30.【最後の一人】野栗さん
https://kakuyomu.jp/works/16817330655138351443
あらすじ等(作品ページより引用)
高校球児に化けた狸の話を、母譲りの阿波弁でこてこて綴りました。思わぬアクシデントで試合出場のチャンスが転がり込んだ化狸の、汗と涙と肉球の物語🐾
文月みつか様の自主企画「三題噺『偶然』『名前』『最後の一人』2023.3.26」参加作品。
作中の小松菜の名前は、トキタ種苗㈱様より借用いたしました。心より御礼申し上げます。
https://www.tokitaseed.co.jp/bai.php?varietycode=7025
㈱ハレルヤ様の「金長まんじゅう」いつも美味しく頂いております。ありがとうございます。
http://hallelujah.co.jp/pg99.html
『ウチの名前は独孤琢(どっこ・たく)』のスピンオフ作品です。
https://kakuyomu.jp/works/16817330652255129036
☆☆☆
第30弾です。
30弾!続いてますね!
野栗さん、ご参加ありがとうございます。
がっつりネタバレ含みますのでご注意ください。
凄く遠い所からの話になるんですが、以前、【もふもふ大集合】って自主企画をやったことがありまして、その時ご参加いただいた、クマイ一郎さんからの繋がりで、野栗さんをお見掛けしたことがあったんですね。遠いですね!笑
「へえ~狸……なかなかマニアックな方がいるなあ」と思ったんですが、まさかこういう形でご縁があるとは思いませんでした 笑
さて、本作です。
スピンオフですが、モチーフは自主企画だそうです。お題に沿って書いてみようみたいなのですね。キーワードを作中に混ぜて仕上げるものです。
さて!
どう書いたものでしょう?という所です 笑
言葉を選ばずに書けば、刺さらなかったとなるんですが。
今から全部書きますので、未読の方はご注意下さい。
話の流れとしては、変化の術の修行で人のふりをして高校に入り、なんとなく野球部で過ごしていた主人公が、補欠でベンチ入りする。
レギュラーが試合中に怪我をして、急遽出場。
そこでエラーしまくって逆転負けの要因になる。
だけど、それが悔しかったり色々あって本気で野球に取り組むことにするというのが大筋です。
いいストーリーです。
青春真っ盛り!
好きです。
だけど、なんか盛り上がらなかったんですよね、と。
一つはスピンオフなので、そのキャラクターの人格、……狸ですが、とか、境遇に対する前提が弱いのもあるのかなと思います。
前回、緊張と緩和って書きましたけど、今回は落差です。
やる気ない。
叩きのめされる。
やる気が出る。
自分の本気に気付く物語といえばいいでしょうか。変化を楽しむ構成です。
なので、スタートのやる気のなさが明確であればあるほど、後半の盛り上がりに繋がります。スタートの段階での主人公の境遇とか、人の生活に対するモチベーションなどがぼやっとしてるというのもあろうかと思います。
もう一つが構成というか表現でしょうね。
今作は、
手紙(一人称)
試合(三人称)
手紙(一人称)
という流れです。
気になったのが二点。
一つ目は真ん中の三人称の試合のシーンです。
ここでちょくちょく主人公の感情が挟まれます。三人称ってそういう物なんですが、宵待さんの所でも書いたように、やはり感情が書いてあると、もうそこで正解が出てしまいます。
ああ、悔しいんだな、とかパニックになってるんだな、とか。
そうじゃなくて、感情に名前を付けない。
主人公の挙動の描写で、こういう感情を抱いてるんじゃないだろうか?っていう想像をさせると、なんと言うんでしょうか、我が事になると言うんですかね。
『はじめてのおつかい』ってテレビ番組ありましたけど、まだあるんでしょうか?あれって子どもの気持ちに自分の気持ちが重なるから感動するんですよね。
『壁を乗り越える』と『階段を上る』。
どっちを目指すかだとは思うんです。
この二章?二節?ここで感情が明確になると、丁寧で親切なんですけど、次のステップの前に足場が出来て、壁が階段になる気がします。
そして、最後が手紙。
結構、この『手紙』っていう表現方法が影響大きいのかなと思います。
というのも、手紙ってやっぱり人に当てて、相手のことを考えて書くものですから、気を遣った表現になります。
言われて困ることはなかなか書けません。
だから特に、後半部のやる気に火が付いた場面が手紙なので、感情の爆発が整理されてしまっているという部分があろうかと思います。
正直に書いてもやっぱり言われて困る表現はしにくいです。しかも『手紙』ですからね、リアルタイムでリアクションがあるわけではないので、メッセージアプリ以上に言葉選びは慎重になろうかと思います。
それに手紙で書けるって、つまり言語化できてます。
自分の中で区切りがついてるんですよね。辛いとか、悔しいとかそういう感情の爆発はもう収まってるから言葉にできます。
凄く親切で丁寧な話になっていると思います。
だから帰って「うわー、そうか!そうだよなあ!」じゃなくて「ふうん、そうなんだね」に落ち着いてしまったという所かな、と思います。
阿波方言は、好きです。
お国言葉で綴ると、やっぱりその人の芯を食う感じがします。
慣れない人には、そもそも読めないっていう問題はありますが 笑
私も東北とか、沖縄とかで書かれたらまあ読めんでしょうね。
さて、そんな郷土愛が詰まった今作、ぜひ一度、ご一読を。
本編と併せると、印象が変わるのかな?という気もします。
https://kakuyomu.jp/works/16817330655138351443
(表題作)
https://kakuyomu.jp/works/16817330652255129036
(本編……ヒニヨルさんがレビュー書いておられた!笑)
改めまして、野栗さん、ありがとうございました。
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