてよかったなぁ、と思ってる人ですが(相方も多分思ってくれてると思います)、色々な事情からしなきゃよかったという人がいるのも事実。
その大きな理由の一つは、間違いなく経済的な負担でしょう。
極論、経済的な問題がまるでなく、さらに言えば増えた家族の家事などを手伝ってくれる人を雇えるなら、大抵の人はそれなら家族を持とうと思うでしょうし、子供がいていいと思うでしょう。
で、それが誰かといえば、お金がある人達、言い換えれば政治家(特に与党の上の方)の人たち。
そりゃ、現場感なんてわかるはずもないですよね、というね。
なのでまあ、この先がどうなるかはわかりませんが、この数字が増えることはおそらくほとんどないと思います。
多分それよりは、減ってしまう人口、言い換えれば労働力を補うための技術革新を頑張るしかないでしょう。
100年後くらいには日本の総人口は6000万~7000万人くらいになってるんじゃないでしょうかね。
下手すると5000万人以下ということもあり得ます。
少なすぎるとお思いでしょうか。
しかし現実、直近の一年間の出生数が約80万人です。
これが仮に一人も死なず100歳まで到達して、かつこの数字が減らなかったとしても、単純計算で8000万人です。
そんなバカなことがあるはずはないので、絶対にそれ以下にはなるはずで。
そしたら、今0歳の子が100歳になる100年後は、やっぱそのくらいにしかならないでしょう。
この先何か劇的な改善がされない限りは。
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