31.【とおりゃんせ】十六夜 水明さん

https://kakuyomu.jp/works/16817330661911093134


あらすじなど(作品ページより引用)

カクヨムコン参加作品!読んで下さると嬉しいです!

───かつて、まだ人々が神を信じ、祈っていた時代。とある新月の夜、誰も知らない鳥居の下に7歳の女童を連れた母親がいた――――――。

結音(Yuine)さんの自主企画に参加させていただきました。〖わらべうた〗の中でも《とおりゃんせ》に注目して書かせていただきました!



☆☆☆



第31弾です。

十六夜 水明さん、ご参加ありがとうございます。

がっつりネタバレ含みますのでご注意下さい。





自主企画発進です。

野栗さんに引き続きです。

意外と書くテーマを探してる方が多いんでしょうか?


さて、今回は童謡の【とおりゃんせ】をテーマにした作品です。

とおりゃんせは「通りなさい」の意味だそうです。どこの発祥かとかはよくわかってないようですが、短調で何とも怖い雰囲気のある歌ですね。


この怖い雰囲気を利用した妖しいタイプのホラー作品です。


ていねいな書かれ方で、雰囲気もすごくあるんですが、一話目と二話目の繋がり方がよく分かりませんでした。


書かれ方は「起承転結」です。

「起」「承」「転」「結」で説明を入れずに一話目を締めて、二話目が「転」の説明と「結」の余韻です。

話の構成を形にすると「h」みたいな形になります。

一話目が「h」の「I」部分です。お母さんのお話です。

そして二話目が途中で分岐する「⤵」みたいな形です。

この⤵読めますか?特殊文字で化けてるかもしれません。「っ」みたいな部分です。

この話の締めは、女童めわらべであり、彼女に救われた村の話です。


繋がり方がよく分からなかった、というのは、この分岐点が一話目のどこに繋がっているか、です。


色々全部書きますので、未読の方はご注意下さい。




一話目は、鳥居を潜ったら、娘も門番も鳥居も全部消えたって終わります。

ところが、二話目は、その消える辺りで娘が7歳から16歳ぐらいに変身したって始まるんです。


……これはどこの話だ?というのが疑問です。


札を受け取ったタイミングで大きくなったなら、一話目の末、娘に札を渡したタイミングで驚くはずです。

鳥居を潜ったら大きくなったとしても、一話目の末、娘が鳥居を潜ったところで驚くはずです。

でも、母が驚いたのは姿が消えたからです。これはそう書いてあります。


あるとすれば、娘の変身に母が驚かなかった可能性です。

つまり変身することを知っていた可能性です。娘が大人物の服を着ていたのは、そうなることを見越していたからで、変身するのは知っていたけれど、消えるのは知らなかったので、消えたことにだけ驚いた、という解釈でしょうか。


ただ、鳥居を潜ると忽ちに姿が消えたそうなので、鳥居を潜った瞬間に変身して、同時に姿が消えた、ということになります。

おかしくないっちゃないんですが、なんだか腑に落ちなさが残ります。

そこだけ妙に慌ただしいというか。


もう一つ分かりにくくしているのが、ここから地の文に伝聞が混じり始めるんです。


鳥居を潜ったのは娘だった、ここは断定です。

娘が着ていたのは、女童が着ていた服だった、ここも断定です。


娘の正体はよく分からない美人だったそうだ、ここが伝聞です。


そして、娘と女童が同一人物なのは、もう消えてしまった門番と、娘の母親だけだ、ここは断定です。


つまり、この地の文の人――恐らく民俗学者的な立場の人なんだと思います――は、どうやって娘と女童が同一人物だと知ったんだ?となります。

これを知るのは母と門番だけです。


“村の人によると、娘-女童は、二度と村には帰らなかった”ともあるんです。

これが“娘は”とか“女童”はとかだと、村にいた時の姿は、どっちかで、この贄の儀式に関わったことで姿が変わったという可能性もあるんですが、この話だと、村の人はどちらの正体にも心当たりがある感じです。

そうなれば、この二人は別人ということになります。

するともう一つ話が混線します。


最後の方の、村の行く末と、贄になった娘との因果は、後書きにあるように色々考えられる、つまり解釈が与えられるようになっていると思うんですが、この二話目の入口の所だけ、こんがらがっていて、よく分からないなとなりました。


難しく読み過ぎてるんでしょうか?

ぜひ読んで教えて頂けたらと思います。


https://kakuyomu.jp/works/16817330661911093134


改めまして十六夜 水明さん、ありがとうございました。


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